引き続き、代表です。
昼間は田無で「S-40」展を見た後、夜は神楽坂で行われた、「ちばてつや・みなもと太郎、マンガの歴史を語る」というトークショーに行ってきました。
この企画はみなもと太郎先生の『マンガの歴史』(岩崎書店)刊行を記念して行われたものです。
マンガ界の重鎮お二人が並んだだけで、「ははーっ」とひれ伏したくなるのですが、何よりそのお話の面白いこと!
こうした歴史書を書かれるだけに、みなもと先生のマンガ研究者としての造詣の深さは誰もが知るところですが、
「ちばてつや」という研究者にとってのネタの宝庫を前に、みなもと先生の貴重なコレクション画像を交えながら、誰も気付かないようなネタが出るわ出るわ…。
ご本人さえ知らない・気づかないエピソードが幾つも披露されて、ちば先生がうろたえるほど(笑)。
知的興奮に溢れた2時間のトークはあっという間でしたが、お二人の話を聞きながら、私の心の中にはだんだんと不思議な幸福感が溢れてきました。
一人のマンガ家の人生と作品にこれほど豊饒な物語があり、それを丁寧に読み解き、資料を漁り、思索を巡らせ、作品を心底から理解しようとする読者が居ること。
そしてその当事者である70代のマンガ家と読者の二人が、目の前でとても楽しそうにマンガのお話をされていること。
まさに今日のマンガの歴史の持つ深さと豊かさがその二人の姿に体現されているように感じられたのです。
至福の2時間を有難うございました。
ちば先生、みなもと先生、そして企画者の岩崎書店の方々に心から感謝します。
※ティアズマガジンのちばてつや先生のインタビュー記事はこちら
→ちばてつや「自分はいまだにアマチュアだと思っています」(2016年1月)