ティアズマガジン34 Push&Review全コメント
このアーカイブは、前回のコミティアで頒布された本に対する、
1.ティアズマガジンPush&Review用に送られたコメント
をすべてデータ入力したものです。書式は、
【本のタイトル/サークル名】
●コメント。
(投稿者の住所・ペンネーム)
となっています。掲載の順序は、サークル名が英字・ひらがな・カタカナ・漢字(コード順)となっていますが、編集の都合上順序が入れ替わっている所があります。あらかじめご了承下さい。
コメントがない葉書・イラスト主体の葉書は記載されていません。また、集計締め切り後に来たハガキも極力載せています。したがって、順位の票数と実際の掲載数が異なっていることがあります。
コミティア実行委員会
ハガキアンケート得票数
7 【おしゃれキャンディ/EXPO with T】
5 【ポスト・ウーマン・リヴとスーダラ人生/道楽者に月の冠】
4 【ミミナリ/瓶詰天獄・人形地獄】
4 【drops/風茘枝社】
3 【ハイテクハイファンセンス/EXPO】
3 【くずまんが3/Plantation】
3 【シアワセ行進曲3/山川直人】
3 【あらゆるところにぼくたちはいる/絶対安全少年】
3 【花眠/農家楽】
2 【四神聖獣伝記1/CHINESE倶楽部】
2 【月夜宮/Distopia】
2 【機械少女/PARADOX】
2 【穴あき/The○○s】
2 【ノガレスへ続く道-トピカ-/YENTL】
2 【PLANTATION/Plantation】
2 【ヘンリーくんがやってきた!!/IMPULSE】
2 【きれいごとエレガンス/つくりもの】
2 【競馬ねこやなぎ 春/ねこやなぎ出版】
2 【あやしい地球の歩き方'95/むじなの会】
2 【ラスト・エンペラー/イディオ・サヴァン】
2 【たのしいスペイン/イワミ*カイ】
2 【CONFUSION IS SEX/プロパガンダユニオン】
2 【夏の喚声/烏龍堂】
2 【Promised Land 2/幻影種族】
2 【光速! FREE NOTE BOOK!!/光速船団】
2 【臥竜傾城緑七十二候 八、九/大魔神本舗】
2 【犬缶3/猫館】
2 【支那迷宮/腐食金属】
1 【緋の史・下/BACK HALF】
1 【来年は水まんじゅうを食べに行こうよ!/CANDY-LIGHT出版】
1 【夢見る時間/CAT DOLL SHOW CASE】
1 【ひらりんがいっぱい5.5/CLUB HOUSE COMPANY】
1 【飛行少年EX/CLUB HOUSE COMPANY】
1 【『THE SPACE OF DREAMS』/COTTON FIELD】
1 【春/COW GIRS】
1 【C.T.R. TONIO/E.M.P.T.】
1 【JuJu/E.M.P.T.】
1 【艶/Four Season】
1 【ねこ天使ガブリエル/INFINI】
1 【SLEEPING PARTY/INSIDE-OUT】
1 【DRAGON MASTER/IN道化師】
1 【淡雪物語1/Intersidereal Tour Service】
1 【稜線の東/KARAN 天原千個人誌】
1 【PPP/LIFE・SYSTEM】
1 【Water/MANA】
1 【皆迷/MARBLE】
1 【TEA OF HEAVEN/MOONLIGHT PARTY】
1 【帝国狂乱/N327】
1 【空色天使/PENNY RAIN】
1 【0715/RUDO】
1 【Heartacheを抱きしめて2/RaisonD'etre】
1 【鳥の王国外伝・遠い夜/SERENGETI】
1 【通勤通学の友/SOFT-COTTON】
1 【砂漠の姫/Siki】
1 【CAT CAT CAT/THE WIND】
1 【理系人間の生態/TRANSFORMATION】
1 【X's-3/X's~EGGS】
1 【ノガレスへ続く道/YENTL】
1 【ヒビノアブク/Plantation】
1 【ARREST2/D-アダジオ】
1 【TAIL OF RABBIT/きっさのーらん】
1 【けだもののように1/ぐんたまカンパニー】
1 【指輪物語/こげこげ・HOUSE】
1 【月のない夜3/しののめ】
1 【幻想地帯/つきとさかな】
1 【ハクフェアストーリーズ5/てむじん】
1 【日本は太平洋戦争(あのせんそう)に勝ってしまったんでないかい!? /てむじん】
1 【神秘の文鳥本/ななつの子合唱団】
1 【EVERY DAY 5/のんの本】
1 【寝ん猫ねん/まじかる村】
1 【きゃらめる★りぼん/まんまねえ屋】
1 【雨綴り/まんまねえ屋】
1 【想い出になれない/まんまねえ屋】
1 【弧/みりめとる】
1 【竜の国/やまぶき屋】
1 【いんこ本/夜祭同盟】
1 【BELNE'S LOVEシリーズ/アートファクトリィ】
1 【パノラマ回顧展3/エノトリア】
1 【五感/カナリアン・パレス】
1 【ANMARINAIKOI/グループダンジョン】
1 【泥流の国の少女/グループダンジョン】
1 【時空のはしっこNo.1,2/グループ自由巣】
1 【肉太日々是反省本舗/グループ自由巣】
1 【MARIA/サリーガーデンズ】
1 【マリリン1~4/タートルネック】
1 【やわらかな音を夢みる時代の少年とサカナ達の物語/ディーバ】
1 【SEASON'S GREETINGS/トラブル・メーカー】
1 【こっぴー/トラブル・メーカー】
1 【TRIPLE DRILL/プロパガンダユニオン】
1 【自衛隊四方山話2/ペトロワSGT】
1 【NOAH4/安紀良坐Part2】
1 【犬とロマンチスト/英管プラザ】
1 【僕の裏庭へおいで/快楽宴】
1 【Mire Mire/奇画堂】
1 【紫夜に愛をこめて/空色玉手箱】
1 【プレーリードックのほん/月の裏で会いましょう】
1 【悪魔トリルの黒ずくめの天使 後編/月姫倶楽部】
1 【HAPPY WEDDING BOOK/黒幕同盟】
1 【FIAT500な本/山本内燃機】
1 【少女帝国1995/少女帝国】
1 【ふりちん将棋道/少年ブッタバンド】
1 【いただきます/食堂車】
1 【DAEMON SLAYER 4/水を得たキャベツ】
1 【LOOK AT 4/大村】
1 【ドクターズ/竹里館出版局】
1 【暗闇天狗始末之記/中村屋】
1 【朝の魔法Vol.10/朝の魔法】
1 【「"AXIA" Planet Code D-041」vol.1/鉄甲龍神研究所】
1 【がんばれもののけ1/投入堂小角本舗】
1 【imagier/東京自由自在】
1 【山田参助のここらで一発!/東風社】
1 【Don't Trust Over Thirty 2/働く婦人の会】
1 【風と欅とかたつむり/道楽者に月の冠】
1 【ロンちゃんと…/内田かずひろ】
1 【犬缶/猫館】
1 【文明怪化/瓶詰天獄 人形地獄】
1 【Milk Plus/風茘枝社】
1 【PACCO5/本性暴露会】
1 【DELIGHT SLIGHT LIGHT KISS/夜祭同盟】
1 【SACRED GARDEN/遊戯人】
1 【弥土骨折院/妖蟲画報社】
1 【東西南北/龍馬精神】
1 【御徳用燐寸/燐寸】
1 【百年の孤独/隣寸】
1 【天狼(二)/歴史群像】
1 【リターンマッチ翔子/學茶無館】
P&R葉書全感想紹介
【ノガレスへ続く道-トピカ-/YENTL】
●西部劇です。伝説のガンマンとその相棒・キッドの旅の話です。今回は、キッドと彼の生涯でただ1人の親友である女性・トピカとのエピソードです。読み応えのある話です。実力派が出てきたなあと思います。(神奈川県・末吉薫)
【通勤通学の友/SOFT-COTTON】
●友人から借りた本だけど一票。毎日往復3時間以上を電車で過ごしてますが、正直な所人生をドブに捨ててる気分。この「通勤通学の友」はそんな時間も楽しもうという、前向きかつお笑いな本です。作者の方の絵柄と視点がすごく上手く合っていて、気持ちいいです。所で僕のマスト・アイテムはディ○クマンなのですが、同じ好楽家としては、謎のオルゴールじじいとそのオルゴール(しかもカサに内蔵)の行方が気になります。あのカサ欲しいな(笑)。(千葉県・篠崎夏樹)
【Promised Land 2/幻影種族】
●コミティアには友人に連れられて初めて行きましたが、自分の作品を発表しようとする書き手の皆さんの情熱に圧倒された思いです。その中で、友人に見せてもらっていた小説の2巻目『Promised Land 2』は、150Pという長さでも(それでも三章から六章の途中まで)少しも退屈させず、1同様、物語の先を期待させる作品でした。4人の騎士という主人公達を、章ごとに巧みに活躍させて、魅力的なキャラクターに作り上げているのはさすがです。この日1巻は売り切れていて2巻しか買えませんでしたが、次回コミティアに来た時に是非手に入れたいと思います。(東京都・高橋康子)
【0715/RUDO】
●「0715」というのが本のタイトルだった。何だろう、というのが先にたって、手にとった。絵はまずまず(私は好みがうるさい、らしい)。Vol.1とVol.2があった。両方とも、読んでみた。売り子をしていた方も、何も言わずに私が読むのを見ていて下さった。
一度はそのままそこから去った。お金もそれほどないので、いくつか気に入ったものの中から選んで買おうと思ってたからだ。──事実、ほかにもいくつか気に入ったものがあった。とはいえ、ここしばらく気に入ったもの、が見つからなかったので今回はちょっと得をした気分だ。
再びもどり(その時には友人を連れている)、2冊とも購入した。話は、まあ…Juneなんでしようね。
でも、最近"June"と言ってる作品って、やってる(あ、下品)シーンばっかりが入っていて、内容がうっすい。それがこの"0715"は、人間関係がメインで、性格がばっちり。読んでてそれが楽しい。
"Story"がある。あたりまえのことなんだろうけど、最近のものではちょっとめずらしいくらい奥のある話のように思う。
ちょっと、気に入った1冊。続きもあるようなので、楽しみにしている。(東京都・田村涼子)
【花眠/農家楽】
●表紙が少々地味な上、委託だったので、見逃してしまった不幸な方も多いのでは。友人と溜息をつきながら読みました(ほんとに)。話も素敵ですがあの絵が恐ろしい程美しい。この方の本を見る度、もっと丁寧に描かなければ、と思います。必見。(東京都・月下夜話)
●不思議な話がいっぱい詰まったお得な本。絵がとても美しくて線に表情があります。言葉よりも絵で物を言う。そんな本です。(東京都・あい)
●本のタイトルにもある「花」と「眠り」をテーマとした、梶原時生さんのストーリー集です。当日、サークルスペースで初めてこの本を目にした時は、とにかく絵とイメージの美しさに心魅かれたのですが、「不眠症の熱帯魚」という作品が大問題でした。少女が自分が魚である事を見せられ"きもちわるい、わたしが大きな魚になっている"というシーンがあるのですが、その日の私は見事にそれに生理的にシンクロしてしまったのです。軽い眩暈に襲われた私は、その瞬間は本を買わずに通り過ぎたのですが、会場を一周して再びその場所へ戻ってきた時には、やはり買ってしまいました。
──こう書いていくと、グロ系の本なのかと思われるかも知れませんが、そういう訳ではありません。作者御自身も書いていらっしゃいますが「"ストーリー"というよりはイメージの断片」的な作品が並んでいるので、前出のテーマよりも作者の嗜好(と思われるもの)が色濃く感じられる1冊となっているようです。それは例えば、作画面ではアール・ヌーヴォー風なものから中国の連環画風のものまで、ストーリー面ではコント風なものから「精神世界」を垣間見せるシリアスまでというように、色々な傾向のものに挑戦していて、それが全体としては"梶原時生"という個性によって統一されているのです。
自宅で落ち着いてこの本を通読し終えた時、個人誌を読むという事の幸せを十分に満喫した自分がそこにいたのでした。(神奈川県・佐藤和夫)
【くずまんが3/plantation】
●巻を重ねるごとにテンションがハイになっていく『クズまんが』ですが、今回のヘンタイさんネタを読んで昔働いていた職場を思い出しました。世の中にはマンガの世界のような実話があるんですよ。
しかし、身内ネタを出してもネタがつきなさそうな今後の『クズまんが』に期待してます。やっぱり他人の不幸は甘く感じちゃうの、空前絶後の伝説のヘンタイさん、ぜひ1度お目にかかりたいものです。(東京都・頻田桂)
●オオノさんホレ直した。オレ不倫でもいいよ。(静岡県・美少年)
【ハイテクハイファンセンス/EXPO】
●EXPOの皆様へ。
コミティア33当日は、よりにもよって、御本人様たちの目前で立ち読みしながら『大爆笑』してしまいまして、まことに申し訳ございません。笑いの発作のときには、この本のOP.の"EXPOのテーマ"を読んでいたわけですが、お家でゆっくり拝見したら後半などは実にステキなフンイキの話も入っていて、あの場であんなに笑ってしまったのは失礼だったのでは、とペンを取った次第です。私のサークルメンバーも、「オペラ番長のさけびっぷりが実にイイ」と申しておりました事をあわせてお伝えいたします。
次回は、もう少し寝不足でなくて前後不覚でなくて理性のある時に訪れて、今回よりもたおやかに上品に奥床しく本を購買するよう気をつけますので、皆様もお気を悪くなさらず、これからも頑張って下さい。ではCHAO! (東京都・MALICO) ●たぶん誰もホメないと思うので、
・表紙の色がキレイ。
・タイトルがバカみたいでイイ。
・中森一郎は相変わらずイイ。
・ヒタカヒロフミ「ステレオ岬」がイイ。
4年前のやつも持ってるがどっちもイイ(静岡県・座間三郎)
【時空のはしっこNo.1,2/グループ自由巣】
●人も自然も鳥も魚も、ここではみな同列に隔たりなく描かれている。それは何も特別なことではなく、あたり前のようにシンプルでさりげない。
意思を持った惑星が夢を語り、時間を動かす法則さえもタタという名の少女に置き換えられ、見えないハズの世界のものたちが、やさしく語りかけてくる。読んでいると肩の力が自然に抜け、気負いがとれて、こんな小さな本なのに気持ちがどんどん軽くなっていくのがわかる。そしてつぶやくように語られる言葉たちの意味は深い。(埼玉県・三頭火)
【理系人間の生態/TRANSFORMATION】
●人体の神秘をこよなく愛する男・井上君が主役の血液実験まんがです。
本格的な話だけれども、なーんも知らない人でもわかった気にさせる実験報告マンガ(とでもゆーのか?) 実験ってこんなユカイに(笑)やってんのか~と思わせてくれます。これはおすすめで。(東京都・石焼ちびビンバ)
【支那迷宮/腐食金属】
●ペエジを開くと、そこは魔都上海の魔窟である。少女は彼を恨んでいたのだろうか…? 終には誰も救われず、哀しさだけが私の胸に残った…。これだけの枚数で、キイカさんの"世界"に浸れます。(長野県・河野晶子)
【シアワセ行進曲3/山川直人】
●「シアワセ行進曲・3」である。
…何かいろいろ書くより、一度、読んでみてほしいと思う。
そうしたらたぶん、"ホッ"として、なんかこう、言葉に出来ないけれどとてもあったかいものを感じると思う。
"幹太"の人柄も、"絵美"の人柄も、一話、一話でだんだんとわかる。そしてそれも、"やっぱり"という感じがして…。
今回、一番心に残ったのは「一本道」。
幹太の高校時代の友人・蒲原がたずねてきて、そのあとで絵美が「いい人ね。」って話す。幹太が「あいつに会うと、いい人になっちゃうんだよ…お互いにそうなんじゃないかな」って言う。そういうの、あるよなあ…とおもったら、絵美が「そういうのってあるよね…」って…。
そういう普通の会話が読めるのが本当に心温まる気がする。
山川さんの人柄が、きっとそうなんだろう、と思いながら、読むと、また一層そんな気がして来る。
幹太の横でスヤスヤと眠る絵美が、ちょっとうらやましく思えるこの頃…
表情のひとつひとつ、コマのひとつひとつがとても素敵だと思います…。(東京都・田村涼子)
●一話毎に小さなシアワセがギュッと詰め込まれています。人生ってなかなかすてたもんじゃによねっ、て再認識させられます。
早く私の"幹太"が現れて幹太くんと絵美ちゃんのようなカップルになれると良いなぁ…、と思っております。
シアワセ行進曲はこれでオシマイですが、またホノボノとしたステキなお話をかいて下さるのを楽しみにしてます。(東京都・あきら)
【機会少女/PARADOX】
●マンガばっかりの私がめずらしく小説も読んだぞ。最初はきいかさんの絵を見て買ってしまったのですが。マンガと小説1本づづ入っておりましたが、両方とも何と言っても世界観が良い。文章苦手な私も一気に読めた。あまり書くと嘘っぽくなるのでやめるけど、残酷という陳腐な言葉とは違う何かがあとあとまで尾を引いて、何度も読み返してしまうんです。(東京都・ALTO)
【ヒビノアブク/?】
●この本は同人誌というにはもったいない!! 作品集というべきだ。オオノサトシさん、古谷トシタカさんらゴーカな作者陣だ。私がお気に入りなのは狩野真澄さんの『たまちゃん、たまちゃん』 紙をこんなふうにおったものを身に包になんともおかしいかっこなんだけどちょうカワイイ絵なの。初めてコミティアに行ったんだけどこんな本に出会えてすっごく幸せ!!!!(東京都・まんぼう)
【X's-3/X's~EGGS】
●いただいた本なので恐縮なのですが、長いことファンをやらせていただけて嬉しく思います。本当に。時沢さんとの出会いは~語ってしまいそうなのでやめて、私の好きなキャラクターは「MOON WATER」のお2人と、北条君、成瀬くんのお2人、後、キアとナーガのお2人です。(みんな2人ずつだ) このX's-3にはこれらがみーんな入っています。X's-2,3と集めれば時沢さんの通になれる!
あらら…いつのまにか売りこみになっている。とにかく、時沢さんの思い出がたくさん詰めこまれたこの本は、私にとっても思い出深い本なので今回感想を書かせていただきました。(神奈川県・市川薫)
【HAPPY WEDDING BOOK/黒幕同盟】
●正直言ってノーマークのサークルさんでした。今回も普段通りふらふらとひととおりのサークルをまわっていったところ、この御本に出会いました。正に犬も歩けばなんとやら、です。ワンワン。
一言で言うなら、「結婚式の引出物」のような本、でしょうか。お二人の出会いから結婚までについて描かれたものです。いつもなら他人の幸せなんて別にどうというわけでもない人ですが、なんだかこっちまで幸せになれる本でした。無料配布本とは思えないキレイな本ですし、郁子さん美人ですし、(幸せ者ですね、誠さん)、お二人の幸せがこれから末長く続きますように。(千葉県・本間隆紀)
【PLANTATION/plantation】
●オオノサトシさんの独特の静寂感があじわえる原画集!! カラーで見れないのがとっても残念。これを見るたびに心がおちつきます。とってもすずしい絵です。(いそがしいのにスケッチかいてもらっちゃった)(東京都・まんぼう)
【ポスト・ウーマン・リヴとスーダラ人生/道楽者に月の冠】
●生きることに「義務」はない、というのが持論だったりする。社会の役に立つような生き方をしたい、まっとうな人生を歩みたい、男らしく(女らしく)生きたい、やりたいことや目標をきちんと持った人生がいい、親や親戚を嘆かせないようにいきてゆきたい、何事にも努力して、あきらめず、ポジティヴで、恰好いい生き方を…たとえば生きることそれ自体でさえも、自分一人で考えて決めること、自分一人が責任を持つこと。「義務」なんかでは決してないんだって。
一方で、それがあまりにも理想論だってことに気付いてはいて。産まれたときからある種の契約社会の中で生きることしか選択できなかった私たちは、自分には何らかの義務や使命を持っているという考えを完全には否定できず、むしろ過剰なほどの荷を負ってしまう。学歴偏重の偏差値教育じゃなく自由に職業志望や学校を選ば「なければ」、男女平等の社会なんだから女性も進んで男性と同じように働か「なくては」、希望や意見だったものを悲壮な「義務感」にすり替えてしまい、数百もの荷に押し潰されて──どうして「やりたいこと」を仕事だけに限るの、「やりたいこと」のために金を稼ぐだけでもいいのに? どうして「男性のように」なることがそのまま「女性の地位向上」につながって、逆にそうしない人を蔑んで見るの? そんな疑問は発することではなくて──子供の時から、大人になることに「わくわく」なんて全然しなくて逆に早く大人にならなきゃ、なんて焦りを植え付けられていたのだから。
生きることがただ、一番単純な形で「いいキモチ」でいることであるなら──「いいキモチ」、幸せであることが生きる上での「義務」だ、なんて言葉ほど馬鹿げたものはないのだから──変でも、恰好よくなくても、これは「私が」生きているんだから、私が私として選んだものなのだから、そう言うことさえ出来るなら、とそれだけを思う。やっぱりそれも理想論なのかもしれないというかすかな不安と一緒に。それでも、それはもしかしたらとっても簡単なことなのかもしれない、なんてまだ悩み考えあぐねる心で、それが確実に矛盾であることを知りながら、はっきりと言葉に出してみること、それがこの本によってぼんやりとではあっても導かれた唯一かつすべてであるのかもしれない。(東京都・堀坂圭)
●人はみんな自分の思った通りに生きてはいないと思います。どんな立派な人だって、どんな成功を果たした人だって、本当に自分でヤリたいと思った人生を過ごしているでしょうか。そんなことはないと思います。だから、私も現状に満足して妥協して、それはそれで幸せに生きているのです。ところが、この本の登場人物たちは全員自分の思い通りの道を生きています。そして、そんな彼らに私は一種の反感や嫌悪感すらおぼえます。なぜなら、彼らは「人生に妥協してそれで満足している」私には決して味わうことのできない幸せを所有しているからです。そこで、私は彼らのことを現実にはありえないこと「ファンタジー」と位置づけてちょっと目をそむけたくなるのです。だのに、この本の作者の水人蔦楽さんは、この話を「リアル」だと言い切っています。私はそんな蔦楽さんを尊敬しますが、それでも私はこの本を「ファンタジー」だと言い続けたいのです。私にとって、この話は永遠のファンタジーなのです。(東京都・栗原若葉)
●今回ちょっとヒネリが足らないか? あるいはメッセージを伝えようと肩に力を入れすぎてはいないか? と思う。でもやっぱり好きだから。一票。
世代的に「スーダラ」ってフレーズに弱いし。あとがきの「いいキモチ」もいい。「平和」とか「自由」なんてコトバよりも、「大丈夫」とか「平気」と聞いた方がホッとする。(「安心」てのは生保の売り口上さっ)コトバに人を包み込んでくれる力がありそうだし、現にそうゆうシーンで使うことが多い(「大丈夫だよ」「平気、平気」etc.)。ま、そんなこってす。(東京都・西田好伸)
●非っ常に、身につまされましたです、はい。私も今、進路で悩んでいる状況なので……いや、心情的に答えは出ているんですが、そうするとどうも先行き不安なので未だふっ切れていないと言う奴で。
しかし、これだけははっきりしています。
私もまた、やりたい事をやらずに人生送る気はさらさらありません。
何だかんだ言ったって、「やりたい事」をやっている時は「辛い事」のなんて忘れてしまうんでしょうし、「やりたい事」のためなら「辛い事」も楽しくなってしまうんでしょう。要はどれだけ「やりたい事」に突っ走れるのかと言う事なんでしょうね。
その意味で、「やりたい事」に出会いそれに突っ走っているこのマンガの登場人物たちは、すごく幸せな人たちなんだと思います。
私も、かくありたい。
だから後は、少しでも自分の未来を、「やりたい事」を信じ愛したいと思います。スーダラやるにも結構覚悟がいるようですし、ね。
……あ、何とかなるかぁ! (埼玉県・水野輝夫)
【犬とロマンチスト/英管プラザ】
●ティアズマガジンVol.33の紹介文を見て購入しました。大正解でした。
高校生編の漫画と会社員編の小説からなっています。
マルチメディア戦略に企業買収、今流行のデリバティブまで登場の会社員編ですが、「企業小説」ではなくあくまで「企業June」なのは、彼らをつき動かしているのが功名心や権勢欲ではなく、ましてや金銭的欲求などではなく、もっとさし迫った精神的欲求だからです。
誰かを、精神的に追いつめること。
精神において、相手に打ち克つこと。
唯一真面目に派閥争いをしている東條にしたって、自分の栄誉栄達など端から度外視し、全ては玲様の御ため。"死ぬならあの方のために死ぬっ!"が彼のモットーです。(…近衛のことも、ちょっとは考えてやれよ、おい)
犬=東條。ロマンチスト=近衛。
この2人のカラミで話が進むのかと思いきや、いえ、高校生編の方はわりとそうなのですが、会社員編が一向にそうならないのは、外道な陰謀家西小路や、周囲を呑み込みつつ膨張していく、ブラックホール・泉川のインパクトが強すぎるせいでしょう。
泉川ウィルスに感染しているのは、橘と近衛です。頭のハードディスクの内容は全て"Izumikawa,Come back!"に書き替えられています。もはや橘はクラッシュ寸前、近衛はすでにクラッシュしています。いや、ホント。
興味深いのは、近衛と泉川と橘とでは同じ「愛」という言葉を、それぞれ違う意味でとらえているんですね。そこに悲劇がある。「愛してる」と言われたときに、その意味するところを問い返していれば…。と言ってももう、遅いのですけれど。(近衛、哀れ…)
おすすめは、4についている用語集。経済用語とやおい業界用語がひとまとめに載っているスグレものです。順列・組合せと需給バランスには笑ってしまいました。(東京都・サイトシリン)
【PPP/LIFE・SYSTEM】
●上手いかどうか分かりません。でも惹かれたので一票です。楽曲って本当に遠くで創り出されるものだんだなと思いました。でも聴くと近くに在るように感じるから、不思議なんですね。(匿住所・遊山散歩屋)
【空色天使/PENNY RAIN】
●毎回、買ってしまっているサークルですが、おだやかな視点でくり広げられる物語が好きです。過ぎていくくらしの中の、言葉に出せない、おもいを拾いあげてくれる。そこらへんに転がっている不幸が書かれているけれど、読むと少し素直になれます。(静岡県・匿名希望中)
【淡雪物語1/Intersidereal Tour Service】
●スミマセン自分の本です。
Intersidereal tour service(恒星間観光サービス)の本としては3冊目です。1冊目の「妖精忌憚」では自己犠牲と後悔の念すらも時がそれを赦してくれるんじゃないかみたいな話を描こうと思ったのですが今回の「淡雪物語1」は、コミュニケーションを軸に人を憎んだり恨んだりすることは、悪いことじゃないんだ。みたいな話になると思います。(と言ってもシナリオはできてるんだけど) 残念な事に続き物になってしまったけれど、全7巻完結するまでおつき合いできる気の長い方、読んでください。スノーボールの3人目の従者が出てくるあたりがみものかな?(ゴメン! 1巻目では最初の従者もまだ出てこない…)、あと姉姫の従者の魔法が「妖精綺譚」以上に悲しいぞ…
と、予告させてくださいませ…
すまんッ かっ、かならず面白くする ゆるしてくれい。みんなッ かんべんなッ(神奈川県・すきゃんていれだる)
【たのしいスペイン/散歩舎】
●私自身は旅行は嫌い(というか苦手、かな)なので友人の付き合い以外、行かないのですが、「旅行記」は大好きで、イワミカイさんの出される本もいつも楽しく読んでいます。情報量も多く、(行かないくせに)参考になります。それに本人が楽しんでいるのがいいですね。次はどんな国の本を出してくれるのか、楽しみです(東京都・杉原宏樹)
【春/COW GIRS】
●短い話ですが、奥が深く、考えさせられる作品でした。
私は、これは、情愛と孤独と個人の"生き方"についての話だと思いました。
秀作です。
別シリーズの本も一緒に買いましたが、こちらも面白いものでした。人物の表情が豊かですごく良いです。
新刊が楽しみなサークルが、またひとつ増えました。(神奈川県・末吉薫)
【幻想地帯/つきとさかな】
●2人誌ですがお二人のかいた作品は共に何か思い当たる様な出来事を感じさせます。原信子さんのはほのぼのと。青木みどりさんのはおとぎ話。大人向け絵本というイメージです。(東京都・大野ヨウコ)
【悪魔トリルの黒ずくめの天使 後編/月姫倶楽部】
●トリル大好き!
悪魔と人間のハーフであるトリルが主人公のこのシリーズ、毎回きっちり読ませてくれます。気持ちよく笑えて、しみじみ泣けます。キャラクター達も、いいカオしてます。決して上手な絵ではないけれども、とても上手な漫画だと思います。
作者はきっと、自分の想像力とのつきあい方が上手な人なんだろうなって思います。だからこそ、キャラクター達の発する言葉や表情が、素直に伝わってくるのでしょう。彼等は実に彼等らしく、紙面をその息吹で満たしています。
みんな、無理をしてないんです。待ちに待った後編、ラストもきれに決まって、大満足の一冊でした。
みんな、この本面白いよ! (神奈川県・トリルずくめの人間)
【がんばれもののけ1/投入堂小角本舗】
●暗くて怖いイメージの鬼が、この本では明るく元気に動きまわります。
妖怪も表紙ではとてもかわいくて、今までのイメージが変わるかもしれませんよ。
がんばれ、カワイイもののけ。(埼玉県・由井洋子)
【想い出になれない/まんまねえ屋】
●この本を読んで切なくなったあなた
学生時代にやはり"想い出になれない"事、1つや2つはあるのでしょう。そんな少しセンチメンタルな気分になる作品。秋の夜長に一冊おすすめ致します。作者の岩田さんは続編の構想もお持ちとのこと、続編も期待したいところです。(神奈川県・こちら相模司令)
【夢見る時間/CAT DOLL SHOW CASE】
●なんだか ほのぼのとしていて 好きです。
カットやイラストもかわいいし センスがいいんですよ── いいなぁ。(神奈川県・あんずみひろ)
【EVERY DAY 5/のんの本】
●泥棒侵入お見舞い申し上げます。この事件をくわしくしりたい方は"のんの本""EVERY DAY 5"をみませう(埼玉県・安藤朝臣)
【光速! FREE NOTE BOOK!!/光速船団】
●奇才 すがわらくにゆき先生の投稿作品等を集めた一冊ですが、なかなか味のある作品がそろっていますので一度手にとってご覧下さい。(東京都・山下和宏)
【LOOK AT 4/大村】
●作者の高村保さんは本が出るたびに上手くなっているのに驚かされます。
一見、女性に読まれにくい作風ですが、是非読んで欲しい作品です。(女性が買っていくのを見たことがないって本人が触れていたので…) (東京都・山下和宏)
【BELNE'S LOVEシリーズ/アートファクトリィ】
●新刊ではありませんし、今更と言われそうですが、今だからとも思い書くことにしました。
シリーズ全体にしたのは、1冊だけぬき出すことができなかったからです。
BELNEさんは、「創」(Kiz)で知りました。BELNE'S LOVEと出会ったのは、4月29日のコミティアで買った、「愚者の王冠」です。
これを読んで、これは、絶対本編を読まなくてはと思いました。3ヶ月かかって、商業誌で出版されている分の本編を揃え、7月30日のコミティアを待って、自費出版分を揃えました。遅くなりはしたものの、BELEN'S LOVE のシリーズに出会えた幸運を感謝します。
長年にわたって描き続けられ、陰影に富む物語は、読み進むにつれて、深さと広がりを増して行きます。ガードルード・ベルネ・アルドウ強烈な個性を持つ三人の激しい生き方は、読んでいて息苦しくさえなります。
今 ティアズマガジン誌上で、Juneについていろいろ論じられていますが、この作品くらい男同士である必然性を持ち構成のしっかりした物語は、あまりないと思います。いつまでも読み続けたいと思う反面どのような結末を迎えるのか、見届けたいという期待も大きな物語が、私の場合二つあります。今市子さんの「千金の夜」(総集編誌名)のシリーズと、この BELNE'S LOVE のシリーズです。(埼玉県・清水悦子)
【あらゆるところにぼくたちはいる/絶対安全少年】
●小此木瞭さんの短編集。
『それはね』『きっと、ね』は、翼を持つ少年と地上の少年のお話。
コンプレックスはともすれば他人を傷つけがちで、実際このお話でも地上の少年は自分が翼を持っていないコンプレックスから、折角出会うことのできた相手の翼を手折ってしまう。傷つけて別れ落ちてしまって、初めて自分のしたことに気がつき、改めて彼を求めて歩き始める。一方の少年も、翼を折られたにもかかわらず相手の淋しさを想い、歩き始める。
どんなに距離があっても、お互いが思い続ける限り、いつかはまた出会える…そう信じさせてくれて、次の話に続く。
『ただそれだけ』。自分の回りの地上に引かれた線…それは本当にただの線なのだけど、そこから出ることができない。それをスタートラインにしようとしても、何度も何度もスタートをやり直してしまう。何か訳のわからない想いに縛られて動けない。『それはね』での「地上では誰だって自分でスタートラインが引ける」という台詞が、ここでは主人公を責めている。
線は象徴。多分他人から見たらなんてことのない…いや、自分から見てもなんてことのないはずの呪縛の象徴。でも、実はそれがとても大変なことだと納得させてくれる。さらに、なんてことのない故に誰にも分かってもらえない孤独とか、そこから抜け出すための何かを待っていることとか…あぁ、なんだってそんなに痛いことばかり突いてくれるのだ(泣)。
『海の成分』は、『それはね』と似ている気がする。人魚に助けられて海で過ごす主人公が、それ故に自分の在り場所が見つからずに苦しんでいる。彼は本当はとっくにいるべき場所にいると思うのだけど、本人がそう納得できなければ始まらないんだよね。彼は、海の成分になれるのかな…。
『だれのものでもない』。ヒトガタキカイの心をクリーニングするお店に、滞留し続ける1体のキカイ。彼に魅かれる店の主人は「所有権」にこだわり彼を求められず、「所有権」によるアイデンティティが無くなったキカイは、ストレスで故障する。「なけなしのパワーを自分自身を壊すのにつぎ込んで」って言われても、それしか出来ることがない時って現実にもあるよね。
そして、キカイを寄付してしまった直後の皮肉。「だれのものでもない」、そう割り切ることが出来るなら、もっと幸せに生きられるのだろうか…?
…小此木さんの作品は、苦しい。苦しいけれども、自分の抱えている苦しさをなぐさめてくれるようで、読んでついほっとしてしまう。大好きな作品です。(埼玉県・河村崇)
●『海の成分』。嵐の中で出会った人魚のこと。言葉の通じない人魚。どうしても一方的になってしまう会話。このお話を読んで「わかる人にしかわからない」と言った友人の言葉が思い出されます。初出のコピー誌を見本誌の海の中から別々に探り当てた、私と友人の偶然。他に言葉がなくて、「なんというか、瞬間なんだよね」そう言葉を返したのでした。
広い広すぎる海の中にいて、どうしようもなく渇き続けている「瞬間」のこと。「生と死は/ワンセット/二つで一つだ」‥‥終わりなく続く海の時間。「わかる人にしかわからない」という言葉は、私の中ではいつのまにか、「わからない人にはわからない」という意味に変わっていました。見つめたりしないほうが多分楽に生きてゆける苦しい瞬間を、見つめないではいられない人。心の中に消すことのできない何かを持ち続ける人。目をそらさずに「瞬間」を見つめられる人。
「海の成分」は、そんな人には、きっとわかってしまうお話だと思います。(東京都・小澤仁)
●私はすごく忘れっぽくて、今が幸せだからって昔苦しかった時のことや淋しかった時のことをふだんはすっかり忘れてしまっているのだけど、最近はそれじゃいけないような気がしている。だってそれじゃ苦しい人や淋しい人とわかりあえないし、自分がまた苦しくなったり淋しくなったりした時に強くいられるかわからない。おこのぎさんの作品は、そんな苦しさや淋しさのただ中にいて、その中でも確かに、不確かに、光にむかって手を伸ばそうとする。弱くてでも強い気持ちが描かれていて、いつかまた私が苦しい、淋しい闇に陥る時が来たらきっと癒しになるだろうなと思うのだ。(東京都・水人蔦楽)
【CONFUSION OF SEX/プロパガンダユニオン】
*●「触りたい/触られたい」という感情は誰でも持っていると思う。それは性欲の一種だと思うのだけど、いわゆる下半身の性欲とは別の次元にある気がする。下半身の性欲は自分でも慰められるけど、「触りたい/触られたい」という欲情は決して自分では慰めることができないからだ(ナルシストなら慰められるんだろうか?(笑))。しかも「触る/触られる」というのは極めて精神状態に左右されるものらしい(推量形なのは触る/触られる経験がないから)。だから最初の「触りたい/触られたい」にはさらに「好きな相手に」「好きな形で」という制約条件が付加される。「触る」という欲情ほど精神的成熟や理解力の必要な欲情はないのかもしれない。
という訳で、この本には「触る」をテーマにした作品が2本描かれている。特に立川ウリさんの「その手でつかまえよう」は、手で触る、それだけを描いているだけなのに、性的興奮をバシバシ感じてしまって、普段自分が「触る」という行為にどれほど憧れているかを再認識させられてしまった。作者コメントに「幸福なコミュニケーションとしてのセックスをかきたいと思っているので」とあったけど…うん、読みたいからどんどん描いて。(埼玉県・河村崇)
●人は人の何を愛するのかと言えば、コミュニケーションの中で感じるその人の感情の動き、すなわち存在。ときに、究極のコミュニケーションとは直接肌で触れ合う事な訳だから、つまりSEXとはただ単に生理的な快感でなく、精神的な……
止めた。
難しい理屈はなし! とにかく良い!
この本で描かれた「触りたい、いちゃいちゃしたい」と言う素直な感情は、「より過激に、もっと過激に」と突っ走るばかりのアダルトコミックに飽きていた私にとって素晴らしい清涼剤でありました。正に「俺の求めていたのはこれなんだー!」って奴で。そう、こう言う世界だってちゃんとあるんですよね! それなのにこう言う事を描いたものって不思議と見ない。
しかも、これを女性に描かれてしまったのが心憎いと言うか悔しいと言うか……本当は男だ女だとか言うべきじゃないんでしょうけど、でも男って奴ぁねぇ……ふぅ。
野郎ども! もちっと頑張ろうぜ! (埼玉県・水野輝夫)
【drops/古谷トシタカ(風茘枝社)】
●表紙のデザインが良かった。
全体に統一感にかける内容ではあったが、逆にそれが'70年代の(実際には知らないが)ゴチャマゼになっていた文化を感じさせ、本のタイトルにもなっている「drops」のように、ひとつの缶の中にいろんな味のドロップが入っているようで、それらはやはりひとつひとつを取り出して味わえる。
だから会場でパラパラとめくって、口にいっぱいドロップを含んだかたちでは、その良さはわかりづらいのである。(?・トンカラトン)
●けっこーイカしてて良い。いろんなあじのdropsがいっぱいつまってて、おいしかった。
特に殊里さん、青山さんがぐー。マンガというわくにおさまらず、新しいジャンルをいってる本。
1人1人の本もぜひよんでみたくなる本だった。(東京都・近藤泉)
【「"AXIA" Planet Code D-041」vol.1/鉄甲龍神研究所】
●この本との出会いは前回の見本誌読書会でした。小説誌はコミティアでは見本誌を読むことができないので、読書会で読ませていただくことにしています。このAXIAシリーズはSFメカ好きにはたまらいぐらいの世界観、細かい設定、そしてAG(アダルト・ギア)=人間歩行兵器。三拍子そろったおいしい話です。
コミティアでは少女マンガやFT・JUNE等が主流になりつつある今、あえてSFメカ物を出してくる「鉄甲龍神研究所」さんはスゴイと思う。彼らのあたためた世界は決してメカ話ばかりに片寄っている訳ではなく、戦う人間達を描いている処がエライと思う。
男だったら買いに走り、女だったら惚れちゃうかもしれない、そんなSFメカロボット小説誌です。ちなみに私は惚れました。(東京都・頻田桂)
【ARREST2/D-アダジオ】
●前回は「ただHがかきたかった」、今回は「メンタルな部分がかきたかった」そうです。
車イスというハンデを追って生活を送らなければならなくなった亜希の苦しみとそれをサポートする友也、それが書きたかったのでは…と思いました。
June系なのですが、Juneならではのぶつかってしまう問題とかもこの作品には出てきます。
この作品では上手くおさまってますが、現実にこうなっていたら…と考えると、周りは動揺して何がなんだか…てな具合になってしまうハズ。
想像の世界だからこそ、うまくまとまるのですね…。
ということでプッシュします! (東京都・櫻希明)
【四神聖獣伝記1/CHINESE倶楽部】
●はじめてオリジナル・オフ本発行より、1年半もたってしまいました。
116Pで投稿サイズ…というのはとても大変でしたけど、今は感無量というところでしょうか。
この作品を執筆中にひどい中傷をうけました、本人は批評のつもりで言っていたようですが、私からにしてみても、他の人からみても、明らかにそれは、"あなたは下手すぎる。だからあなたの絵は○○だ。どうにかならないのか?"と言っているようにしかきこえなかったのでせす。その時のくやしさは、多分一生忘れられないでしょう。そして、この時のくやしさをバネにして、今回書き上げる事ができました。
この作品は続きものなので、まだ伝えたい事を伝えてはいません。
でも、書くごとに、読者の方々に何か伝えられたら…と思っています。
まだ形にはなってないのですが、とにかくガンバッタ私に対して、一票投じます。(東京都・櫻希明)
【少女帝国1995/少女帝国】
●築山尚美さんの「やおいという名の不幸」について。ティアズ・マガジン33の「JUNE…」を読みながら、私は「JUNE少女ってみんな混乱しているんだな」という印象をうけました。男女差別と同性愛差別と二次コン差別と現代日本に生きる女の体を持つ自分が交ざって大変みたいですね。
JUNE少女(特にパロディに浸っている子)達が主人公のこの小説は、オタク少女である私自身がドキッ、とくる作品です。是非読んでみて下さい。(東京都・藤間紫苑)
【鳥の王国外伝・遠い夜/SERENGETI】
●心地良い、澄んだ空気を思いきりすい込んだ時の様な気分にさせてくれる。てれ笑いを浮かべながら、それでいて、どこか泣き出したくなる様な"幸福な胸苦しさ"-を味あわせてくれる本です。(神奈川県・葦谷良)
【臥竜傾城緑七十二候/大魔神本舗】
●今回は新刊が二冊もあってとても幸せでした。あいかわらずほのぼのとしたナチュラルな吉原の雰囲気は病みつきになりそうです。
主人公の竜さんが優しいだけの人でなかったというのにはちょっとびっりしましたが、かえってファンになりました。作者様は『意地が悪い』とおっしゃっていましたが、変な言い方ですが、こんな意地悪なら何度でもやってほしいなあと思います。
越智さんや直さんといった周囲の人々もとても魅力的です。とくに越智さんは、竜さんが一番言ってほしいこと、してほしいことをすごく自然にできる人で、一番好きです。
それにしても、やはり話の中に『非人』という台詞が出てくるとドキッとしますね。そういった問題意識を抜きにしても、この物語は充分に楽しめると思います。
数少ない本格派の時代劇、この先も、ずっと買い続けたいと思います。(神奈川県・らぶりーおいらんどーる)
【暗闇天狗始末之記/中村屋】
●これこれ、こういうのが読みたかったんだ、というそのまんまの「時代劇」。立ち回りはある、人情話はある、ついでにちょっとアブないシーンもある、でモロ好みでした。
今のところ7冊シリーズで出てるんですが、それぞれ味があって面白かったです。
いささか「池波正太郎くささ」がマイナスで出てきてはいますが、数少ないしっかりもんの時代劇です(神奈川県・麻生絵里)
【CAT CAT CAT/THE WIND】
●猫むすめファンには、たまらなくうれしい本です。とてもカワイイ。
ほのぼのとしていて、やさしいイメージです。絵本っぽくて(? )読んでて『あったかい』かんじが良かったっす。(神奈川県・さぎりりゅう)
【艶/Four Season】
●コピー本とは思えない程、しっかりした本でびっくりしました。A4!! 厚紙!! 絵もとても丁寧で、わたしは歴史はあまりくわしくないのですが『こりゃああヒットォ』とと、ヨロコビました。
源平のキャラを紹介している本なのですが、衣装の文様とか全部かきこんであるです!! すげえや。次の本もたのしみです(歴史はよく知らない人にも読めるような本にしてくれるそうだ)(千葉県・マサト)
【ねこ天使ガブリエル/INFINI】
●"天使"が好きで、とりあえず買ってみた本がこれがまた大当たり。
ほのぼのとした絵本の世界のようなお話でした。なんだか急にわくわくとうれしい気持ちになった時、私のそばにもねこ天使がいるのかもしれません。(埼玉県・麻宮のりこ)
【ミミナリ/瓶詰天獄・人形地獄】
●猟奇、というのは実は結構苦手だったんです。ホラーとか、スプラッタとかも。怪談なんかも苦手ですね。怖いもの見たさの好奇心に、何度泣かされたことか(いえ、涙は流してませんが…)。
この『ミミナリ』は、巍魚在淙ヨ志ノリさんの作品の中では、猟奇色は薄い方だと私は勝手に思っているんですが、それでも昔の私だったら素直にオモシロイとは言えなかったと思います。そんな私に誰がした。原因の約半分は、ヨ志ノリさん、あなたです(残りの半分は…某小説家さんですが)。
とりあえず、今回はアダルトバージョン(?)で出てきた斎つ花ちゃんにラヴ2~。お子様で出てくる度に、「早く成長してねー」と思っていたので。(埼玉県・此原笙子)
【SACRED GARDEN/遊戯人】
●だれかを好きになる。
その人の不幸を望まずにはいられない程、愛してる。
その望みがかなう時、それは『心配』なのか『優越』なのか…。
そんな願いさえ、きき届けてくれるシェラフは魔術師。そして、その代償は-命。
美しくも妖しい絵柄と、はかなく切ないストーリーは、ホントにおススメの一品です。
ちょっと薄い本だけど、読みごたえ有。
シリーズ物なのだそうですが、早く続き(?)を読みたいよう。(茨城県・岩田真美也)
【おしゃれキャンディ/EXPO with T】
●気楽に口の中にポイッと放り込み、口の中でコロコロと味わう本です。しかし、その味は決して甘くありません。今回のような本を販売すると各方面から色々なつっこみがあると思われますが、ここのサークルの正正堂堂と反則技をかますスタイルは毎回見ていて本当に気持ちがいいです。これからもどんどんやっちゃって下さい。しまった!! これじゃ本のPRになってねーよ…。(東京都・ハヤシライス)
●まるで夜店の屋台のよーなスペースづくりがとても楽しかったです。しかも本がわた菓子みたいにビニール袋に入ってる。もったいなくて、袋を開けるのに勇気がいりました。
合同サークル故のカラーの違いも面白いと思いました。こういう企画がおたがいの刺激になるのではないでしょーか。(神奈川県・キリギリス)
【ロンちゃんと…/内田かずひろ】
●ロンちゃんの目はマーブルチョコ
ロンちゃんの目はカーディガンのボタン
ロンちゃんの目は夜空の星
ロンちゃんの目は小さな宇宙がうつってる(神奈川県。日乃みかげ)
【文明怪化/瓶詰天獄 人形地獄】
●ヨ志ノリ氏の作品は、空気がよく分かるのです。
頽廃的と云うか、少々暗っぽくて後ろ向きな空気が画面から漂って来るのです。
しかしながら、登場人物…もとい、人倫ならぬ物ノ怪の皆様は、多少刹那的ではあるようですが、明るくてお茶目でかわいらしゅうございます。墨衣ちゃん、かわいすぎ…
今回ヨ志ノリ氏の脚本を6冊買って、続けて読みましたら、現在、脳がヒタされてしまってます。(埼玉県・片倉あおい)
【imagier/東京自由自在】
●描かれた町が、あまりにもすてきで、何度でもおじゃましたくなるのだ。(東京都・横山珠姫)
【C.T.R. TONIO/E.M.P.T.】
●すでにコミティア32で発行されていたようですが、さらに多くの人に知って欲しいと思います。
「CHASING THE RAINBOW」が完結しました。
あえてエピソードの1つというスタイルで描かれた最終回でしたが(もちろんショッキングな事実が判明する最大のエピソードです)、「この物語は最終回を描きたいがためにここまで頑張ってきたようなもので…」という前作の後記の言葉が、ラストで虹(オーロラ?)を見上げるシーンで実感としてわきあがりました。
人に勧められる名作です。(東京都・タカムネ21歳)
【犬缶3/猫館】
●今回ハッキリ言ってネムキのイベントにひかれて行きました。だからあんまりそれいがいのマンガ(同人誌)には興味がなかったのですが…
気がつくと動物本を買いまくっていました。なかでもお部屋で買ってるハスキー犬の本は表紙の色も夏らしくて気に入ってしまいました。うちの近所のハスキーはこの暑さの中、外でわずかな木陰でじっとしています。この望ちゃん(ハスキーの名前)はきっと涼しい部屋にいて夏バテしらずなんだろうなぁ(おかげでなかなか冬毛がぬけないらしいけど)この幸せ者! (神奈川県・SAKURA)
●ほら涼しげでしょ(注)。こんな配色の表紙だったから思わず買ったのでした。昔、同人やってたから今の猫もしゃくしもフルカラーって好きじゃない。それより紙にこだわって1~3色ぐらいのが好き。今回夏をみこしての初売りだったらしく中身もレイアウトの要所要所にスイカがあったりして○。フルカラーを抜いて今回のコミティアの本の中で表紙はとにかく花まるをあげたいです。中身は室内飼いで季節感にとぼしい未だ冬毛がはえているというハスキーが主役だが、それはそれでかわいかったから○。次・秋(11/3)も新刊をスペースとれたら出すらしいがどんな表紙か楽しみ。(神奈川県・亜実弘冥)
【犬缶/猫館】
●ほとんど…"サークル名"猫館…誌名犬缶…このノリで買ったと言ってもいいだろう。あと目次等レイアウトにパソコンを使ってるあたり昔では考えられない……うん。しかもMacではないという…時代がぁ。今だれも彼もがMacの中…そして猫館なのに犬本も出す(ちゃんと猫本も売っている)なにかそこにこの作者の非凡性とただならぬ未来を見た気がした(大げさかな)。(神奈川県・ヤマネコ)
【穴あき/The ○○s】
●作品全体から見ればまだ荒い所もありますが、絵やコマ運びにすごくセンスがあってこれからもぜひ頑張ってもらいたい方です。次の本も楽しみにしています。(千葉県・上村文孝)
【TEA OF HEAVEN/MOONLIGHT PARTY】
●すっごく気に入りました。
ティータイムってほっとする優しい時間ですよね。そんなあったかい気持ちになれる本だと思います。なかでも佐野裕貴さんの"T FOR U"がいちばん好き。作品にでてきた
・大きめのマグカップに温かな湯気とまろやかな香りを発した極上のミルクティー
・あっさりした味わい。しかし深い赤味を持つ紅茶は、透明のグラスの中から鮮やかな美しさを見せてくれるディンブラのアイスティ
いいなぁ 飲んでみたぁいっ。あと最後のくだりの6行が素敵。読み終わった後、うれしい気持ちになりました。(愛知県・村岡靖子)
【朝の魔法Vol.10/朝の魔法】
●この本は、オリジナルサークル「朝の魔法」の5周年記念10冊目の本なんですけど、なかなかおもしろいです。特に、梢野かつみさんの星影の?は本当に良いので是非みなさんも手に取ってみてはいかがでしょうか? (埼玉県・オキヌちゃん)
【日本は太平洋戦争(あのせんそう)に勝ってしまったんでないかい!? /てむじん】
●漫画の新刊のほとんどついでのつもりで買ったこの本ですが非常に面白い。歴史にはまったく興味ないのですが、タイトルの仮説が判りやすく、かつ、ものすごく説得力をもって展開されていく。悲しいかな自分は上述のとおり歴史にうといので描いてあることの正当性が評価できないのだが、歴史観、アメリカ観、日本の政治観が、がらりと変わってしまった一冊。(東京都・本城哲浩)
【臥竜傾城緑七十二候 八、九/大魔神本舗】
●この作者の描く吉原は枯れている。斬り合いがない。「札差」と「奉行」の陰謀もない。身分をかくして「市井に留まる殿さまの落しだね」もいない(主人公には何やらありそうだがそんな生易しいものではあるまい)。ただ吉原でくらす人々の日常を描いている。(事件はあるが)これはなまはんかことではない。九巻目にきて何やら話がでかくなったが以前のふんいきに戻ってくれるとうれしい。
作者の姿勢も大したたものだと思う。たいてい時代ものの作家は「余談」などと称して当時のはやりだの食生活だのにふれ、言っては悪いが知識をひけらかすようなところがあるが、この作者、説明は関係のある部分に留め、他の一切は冷淡なまでにつきはなしているのだ。おそらく相当に吉原や江戸に詳しい人とみたが。また、その説明もいい。こういう人が日本史の先生だったら、私も少しは歴史が好きになれたかもしれない。もしかすると、事実歴史の先生なのだろうか。
また、今回かなりするどいツッコミを入れているが、それに関して「作者がどういうつもりで書いたかは作品に出るし読み手には関係のないことなので説明はしない」と一切の言い訳(たいていの場合これは「あとがき」や「フリートーク」としてあらわれる)をしない度胸のよさ。見事である。
前回PUSHにあった「作者300歳説」はマジかもしれない。(神奈川県・にゃんこ)
【MUSIC TAPE『THE SPACE OF DREAMS』/COTTON FIELD】
●通りすがりに拝聴させて貰いまして、始めの数秒聴いて即、購入しました。コミティアには一年振りだったのですが、同人ソフトを扱うサークルの方々が多くなりましたね。この『THE SPACE OF DREAMS』を制作されたCOTTON FIELDさんも自作自演の音楽テープをいくつか販売されていました。作曲出来、かつ、収録までしてしまうなんて、本当に尊敬するに値します。内容はシンセサイザーを駆使したインストロメンタル。今後は原稿描きの友と化して行きそうです。
コミティアのBGMにもこう言った同人音楽作家の作品を流してみては如何でしょうか。とにかく「ハラショー!」でした。好いものは、本に限らないと言うことですかね。(東京都・郭富城命)
【雨綴り/まんまねえ屋】
●岩田さんの作品を読ませていただくとわかると思いますが、例えば女の子が男の子にふられてしまうストーリーの場合、女の子は暗くならずに、くじけない健気な主人公の設定が多い。それは、作者(岩田さん)の恋に対する考え("失恋"と"ふられる"というのは全然異なったものである。)があります(くわしくは本を読んで下さればわかります)。がゆえに岩田さんの作品は心にやさしいです。
現状読者層は男性の方がほとんど(岩田さん談)との事ですが、やさしい少女まんがが好きな女性の方にもぜひ読んでいただきたいものです。「まんまねえ屋」は岩田真美也さん個人サークルです。
追伸/岩田さんは話によると以前は某シティ、某ライブに出てらしたらしいのですがコミティアの雰囲気の良さにひかれて4回前から出品されているとの事です。余談ですがこれからもコミティアに出て欲しいものです。(神奈川県・こちらは相模指令)
【TAIL OF RABBIT/きっさのーらん】
●鉛筆画のイラスト集です。各イラストに何か一言、話の筋か何かあれば良かったのになーと思ったけど、それは見る方で勝手に考えればいーかなァと思います。外国の童話のようなぷくぷくしたうさぎやインコやドードーが好きな人にはかわいいと見られるでしょう。私は擬人化されてる方が格好いーなーと思ったけど。人の好みの別れる所でしょうか。背景がまとまってる絵でした。何か一本の話を絵本形式で描いて出版してほしいなァと思いました。(和歌山県・藤本悦子)
【寝ん猫ねん/まじかる村】
●無神論者の私でも、神の存在を感じる時がある。猫を見ている時だ。肉親の死に立ち会っても自分が死にかけてもそんなモノ考えたこともないのに、猫(ノラでもウチの猫でも)を見ていると「これは絶対に何かトンデモナイ大いなる意思が猫を作ったのだ」とマジで思ってしまう。特に猫の寝姿ときたらあなたもう。
とゆーわけでこの本をプッシュします。分かる人は分かってくれい。乱筆乱文にて。(東京都・西田好伸)
【けだもののように1/ぐんたまカンパニー】
*●本とめぐりあうのも、なかなかむずかしい今日このごろ、コミティアで「すげーっ」て思う本とめぐりあうのもひさびさ。この本は1~4までどーっと買ってしまいました。この夏5が出てるそーですが(早く見たい)たのしみです! 1~4の中で一番インパクトのすごい1をおすすめします。マンガって本当、すごいぞ、おもしろいぞってわくわくできる1冊でした。いい意味のエロチシズムのあふれる本だと思います。(東京都・野島ひろみ)
【僕の裏庭へおいで/快楽宴】
●国技彩香さんはさすがだ!! この本を買えたことは本当にラッキーでした。コミティアに来てよかったですよ。雅樹くんてばガキの頃から色っぽすぎるぜーーー。でもこの本で1番好きなのは4コマだったりする。ストーリーと4コマのギャップがナイス。(埼玉県・ときはめぐる)
【あやしい地球の歩き方'95/むじなの会】
●以前は偽ブランド品や海賊まんが、おもちゃネタばかりで少々うんざりしたこともあったのですが(失礼!)最近はそのネタも少なくなってきて○。でも海外旅行にあこがれる一読者としては、アジアやイギリスばかりでなく、もっと他の国のレポートも読んでみたいです。(千葉県・どどんぱふゆみ)
【パノラマ回顧展3/エノトリア】
●Pushというわけではありませんがちょっと宣伝のイミを込めて…。ズーズーしーのはわかっております。
私の個人誌です。自分でもよくわかる位にヘタでありきたり(かもしれない)のストーリーですが、思い入れも思い出も沢山ある本です。はっきり言って、大赤字の本ですが、作っている時は楽しかったので気にしてない!! 多くの方に読んでもらいたいなー。 立ち読みも歓迎しております。(千葉県・しいのふゆみ)
【プレーリードックのほん/月の裏で会いましょう】
●今回はペット本ばかり買いました。どれも愛がこもってて、ほのぼのでした。みんなおもしろかったけどこれがいちばんめずらしかったのでので代表で1票。
ペットは人を親バカにさせるもんですね(どの本のペットもかわいいけど、ウチの犬、猫がいちばんかわいいし…)。プレーリードックが飼えるなんてはじめて知りました。ちょっと飼ってみたくなった。(千葉県・ひなのなつみ)
【風と欅とかたつむり/道楽者に月の冠】
●何度かこのコーナーに載ってるように、今さら私が推薦するまでもなく、良い作品であることには違いない。でも私はこの作品を素直に読むことができなかった。読んでると胸が苦しくなって胃が痛くなって。
多分私はくやしいのでしょうね。私も本当はこうしたい。けどしてない。できないということで。私だって大学生の時(それ以前からも)同じ事を考えて、やろうかどうか悩んでたけど、結局は「男らしく」生きることにした。だから読んでてくやしいし、また実際、こんな風にうまくいくわけないとも思う(根拠はない。ただのひがみだが)。世間の目は怖いし、なにより自分の「美しくない」姿を見ていると女装するのはすごくこわい(ホラーという意味ではない)。コンプレックスなのだろう(容姿に関する)。
こう考えるというのはすでに世間の「男(女)らしさ」に縛られているということなのだが…。
とはいえやはりこの作品をPushせずにはいられない。というのは、やはりそこに自分の理想(いや、理想の自分か)が描かれているからだろう。否定したいがPushもしたいという、私にとってものすごくやっかいな作品です。(東京都・ゆりのかおり)
【ケーキさん Lady Cake & Dr.Mouzu/?(サークル名不明)】
●立ち読みした印象は、ほのぼのとした話という感じでしたが、実際はとても切ないお話でした。
それにしても登場人物の表情の豊かなこと! ま、人だけではないのですが。特にケーキさんの顔は全然変わらないのに(作り物なのです)、表情はものすごく変化します。本当に見事な表現力です。
なんだか子供の頃に見た絵本を思わせるような、素敵な作品でした。(東京都・ゆりのかおり)
【マリリン1~4/タートルネック】
●『Push&Review~Juneを語ろう出張編』を見て買いました。全巻。
実は、この本を買うのは二度目なのです。
かなり前、某C翼サークルの本に掲載されていたこのシリーズ読んで以来ずっと気になっていて、ようやく2年ぐらい後に生方さんの個人誌『マリリン2』を買いました。1は無いものかとスペースにいた方(ご本人だったのかしれませんが)にお尋ねしたところ、既に完売の上、再版予定はないとのお答え。非常に残念な思いをしました。そのせいでしょうか、倒壊→圧死状態までに堆積した本を整理している最中に紛失したもののあえて探そうとはしませんでした。探したら1を読みたくて読みたくてどうしようもなくなってしまうから。
本はなくとも、ずっと心のどこかに引っ掛かっていた作品でした。今回の『P&R』を見てついふらふらとスペースに立ち寄ったところ、1~4まで揃っていて、全巻買って、一気に読んで、やっぱり買って良かったぁ……と満足のため息。
昨今、奇を狙ってものの見事に外したものや、どこかで読んだようなJuneばかり目にする事が多く、何となく不快な思いばかりしています。自分でもそういうものしか書けなくて憤りを感じています。
久々にこうゆう作品を読んで、ちょっといい気分になれました。(東京都・神威蒼)
【ラスト・エンペラー/イディオ・サヴァン】
●この『ラスト・エンペラー』って本はとてもいい。ただ単に私自身がペンギン好きという事もあるのだけれども、ペンギンの生活が描かれていて、勉強にもなる一冊です。本の中に描かれているアザラシがペンギンを食べようとしている所があるのですが、そこですごく悲しくなりました。自然界の法則なのですからしょうがないのですが、ちょっぴり涙の場面もあります。
あとは本当に面白くペンギンが描いてあってペンギン好きな私にはたまらない一冊でした。(東京都・菰田秀一)
【ヘンリーくんがやってきた!!/IMPULSE】
●表紙はPH少女が飾っているからって、内容はれっきとしたヘンリーくん(金魚)とぽわそんさんの愛の生活を暴露した本なのぢゃ。
うまく感想を書けないですけど、金魚フェチ(笑)ぢゃない人にもオススメですよん。心がなごみます。絵もていねいに描かれてあるし満足の1冊!!!(東京都・けらこ)
●『ヘンリーくんがやってきた!!』は、オススメですっ! ぽわそん・だぶりるさんの本は、どれも素敵なんですが、最近出た中では、これが特に好き。丁寧に、隅々までペン入れが行き届いているし、とに角、"予定外に、やってきてしまった金魚のヘンリーくん"への愛情が伝わってきます。&かわいい! ほのぼのしてます。キレイなイラストで、楽しく、さらっと読ませてくれるので、どんな時でも、どんな方でも、すぐになじめる本だと思います! モチロン金魚嫌いな方も… ←きいたこと、ないけど。(東京都・蘭奈)
【神秘の文鳥本/ななつの子合唱団】
●「世界一かわいいうちの文鳥」と豪語する作者の今市子さんのバカぶりが、ほほえましくって笑えます(注・ほめています(笑))。
読むと、すんごく文鳥と一緒に暮らしたくなっちゃう一冊です。
かく言う私も、誕生日が近かったので、父にお願いして一羽買ってもらいました…のはずが…ある日帰って来た私の部屋にいたのは文鳥ではなくて…イ…インコが…(泣) しかも赤ちゃんやでーとか言ってもうとまり木にとまって、ぱたぱた飛んでやんの、くー・でも今では大好きなコにー。フフフ…。でも当分、文鳥はおあずけね。うう。(大阪府・いのうえあつこ)
【TRIPLE DRILL/プロパガンダユニオン】
●本当に好きだからこそ、厳しい言葉は出て来るものなんですよね? このサークルさんは冷静に見られる目を持って、本を作っているなと思います。おかげで私のような思慮浅いやつが考える事をする(笑)。
好きな物だから、真剣につきあいたいし、考えたい。そう思わせる本をこれからも作って下さい。辛口トークも私は好きです。(栃木県・青嶋樹)
【競馬ねこやなぎ…春…/ねこやなぎ出版】
●馬がとってもかわいく擬人化されているので、競馬知らない人でも十分楽しめます。勿論、知っていればなお楽しい。
「あの馬(こ)美人ー」と言っても理解してくれなかった友人が、この本読んで多少は理解してくれたんです(笑)。
だから皆さん、この本読んで日曜PM3:00~ のフジテレビ系でやっている「スーパー競馬」を見ましょう(笑)。楽しくなる事まちがいなし。オークスはかっこよかったよーっ。(栃木県・青嶋樹)
【肉太日々是反省本舗/グループ自由巣】
●思いつきで画いてるとしか思えない絵、ストーリー。超個性的。いい。すごくいい。つい何度も読み返してしまう。自由巣は奥が深い。(九州国・九州男児)
【やわらかな音を夢見る時代の少年とサカナ達の物語/ディーバ】
●こんなモン無料で配ってんじゃねーよ!
と言いたいぞオレは。ったく創作の小説ときたら、どうして卑屈になるんだか。オフセなのも表紙が多色刷りなのも、52Pもあるのも勘弁してやるとして、内容をちゃんと読んだか? これで値段はナシっていうのはどういうつもりだ。下らない小説をレイアウトもしないで、薄っぺらなコピー本に仕立てて売っているオレの立場はどうなる!? いやいや、そんな甘ったれた自己比較は問題ではなかった。創作を行なって、文章に取り組んで、本にして表現する人間の、意識の問題だ。
この『やわらかな音を夢見る時代の少年とサカナ達の物語』は、不思議な構成関係を築いている。本それ自体と中身が互いに反射し合っている。一話目、実はページを開けた途端にある。「あの頃ボクらは…」と羅列されている詩は、予定調和の入口である。小説だけを読めば、なぜタイトルが『サカナ達』と複数形なのか訝かるのだが、本の全てを読んだ時、『少年=サカナ達』と決め付けた作者の符号に気付く。しかし、その『少年』は必ずしも作品中にとどまってはいない事にも気付き面食らう。いかにもJUNE(のように思われる)痩せこけて神経質な少年像を使用しておきながら、いつの間にか『少年』は、オレに既視感を植え付けている。もしくは憧れか、男が振り返って美化した、古き良き少年時代の自分とやらだ。冒頭の詩の一文「あの頃ボクらは、イチゴシロップのかかった真夏のかき氷に似ていた」の如くに、ある特定の時期を示すのに記号のように使用されるイメージが、実際は想像通りに美しく整った形ではなく、また簡単に崩れ去る脆くて堪らない存在であると男に気付かせる。そうだ確かにあの頃のオレは三角でイチゴ色で決して溶けない不思議の国のかき氷、という事になっていたのだ。それをどう見ても女性であろう、軽妙で透明感のある文章で書いてしまう。感覚的と言うのか十分に理解しえない箇所もあったが、逆にこれを読んだ(大多数であろう)女性には、『少年』へのうしろめたくも愛しい既視感は理解出来まい。これをわざわざJUNE小説本と提示して配布している作者は、何を企んでいるのだかという心境だ。
加えておくと、こんな『少年』への偏執に陥っているオレの個人的見解を別にしても、文章表現のうまさ、短編構成の巧みさ、本としての完成度は、手放しで賞賛する価値がある。
これだけやってしまうから、無料配布なのか? だとしたら(とてつもなく悔しいが)許そう。ただし、次は買いに行くので、覚悟しておくように。(神奈川県・中田ひろとし)
【百年の孤独/隣寸】
●主人公が久しぶりに実家に帰ると、いつも自分を出迎えてくれていた「彼女」の姿はありませんでした。「彼女」は家族会議で解体されることが決まっており、既にバッテリーを外され、ケースにおさめられていました。修理用のパーツさえ手に入らない、古い形式の「彼女」の解体に反対しても、その意見は通りません。
壊れていた「彼女」の目を自分の手でなおし、自分の気持ちをつたえます。
……「彼女」は家族会議にしたがって解体されてしまいます。
主人公はその後、「彼女」と同じように、「彼女」に近づいてゆくように、自分の体を、少しづつ、いずれ古びてがたがたになってゆくパーツと、取り替えてゆきます。「忘れないため」に、少しづつ、少しづつ。過ぎ去ったことを忘れまいとするのではなく、取り戻そうとするのではなく、ただただ、「彼女」と自分を違うものとしてわけへだてるものなどないのだ、というように。
このストーリーに描かれている世界では、人の寿命は肉体の寿命から解放されていて、いずれくるその日を、ずっと先に伸ばすことができるのです。
主人公が自分の体を捨てて取り換えのきくパーツに変えてゆくのは、長い時間を生きるためではありません。「彼女」を忘れずにいて、「彼女」への想いを忘れずにいて、自分の体もいつか「彼女」と同じように、壊れ、解体される日が来るという未来を、忘れないためなのです。
p.s.某平沢ファンに、お薦めの一冊です…。(東京都・小澤仁)