ティアズマガジン36 Push&Review全コメント

このアーカイブは、前回のコミティアで頒布された本に対する、
 1.ティアズマガジンPush&Review用に送られたコメント
をすべてデータ入力したものです。書式は、

【本のタイトル/サークル名】
●コメント。
(投稿者の住所・ペンネーム)

となっています。掲載の順序は、サークル名が英字・ひらがな・カタカナ・漢字(コード順)となっていますが、編集の都合上順序が入れ替わっている所があります。あらかじめご了承下さい。

コメントがない葉書・イラスト主体の葉書は記載されていません。また、集計締め切り後に来たハガキも極力載せています。したがって、順位の票数と実際の掲載数が異なっていることがあります。

コミティア実行委員会

ハガキアンケート得票数
4 【KASAR4/WARA-WARA】
4 【カミナリパンチ2/カミナリパンチ】
3 【売れたい教メモリアル/人生】
3 【神の名を呼べ/恋人と時限爆弾】
2 【リブレシオンの柩/UMIN'S CLUB】
2 【鳥/TEMPO】
2 【MONOTONE/くれすBooks】
2 【きゃらめる☆りぼん/まんまねえや】
2 【KIZ-創-5/アートファクトリィ】
2 【新・自衛隊四方山話/システム86】
2 【Seraph/パラノイアの骨】
2 【警察の本5/偽狸】
2 【鏡/処女漫画入門】
2 【蛍石/水溟宮】
2 【Works2/青空倶楽部】
2 【BULB/大深海水淵亭】
2 【お弁当++/大深海水淵亭】
2 【LIDDELL/卓上噴水】
2 【ラッピングしようョ!2/百花繚乱】
2 【春夏秋冬/百花繚乱】
2 【クソタク改造計画/理数館】
1 【Let's America baseball/AF-ESCAPE】
1 【STING/Alice Club】
1 【クーピィ/Alice Club】
1 【Yoneharu's電子画集/Bizarre舎】
1 【英国旅行記2 毎日がまたメインエベント/E&S同盟】
1 【あさがお/EARTH BONE】
1 【天使の化石/ELYSIA】
1 【Набат соч 12/F・A】
1 【ramblin' #1/HAL2LAND】
1 【MINE!/IMPULSE】
1 【冷蔵庫少女レイちゃん/JOKER CLUB】
1 【小品集/Nomad(遊牧民)】
1 【クズまんが総集編/Plantation】
1 【The au lait Sil vous plait/ROJI】
1 【'95冬/Re-Lax】
1 【赤い月ACT4/SAHRA BLUE】
1 【CHARAN PORAN OBJECT/SENSATION PRODUCT】
1 【BULE/SKY】
1 【カムカムTOMORROW 4/STUDIO H2O2】
1 【HAPPY WADDING/TEA PA】
1 【帰らない夏/楽々園3丁目】
1 【光の色/The garden】
1 【TANTA/UMIN'S CLUB】
1 【ふぬけ御殿/WAIWAIスタジオ】
1 【楽しい午後の過ごし方/WAIWAIスタジオ】
1 【I WISH/WE】
1 【NEWTYPE/expo】
1 【むむみみ/?】
1 【明王綺譚/トウ利天】
1 【QUINTETTO/あい2】
1 【+0.3/あめふりくまのこ】
1 【アニメ批評・第弐號、特集新世紀エヴァンゲリオン/うぃーくぽいんと】
1 【月虹/うさぎ屋弥左エ門本舗】
1 【お山屋/お山屋】
1 【少女貴族/こんぱにおん・どーる】
1 【ネオン/しののめ】
1 【カムカムTOMORROW4/すたじお過酸化水素】
1 【梅天24-19/てんがくえん】
1 【かえるGO!/ととまる】
1 【あんず山短大寮事件簿6/どりあんしすたーず】
1 【あんず山短大寮事件簿総集編3、4/どりあんしすたーず】
1 【ぷちまる/ながまる堂】
1 【おかいもの/ねこまたや】
1 【えき/のーすパレット】
1 【MESSENGER上・下/まじめなたまご】
1 【Plastic Earth/まるちぷるCAFE】
1 【岩窟の街/みりめとる】
1 【EXTROOPER-K #2/めんげれくん】
1 【BORZ01/アートファクトリー】
1 【賞金稼ぎの街/インクボトル】
1 【メイキ/カナリアン・パレス】
1 【THE SUPER HOLIDAYS/カネハル】
1 【ホリーガーデン/サリーガーデンズ】
1 【自衛隊四方話/システム86】
1 【SPIRITUAL VIBES 2/プロパガンダユニオン】
1 【ちょびっとファンタジィ××/ペケペケ倶楽部】
1 【YOUNG DOCTOR IN CRIME/ホランドテラープロダクション】
1 【俺たち漫画/ユニーク学園】
1 【SHISUNO3/猿蔵】
1 【旬刊塩谷技研 -毎年恒例の税金対策バージョン-/塩谷技研】
1 【南京デーモン/極糖十字軍】
1 【半月夜に見た夢は…/月砂時計】
1 【Paradox Holiday Sale vol.10, 11/午後の紅茶】
1 【父への手紙/山川直人】
1 【LOVE SONGS/紫月巡礼】
1 【野過田流-時異/紫月巡礼】
1 【鹿鳴館 vol6.5/鹿鳴館】
1 【BOXS/処女漫画入門】
1 【KUNG FU SAPHARI/少年翁】
1 【少年翁/少年翁】
1 【神の計画/神の計画社】
1 【Coloured Water/Kirche】
1 【臥竜傾白禄七十二候/大魔神本舗】
1 【モンゴル旅行記草洋々/竹里館旅遊社】
1 【フロリスト1999/道楽者に月の冠】
1 【ギャラクシーパトロールダイアン/虹野末路&反省会】
1 【噂の新装/日本中央競馬調教師会】
1 【つれづれ猫日記/猫おばさん】
1 【ことばあそび/猫屋京福堂】
1 【(う)の旅日記/猫星CO.】
1 【COYOTE/農家楽】
1 【DRUK/農家楽】
1 【まんがジェームズボンド 第1巻/反省会】
1 【陰陽芸大/瓶詰天獄・人形地獄】
1 【パキスタンにいらっしゃい!/舞乱花】
1 【PLASTICS DOLL/風茘枝社】
1 【翼の下に吹く風は/夢雲館】
1 【しっぽものがたり3/無限軌道】
1 【戦う男/雷おこし】
1 【ペンギン日和/落葉舎】
1 【frenzy/恋人と時限爆弾】


P&R葉書全感想紹介

【ちょっと危ない? 英国ひとり旅/BFC海兵隊】
●おもしろいです。
最近旅行記本がやたらと目に付きます。以前は興味なかったのですが、自分が旅行したということもあり、かつまた面白い独自の旅をされた方の本は見て楽しいんだと気付き、このごろは少しずつチェックしていました。中でも英国旅行というのが多いような気もします。
で、この著者の石原さんはせっかく英国に行っても、ごくフツーの観光名所は通りすぎて、ものすごくマイナーなミリタリー関係の博物館巡りをしておられます。そのマニア振りに他人ごとではない感激を覚えました。次に旅行する時は参考にしようと思わせてくれます。
とにかく共感できる(笑)マニア旅行記。(埼玉県・平田幸子)

【MAGICAL BOX/CITY in WATER】
●感想は…個人的に好きなだけで、とにかく読んで欲しいとしか言えません(^^;)。(静岡県・田中博美)

【遠くで声が聞こえる・下/COMITIA実行委員会】
●「誰も愛していないのかもしれない」という台詞に、泣く。
「好きって何」なんて考えたってドツボにはまるだけなのが判っているのに、考えずにはいられなくなる。
かおるとまりこ。前話で結ばれた二人の幸せは、陣内という男の出現によって揺らいでいく。擦れ違い始めた二人の感情。「好きなら迷ったりしない」と言うまりこの「好き」は、次第に嫉妬と怒りに変わり…そんなまりこの気持ちとは裏腹に迷い始める、かおる。「好き」という実体の無いもの正体を確認しようとすれば、答えは出てしまう、「誰も愛していないのかもしれない。」と。「愛されたいから愛する」のでもいいじゃない。それも愛には違いないのだから。
「好きってどういうことなのかわからない。」かおるの台詞に激怒するまりこ。迷うことを考えないまりこには、受け入れられない台詞だったのだろう。かおるがどれだけ悩んでその台詞を吐いたのか、わかってあげられれば良かったのにね。まりこはかおるに「自分から好きにならなければならない。」と言う。でも、一度「?」のついてしまった「好き」という感情を、かおるは取り戻すせるのだろうか? 私にはわからない。(愛知県・河村崇)
●もう多分20回くらい読み返した。かいしんのいちげき。こんなラブストーリー見たことない。もしかしたら大多数の人には必要ない、でも私には必要だったラブストーリー。
好きってどういうことなのか、みんなわかっているのだろうか。だとしたらそれはいつから? どうして? まりこは考えないだろうか。自分がどうしてかおるのことを好きなのか。かおるが本当はどんな人間なのか。
多分、好きというきもちを信じている人達には暗黙のルールがある。かおるとまりこ、どちらが悪かったわけではないのだろう。ちがうルールを持った人間がそれに気付かずに互いに互いの恋愛をしてしまった。陣内とボートに乗ったことで責められたかおるが、まりこに「愛している」と言えなくなってしまうのは、それに気付き始めてしまったからだ。その言葉の持つ意味が2人の間で大きく違うということ。それを境に、いたずらっぽい光を放っていたかおるの瞳はおとなしく優し気になっていく。でもそれは愛じゃない。うしろめたさとごまかしだ。
まりこはかおるに「あんたは自分から人を好きになんなくちゃいけない」と言ったけれど、かおるは多分一生そんなふうにはならない。かおるが次に恋をするときはきっと同じように好きというきもちを信じきれない人と、疑いながら魅かれながら少しづつわかりあっていくのだと思う。まりこや陣内にはそれができなかった。でもそれは「そうなってみなければわからなかった」ことで、だからこそそれはかおるの「初恋だった」のだ。(東京都・水人蔦楽)
●女性同志の恋愛という衝撃的な題材を取り上げているが、作者が訴えたかったのは、「人を愛するとはどういうことか」という、人間にとって永遠のテーマなのだと思う。
かおるはいう。
"愛されたいから愛していた?
愛されたいってことばっかりだ
私は…誰も愛していないのかもしれない"
心のつぶやきは、そのまま読者への問い掛けになる。
「あなたは本当に、彼女を(彼を)愛していると言えるのか」と。
ところで、私は作者に謝らなくてはいけない。
上巻で陣内が登場してきた時、『女の子は、男とくっつくのが一番だ』という常識的な、しかし私には面白くない結末を諦めに近い気持ちで想定していた。
下巻を読んで、作者の意図はそんなちゃちなものではなかったことが、理解できた。
本当に申し訳なかったと、この場を借りて心からお詫びしたい。(東京都・長澤京子)
●この作品は女性同士の恋愛《同性愛》を題材として描かれていますが、物語を読み進んでいくと、人が人を愛するということはどういうコトなのか?(同性異性、関係なく)という問いかけが繰り返し繰り返し迫ってきて、読み手を圧倒させます。
主人公である女子大生『かおる』が同じ女子大生の『まりこ』と関係を持ちますが異性の『陣内』の出現により「自分が誰も愛していないかもしれない」と気付いた時の絶望感。それに対して本気で『かおる』のことを好きなのに、どんどん気持ちが離れていくことを、どうしようもできない『まりこ』の哀しみ。
そして、ついに『かおる』の口から「好きって、どういうことなのかわからないわ」と言われた時『まりこ』は「あんたはこれから自分から好きになんなくちゃいけない」(これは『まりこ』にとって本当につらい言葉である)と言い別れるシーンは何度見ても胸にせますものがあります。
物語の冒頭で、主人公が映画観賞部に入り、フェリーニの名作『道』を見るシーンがありますが、この『道』の登場人物の粗暴で猜疑心の強い鎖切り芸人「ザンパノ」と愚かなくらい無垢な女「ジェルソミーナ」の関係が『かおる』と『まりこ』の関係とオーバーラップして物語を味わい深いものにしていると思いました。それは『まりこ』と別れた後に『かおる』が『まりこ』を撮影した自主映画のフィルムを見て自分が『まりこ』を愛していたことに気付き泣くシーンが『道』で「ザンパノ」が気がふれた「ジェルソミーナ」を捨てた後に、数年たって彼女が死んだことを聞かされ夜の砂浜に倒れ、号泣するラストと重なるからです。最後に、この物語を作るにあたって作者の苦労は並々ならぬものがあったと思います。私も同じマンガの作り手として、作者の吉原太夫さんに敬意を表します。(神奈川県・摺沢慎治)

【表紙/E.M.P.T.】
●"出ましたっ!"というかんじです。今までのコピー本を集めて作ったいわゆる総集編ですが読みそびれたものや、もう一回読みたいけどどこか奥にしまい込んで読めないといったあのネタこのネタが以前と同じ新鮮さで読めます。
今までE.M.P.Tを知らなかった人もきっとこれを読めばファンになっちゃう!(と思う)。ぜひぜひおススメの一冊です。(東京都・とくめーきぼー)

【死に急ぐ奴らの街 dir.1 /EDGE OF EDEN】
●もうこのコミティアでハードボイルド小説を見つけただけで一票入れますよ私は。舞台は近未来の香港、混沌とした街に生きる、少し危ない橋を渡っている男たちを描いた物語。今回1巻だけを買わせていただいたのですが、2と3も買っておくんだったと後悔しました。1ではまだまだ物語は動かず、主人公たちも顔見せといったところなのですが、台詞回しがとてもテンポがよくて格好いい。装丁も銃の図版が使われ、どことなく映画を意識した作り(作品に何人もの方が関わっているようですし)の、「格好よさ」を追及した本です。銃もCZ75とかM629とか固有名詞で記述されており、こういうこだわりに心をくすぐられました。難しいんですよね、こういうものを万人に解ってもらえるように書こうとするとこだわりというか楽しみが薄まってしまって、でも固有名詞を使うとひとりよがりになってしまいそうで。
難をあげるとすれは、この作品の文章はひとつひとつのことを丁寧に書き込んでいる割に作品中の時間経過が早いので、もっとたくさんの章を一冊に配分した方がよいのかもと思いましたが、裏を返せば引きがうまいということなのでしょうね。
何にせよ、面白く、一気に読める作品です。洒落た会話とイカした男が好きな方に是非おすすめしたい一冊です。(埼玉県・光部美詠子)

【サウンド・スケープ/EQUAPAC】
●今回買った中で、最も、繰り返し読んでいる本です。作品中の季節と、現在(2月中旬)が、ちょうど同じ時期ということもあって、相乗効果ばっちりです。(笑)
私は、クラシックはほとんど聴かないので、この作品のモチーフになっている、バッハのピアノ曲について、何も知りません。しかし、主人公たちの間に流れる空気がきちんと描かれていて、その中に"存在"しているので、ものすごく想像力をかきたてられます。
何も知らない人間にこうやって「感じさせる」というのはすごいと思う。
それからこの本、装丁も面白いんです。絵を描く人にはかえって思いつかない発想かも。まだまだいろんなやり方があるなあと感心しました。(神奈川県・末吉薫)

【夢夜唄/HAKASE LAB.】
●ブースに展示してあった、アニメで言う「各キャラの色指定」のようなボードの彩色が、非常に綺麗だったので、手に取りました。
お話は、父子家庭の女子高生の日常に、泊まりに来た友人達が引き起こす騒動を描いたものです。絵が結構可愛いし、各キャラの描き分けが上手くて、細かい感情表現も読ませます。話の緩急の付け方などは、なかなかのものです。
ただ惜しむらくは、背景がほとんど入ってなくて、画面が白い。その白さが、もったいないと思いました。(神奈川県・荒島雄羅)

【本場銀行マニュアルVol.1/IMPULSE】
●ぽわそん・だぶりるさんの描く女の子の絵は、どれもみんあ丁寧で、ちょっとロリっぽいけどとてもかわいいです。
"本場銀行マニュアルVol.1"は、サクサクっと読めて、ちょっと銀行の裏ものぞけて楽しいです。銀行マニアになれる!? クイズもついてるし…。
早くVol.2が出ないかと、今から楽しみです。(神奈川県・ミラクル・ダイビング)

【Speak Easy club4/IMPULSE】
●ぜったいオススメでーす!! 女の子がていねいに描かれてて超かわいいです。私は特に表紙の女の子とアンミラのおねーさんが、すごく気に入ってます。それに、女の子だけでなく、電車や飛行機も、すごくていねいに描いてあるのにはビックリ…あんなにリアルに描けるなんて…私も北斗星という電車に乗ってみたくなりました。
今度はぽわそんさんのきちんとした作品を、ぜひ読んでみたいです。(神奈川県・おんさま)

【極東太平洋倶楽部Vol.4/Idyl】
●「Idyl」の売り場に行ったら「極東太平洋倶楽部Vol.4」(佐藤陽子さん著)がありました。この名作の続きが読めるとは思ってもいなかったので、私は今興奮と感激とを抑えることができません。
私が初めてこの作品を見た時、余りの面白さにVol.1~3を一気に買ってしまい、財布の中が電車賃しか残らなかった程です。あれは私が初めてコミティアに来た日でした。私は「コミティアにはこんなに面白い本があるのか!」と感動し、それ以来コミティア大好き人間になって、一度も欠かさずに来る様になりました。そんなわけで私にとっては思い入れの強い作品です。
内容はOL山本ひろこさんのドタバタ爆笑漫画で、軽快なテンポと意表をつく展開の連続で大いに見応えがあります。私は25年間生きてきて、こんなに面白い漫画は今まで他に見たことがない。これはお世辞でも冗談でもなくて、他の人に「今までで一番面白い漫画は?」ときかれると必ず「極東太平洋倶楽部」と答えてます。この作品はコメディー漫画の頂点にある(かもしれない)。あ、それと、この作品はドラゴンクエストをやっているとより楽しめると思います。
一つ残念だったのは54ページと55ページが逆になっていたことです…。(東京都・河谷亮)

【マリーベルは死んだとパパに伝えて/LIFE SYSTEM】
●コミティアとか、即売会に来る年齢層って、大体高校生くらいからだろうけど、この本は、小・中学生の読者におすすめしたい。
著者の意にそぐわないかもしれないけれど、自分は良作の児童小説だ、と思いました。ただ、2段組み200Pで、難しい漢字や表現がもう少し平易であれば、とっつき易くなるかな…と感じましたが、このくらい平気かもね。
確かにこの本は剣と魔法の世界の話だけど、「ファンタジー小説」なんて片づけちゃダメです。もう、その辺は読んで感じて欲しい。この本を手に取れば、著者の作品にかける情熱が伝わるはずだ。その前に、机よりも広く面出した既作の数々に圧倒されちゃいなさい(笑)。(東京都・望月まゆ吉)

【歴遊種のための夜光魔術/NEWM:KZ】
●高屋未央様の物語は毒を持っている。
綺麗というのでは足りない。
幻想的でも少し違う。
乾いた空気と妖美な毒を持っている。
それに、魅かれる。(埼玉県・清水悦子)

【御カエル/NEWM;KZ】
●正確には、前回のティアで買った御本をきっかけに通販していただいたので、タイムリーでない点は御容赦を。
「女性は畢寛エロスで作品を完結させてしまう」と十数年前に漫画の神様はのたまっていたけれど、それが過去の状況であることはご存じの通り。特に非商業誌に関しては、女性のほうがグローパルにテーマを広げつつあるように思えるし、少年漫画的テーマへの侵食は、既に男の描き手にとって脅威と呼ぶのも生やさしい。翻って、男女のスタンスの逆転、と早合点しようにも、それは違いすぎる。男性のエロス観は、限りなく多様化し深度を増した女性のそれに比して、どうも十数年前から停滞し続け、としか云えないのではないか(まあ、健康な野郎はナニをナニしたい、ってこと以上のシチュエーションなんて考えるもんでもなかろーけど)。
そういう目新しくもないことを、眺めながら痛感させられる御本ではありました。敢えて誤読と誇られるのを承知で書けば、これもエロスに律された作品です。言ってみればグロテスクビューティの世界なのですが、こと鳥肌の立つほどの、美しい醜悪さの表現においては、おんなとして育てられた人達に一日の長があるのが現状のようで。耽美と呼ぱれるものの究極に少女漫画が行き着いているか、は大いに疑問ですが、少なくとも醜いものを描いてよいレベルには達している、と断言するのは、お遊びの「醜さ」、ただし鬱陶しいだけで鑑賞に値しない「醜さ」といったものに、いささか異形を愛する者として辟易していたからです。その点、オーソドックスな少女漫画のタッチを固持する作者氏のスタンスに同調しかねても、その魂さを魅力的に描く手腕には、フェティシストとしての真摯な姿勢がかいま見えて快哉を叫びたくなる私であるのでした。美しさの地獄を眺め続けなけれぱ、この絵は生まれますまい。凡百のグロ漫画の描き手に、是非見つめて落ち込んで頂きたい作品です。
最後に、底の深い作品だからこそこういう誤読もなし得るのです、といつ言葉をもって、作者氏へのお詫びに代えさせて頂きます。(?・?)

【おはじき/Nomad(遊牧民)】
●つるつるした白い紙に黒インクというごくシンプルな表紙、しかしその内側には、桃色の紙に黒、茶、そしてなんとマゼンダという絢爛たる世界が開けているのだった。それは誰でも、中を開けばハッとすると思うよ。可愛い野鳥や小動物が三色刷りでお出迎え、だもの。だけど千サークル前後が集うコミティアで、その慎ましさは美徳というより読者泣かせだ、と私は主張したい。
で、作画といい作りといい、実に美しい一冊なのだが、小説読みとしてはやはり物語をこそ押さざるを得ない。しかしそれがまた本の作り同様、涙が出るような慎ましさで、「外の世界に行っていた女の子が、久しぶりに山間の村に住む母のもとに帰郷、そしてまた旅立って行きました」という内容に一回も人間の絵が出て来ない、なんていうのは、慎ましさのわかりやすい例ですね。万事がその調子で嫌見なく控えめな語り口に、ついうっかりほのぼのとした和やかなだけの物語だと、もしかしたら作者自身も思っているかもしれないけれど、実はこれは、ロリコン数学者の半分気の狂った愛から逃れた、アリスの物語なのではないかと私は思う。その証拠にこの世界には、ウサギはいても時計は無く、主人公の「娘」はアリスのように時間に追い立てられることはない。村を旅立つ予定の朝、降る雨に「せっかくだからもう一日いようかと思って」と「娘」が言うと、「母親」はハートの女王のように「首を斬っておしまい!」と叫ぶことなく、ただ日常を共にし、一緒におはじきなんかしている。子供時代の至福に人は二度と戻れないのだと、ロリコン数学者は考えていたのかもしれないけれど、実は何度でも帰れるし、出て行くことだって出来るのだと、この物語を読むと思えてくる。
(?・築山尚美)

【RACTEN 1826 3rd Edition/PASTA'S ESTAB】
●「快楽天」の読者がみな村田蓮爾の画集を欲しがる訳がわかった。彼の絵はあの本の中では最後の良識なのだ。
ゲームフリークには早くから知られていた人である。でもこの人もいつかマルチメディアに進出しそうだな。ティアズマガジンの表紙にこの人を起用したら同人フリーク以外の人間にもコミティアの存在をアピールできるかも知れない。
おそらくこの人の絵は近い将来「鶴田一郎」を席巻すると思う。それほど多くの人の心を打つ。「鶴田一郎」ほど絵柄は変わらないだろうが。おだてている訳ではなくてこれが今の私の正直な感想。
マンガというメディアからは少し外れるとは思うけどね。(神奈川県・藤山智雄)

【リバイバルシアター/POSTMAN】
●ここの本は、心に'ポッ'と灯を暖かみをくれるんです。
ふっと、手にとってパラパラパラ~。妙に心魅かれるんです、この本。そう「懐かしいんです」というのがしっくりくるかな? 失恋して、ふと入ったリバイバルシアターで、彼女は不思議(といえば聞こえいいけど、はっきり言うと変!)な男性と出会います。その映画の世界にどっぷりひたってしまう彼は、小道具まで持参して、役になり切っちゃうという…。実際お目にかかったら、絶対に近寄りたくないけど、この世界では愛すべきキャラになるという。
週1回、その映画館で会い、やがてそれ以外でも会うようになり…というラブストーリーだけど。なんか、現実に1枚、薄い膜がかかっているような、そんな世界で、でもすぐ隣で起こっているような、そんなお話です。
現実世界で疲れ果ててしまった時(心が、) ひとときのリフレッシュにおすすめします。作者さんが「まわし読みしてもいいです。多くの人にみて欲しい」と言ってますが。本当に「リバイバル・シアター(何度でも・読みたい本)です。(埼玉県・ねこ)

【がんばれメイドさん/POWDER MILK】
●今回、久しぶりに工藤さんの新刊が読めたのは何よりの収穫でした。
ぱっと見は、ごく普通の少女系。で、いわゆるメイド本。内容も…それほど骨太な方ではありません。それこそ海千山千の猛者が集うコミティアでは、ともすれば埋もれがちな存在となってしまうのも仕方のない所でしょう。特に最近は参加が不安定で、あまり新刊を出されなかったので尚の事…
それでも、私は工藤さんの本が好きです。そして、機会がある限り工藤さんの本を買い続けています。
もちろん、それには理由があります。
何か、どこがどうとは言いにくいのですが、「巧い」のです。「才能」を感じるのです。キラリと光る「感性(センス)」を感じるのです。
目立たないながらもしっかり固定ファンが根付いているのも、皆さんその辺りを感じ取られているからではないでしょうか。
さらに個人的には、このセンスがあれば、後はどこかふっ切れてくれればもっと凄い物が描けるはず…と、工藤さんの持つ可能性に期待しています。だからもっとふっ切れた、歯ごたえのある奴をがんがん描いてほしいです。
がんばれ工藤さん! もっと読みたいぞ!(埼玉県・水野輝夫)

【クズまんが総集編/Plantation】
●書いた人に会ってみたい。そう思わせる楽しいエッセイまんがでした。オオノさんス・テ・キ。(東京都・田野弘高)

【'95冬(不完全版)/Re-Lax】
●毎回楽しみにさせて頂いてるRe-Laxさんの新聞TV欄の新版をもらちゃったのでもう心ウキウキなのさ。今回もB5一枚で死ぬまで笑わせて頂きました。こんなに笑い密度がたかくてしかもコストパファーマンス無限大!! あぁ幸せ。完全版も今から楽しみにしています。(神奈川県・紅茶羊莞)

【over/SCRATCH NOISE】
●ああんもう今回のコミティアはいい本がいっぱい~~。もう、一冊のPUSHはこれ。根岸覚さんの「over」です。ものすごい絵が上手っっ! まねできません。
それにもまして、このお話とてもいいのです。サラリーマンとして働く主人公が「このままでいいのかな…」と悩む姿、同じように悩む友達とのささえ合い。自分を見返して今回りにいる友達と握手して回りたい気持ちにしてくれます。
あーーーなんか疲れちゃったなって時にこういうお話とポロッと出会えるって、やっぱコミティアっていいなーって思います。これが「ダイゴ味」なんだって思えます。色々なんだかんだ言われてますけど、こんな楽しみに会うってことでいいですかねえ。(埼玉県・楠原柾)

●はっきりいってうらやましいと思った。こんなまんがにかけるなんて、自分だったらてれてしまう。でもよんだらじーんときてとてもいい本だった。こういうまんががかけたらと思った。だからこの本をみつけてラッキーだったと思った。(埼玉県・MOTOJIME)

【夏子についてFD版/SOLAR QUEEN】
●マンガをスキャナか何かで取り込んでFD6枚におさめた物でしたが、これが中々、当たりでした。まず、ケースの作りや、FDにはってあるシールが手が込んでいて良い。収められている作品内容もミリョクがあった。安い値段も良かった。
FDに収めるならではの、コンピュータ向けの画像処理もいくらか見られましたが今後はコンピュータで見せるならではのくふうをもっともり込んで欲しいですね。(千葉県・といべさひろ)

【キスをしてラブとか言って/SWEET】
●おお、近頃世を闊歩する、人間の恋愛について無闇に小賢しいゴタクを並べ、人間心理の深淵へ自らを陥れようとしている者達よ!(そりゃ誰だ? 俺だよ、俺)この無邪気にして純粋、おセンチにして感涙ものの恋愛讃歌を見よ!
…恋とは何か、愛とは何か。そんな事をいつもいつも考えてる必要なんか全然ない。たまーに、気が付いた時にちょっと考える位でいいんですよね、本当は。考えたところで、それでかわいいあの娘のハートをゲット(笑)できる訳じゃなし。大体早死にしますぜ、中学だか高校だかでそんなん考えてたら。(でなきゃ、世間の爪弾き者になるか、だ)
…あ、いかん。涙出てきた。
…恋愛って、こんなもんで良かったんじゃなかろうか? それとも、この涙は失われた(いや、得られなかった、か?)甘い青春への憧れか?
命短し、恋せよ乙女。
うんうん、若いもんはこうでなくっちゃ。お兄ちゃんは嬉しいよ。(埼玉県・水野輝夫)
●私とホットガールの会話
「一生一緒ってどう思う?」「え?そんなことあるわけないじゃん.」「女の子って、そういう会話しないよね」「女の子の方が現実的だからね、わかってるんしゃない?!」「で、今の彼氏ともう2年…か?」「長いなぁ。そろそろ危ないかも」「…ん。ても人間関係なんてお互いの努カで成り立ってるんだし、努カは必要だと思うよ」「…チッ。そーんなこと言っててもね、努カしてたりするのよ。恥ずかしいんだから、最後まで言わさないでよーぅ」
ロックメンよりカッコイイぞ! ホットガール!!
結婚式で誓うのは一生一緒にいる努力をしていきましょうということなのだ。
でもこの本は、かわいい男の子の幻想が、キャッチーなフレーズで語られているところがいいぞ。ベタネタがいいですね(タイトルからしてだけども)。かわいいから、許す。(大阪府・匿名希望)
●こういう本、ってなんて言うんでしょうね。2ページマンガと10本と、同じだけページのあるトーク。でもいわゆるフリートーク本とか、エッセイ本とかとは、違う気がする。テーマが一つに貫かれている。そう、テーマは「恋愛」。タイトルでわかるか。
考えただけで赤面してしまうような恥ずかしい台詞も、思わず叩きつけたくなるようなキザな文句も、この本の中では、あっさり受け入れられてしまう。それは、言いたくても言えなかった事とか、言葉で表現できなかった気持ちとか、そういう自分の中でわだかまっていたものも、きちんと文章になっているからなんだろう。うまく説明できないけど、それが作者・平岡さんの、才能なんだと思う。(愛知県・河村崇)
●前からフライヤーを見たりして「いいなあ」と思っていたのですが、本もよかった。文&2ページマンガという構成が面白い。文章に不思議なリズムがありますね。「はだかエプロンくらいでオタオタしてんじゃねーよ!タコ!」という言葉にはガツンと来た。(東京都・新田五郎)

○「哲少の新刊読んだかよ」
■「sweetだろ、新サークル名。これまた平岡らしい名前。」
○「恥ずかしいよな。読み終えるまでに赤面しっぱなし。」
■「実に彼らしい。それが彼の持ち味だ。」
○「自作について語るのは好きじゃないとか言って半分が解説トーク。」
■「まさに彼ならでは。彼ほど自分の作品を愛する奴は居ない。」
○「新刊という割には漫画の半分が再録だが。」
■「彼の本拠地はペーパーだからな。これはその集大成というわけだ。」
○「集大成…。確かに中身は濃いな。2ページ漫画が10本しかないのに」
■「たった2ページでもキャラや設定への思い入れが並大抵じゃないんだ
よ。読者もそれを噛みしめて反芻して読まなきゃ」
○「でも俺読みながら『こいつアホかーいっ』て30回くらい叫んだよ。ニコ
ニコ笑ってたけど。」
■「だろ?これは赤面を楽しむ本なのだよ」
○「職場や町中で恥ずかしい思いをした時、この本を思い出すといいかもね」
(静岡県・コーノコーイチ)
●まわりくどい口説き文句なんていらない。「キスをしてラブとか言って」最短距離で会いにいこう。ウルトラ・ポップな恋をする君へ送る、同人誌界最強のラブ・コメディ。
間違っちゃいけないのは、これはただのポジティブ・シンキングじゃあ、ないことだよ。それを間違えた日には、君は自分がもう、恋の仕方を忘れてしまったことに気付くしかないだろう。愛だとか優しさだとか、みんな忘れて、あのコに初めて逢った日のトキメキを思い出すしかないよ? できるかい? 君は覚えているかい?
さぁ、「もちろん。」と答えて駆け出そう。もう一度、君もウルトラ・ポップな恋ができるよね? まだ恋をしたことのない君も、付き合いはじめたばかりの君たちも、別れちゃった恋人たちも、好きな人を忘れられないあなたも、ずるずる愛し合ってる僕たちも。
みんな、できないなんて、言わせないからね。(東京都・あまちゃづる100%)
●「1999年7の月。舞い降りてきたのは愛の大王。あちらこちらにバカみたいにかわいい花とかガンガン咲いて、僕は大好きな女の子とチュー。」…。すごい! 世紀末ラブコメする、平岡マジック。(パクリらしいが(笑)。)
身内だから推すワケじゃないぞ。この本を読み終えた時、「何か今このままラブコメ一本描けそうな気がする!」と思ったくらい平岡パワーに汚染もとい感動させられていたのだ。(ネームができなくて苦しんでいたのに!)
恋愛なんて幻想だ。同人誌なんて思い込みだ。(問題発言。)だったらここまでやれ! 表紙から始まってコミック、トークはもちろん発行日に至るまでつらぬかれた鬼畜でキュートなラブラブパワー、イキオイとセンス。これでいい、これでいいのだ。世の中、ヒラキなおった人間ほど強いものはない。私はこの本でそれを再確認した。エネルギーをありがとう! これからも平岡でいてね。(東京都・水人"鬼畜の弟子"蔦楽)

【MESSAGE/T-CRAFT(CLUB HOUSE COMPANY委託)】
●今問題のいじめを取り上げた短篇。枚数が少ないせいもあって、テーマに対する突っ込み方が弱いし、ひとつの作品としてはまだまだ勉強の余地がありそうですが、こういった地味な題材は、商業ベースではなかなか発表しにくい(話題にはなるが、セールスに結びつかない…最近大手の商業誌では見られるが)ところを、同人誌という形で描けるという、フットワークの軽さ、制約の少ないところで大胆になれる、そういう点をこの本でかいま見た気がします。(大阪府・情熱的老婆の友人)

【おMeごと/T-time】
●とにかく読めっ!! …って内容カナ?
100円で何度も読み返し笑える、とってもお得な1冊!(いや、笑っちゃいけない葬式ネタとかもあるんだけど、人間の裏表につい頬がゆるんで……。)
遠野ネタと新花巻駅MAX通過ネタは、岩手の人間に大ウケです。(遠野は自転車でも最低3時間は必要な所ですよ☆)(岩手県・朝倉佳)

【CARRION EATER/TEMPO】
●久しぶりの鶲さんの新刊。エッジの立ったシャープな美形の表現は、他の追随を許さないのではないでしょうか。物語も読ませるし、カラーは綺麗だし、装丁も美しく、もう文句なし。
鶲さんが私のスケブに書かれたコメントで気付いたのですが、私自身の絵の好みの中で、鶲さんは完全に独立した存在であり、他に似た絵柄で好きな作家さんは全くいないのです。鶲さんの描くキャラで好きなのも、他の作家さんのように愛らしい女性ではなく、凛々しい美形の青年です。おまけに血塗れだったりすると、もう完璧。なんでハマったのか、自分でもよく分からないのですけれど、完全に鶲さんの世界に取り込まれているのでしょう。(神奈川県・荒島雄羅)

【鳥/TEMPO】
●ヒマラヤの岩山、荒れた高地でくり拡げられるハゲワシの生と死
死者の肉を喰っていくつもの生が成り立つ激しく厳しい世界
怖いのは、この荒々しい世界が静かにおだやかに描れていること
死というものは、生と一対になっていつでもみじかにあると思い知らされる
(埼玉県・清水悦子)

●A4サイズが迫力の、とにかくすごい本です。「鳥」をテーマにしたストーリーも見応えがあるのですが、感心したのは絵の方です。完璧の域に達しているのでは?と思える程の(御本人は否定されていましたが…)息をのむ様な美しい絵です。
鶲さんの絵は、見ていて気持ちがいいです。(兵庫県・野真奈美)

●まず、待望の新刊を手に出来た喜び! 見慣れぬ豪華な装丁に戸惑いを覚えながらも商業誌との平行活動ながら、注ぐ情熱は以前と何ら変わるものはないと読後に確認でき、ファンとして一安心。
タイトルを飾る「鳥」をモチーフに小品を幾つかと対を成すかのような口絵でまとめ、声高に自然を謳うでもなく、しかし愛情あふれる優しい眼差しで語ります。底に流れるのは、バイオスフィアの豊かさ、厳しさ、そして温かさ。(神奈川県・平野俊幸)

【理系人間の生態3/TRANSFORMATION】
●限りなく理系というこだわりを感じる一冊です。物語の作りが、実験レポートに似ていた、というかその型をもじっているところに『これは』と感じるものがありました。最初のページで目的をのべ、登場人物たちの行動を『例1、例2、…』とするのではなくなんと『Fig1、Fig2、…』とやってくとはなんだかすごすぎる。そして、最後のページにちょっとした考察めいた分析をのせ幕をとじるとは、なんだかかっこいいぞ!!
物語というとやはり起承転結ですが、これは論文的構成とでもいうのでしょうか。今まで見た事のない形式で物語が創作されています。解剖の同人誌(こういう呼び方は嫌いなのですが)というのも初めてみました。これからも新しい試みを続けていって欲しいです。(埼玉県・TOPPO)

【理系人間の生態シリーズ/TRANSFORMATION】
●雑誌の通販コーナーで見かけて、実物を見付けたのでつい、買ってしまいました…。シュールな笑い好きにはぴったりだと思いまーす!!(東京都・朱雀)

【こんしゃす映画の本3/The soup】
●僕はヘンタイ映画とバカ映画が好きなサラリーマンのおぢさんです。
僕にとっては女の子のやおいもジュネも男の子のロリロリも多愛もない女の子主人工物も全て同じ穴のムジナに見えるのでやっぱりヘンンタイにしか見えません。本に書いてあるシュギ&シュチョーは180度くらい違うような気もしますが観てる映画があまり違わないのでとりあえずプッシュします。
バットマンは#1からヘンタイぶっちぎり映画です。バットマンの初登場の最初のセリフが「俺の事を皆に知らせろ!」ブルースダーンの「人は誰でも2面性を持っている」という象徴的なセリフもあります。
最初からお子様映画ではないのです。流石ヘンタイTIM!!(東京都・黒井敏典)

【MOONNIGHTvo.3/UNICORN】
●三奈瀬ひろみ様 PUSHします。
8年ぶりに同人に復活されたそうです。私は昔からこの人のかく絵やお話しが好きで、とてもうれしく思っています。今回のはコピー本でしたが、昔のままの魅力的な絵でした。
次のコミティアではストーリィ本を出すという事を聞きました。とても楽しみです!!(東京都・KAZU)

【UNIVERSAL INVADER/UNIVERSAL INVADER】
●"18禁のAV本"という事で一応企画したというこの本、確かに18歳未満の人にはもったいないくらいにカッコ良くっていかしてる。
すごくクールでキュートでバカで優しくて面白い。なんだかもう、本の装丁がどーとか言ってるうちはまだかわいいもんだって、この本から言われたような気がした。
一番心に残ったのは、作者が恥ずかしいので載せるのを渋ってた、という某ゲームに関する話。キャラクターへの、せつないくらいのいとおしさがストレートに伝わってきて、ホロッとくる。こんな文章、ファ○通でも読めねーぞ。いや、そこらの文芸サークルよかよっぽどじーんとくる名文書ける人だよ。
とにかく「この本最高だ!」と人に伝えたかったので。あと、やっぱ「トゥ○イト」は信じちゃダメだ(笑)(東京都・望月まゆ吉)

【sex/expo】
●ティアズマガジンにサークル名はないわ、特集のスペースNo.は「ひみつ」とか書いてあるわ、でも絶対に新刊は出てるだろうと思いながら会場を回ったらやはりEXPOは健在でした(というかサークルカットで気付かない私はまだまだ甘い)。あらあら過激な題名だなと思いましたが、中身はいつもの気負わないEXPO節で楽しませていただきました。世間を斜めすぎるほど斜めに見ながら、時々ストレートに訴えかけてくるメッセージと、気障なんだけどどこか照れが残っているスタイルがとても好き。今回の本では「癒し癒しって、君らは何にそんな傷ついているのだ?」というヒタカヒロフミさんの作品中の台詞が一番印象深く残っています。こーのこーいちさんファンの私は、今回ページ数が少ししかなくてちょっぴり残念。(埼玉県・光部美詠子)
●中森さんの苦悩の声が聞こえてきそうです。(埼玉県・黒田)

【駅スポ17/expo】
●スゲェ。こんなの見たことがない!
…うそです。もう100回ぐらい見た…編集とダビングでな(静岡県・スピルバーグ星丸)
●今回はビデオ付でとてもお買得だと思いました。Mac講座がとてもためになりました。私もMacを始めてみようと思います。(東京駅構内・ホームレスみちこ)

【?/?】
●「遺伝子突然変異」というサークルについて。
このサークルの名前が好きで創立された当初からずっと買ってたんですが、男性向け創作に目覚めてからの絵の向上がすごい。実はマンガとしては「いまいち」と思っているのですが「エッチ」に関してはポイントを押さえる才があるのか、文句なしに楽しめると思う。でもそれはたぶん、考えて出てくるモノでは無いように感じる。おそらく無意識で本能でやってるんじゃあないだろうか。近ごろは部数も増え、キレイなフルカラーも使っているようだけど、その分内容がはっきり薄くなっているのが残念。女の子の表情にもスレたような影が出るようになったし。好きなサークルだった分残念である。元に戻るのは不可能だろうが、道をまちがえないでいて欲しい。色気と可愛気は双子だが別人なのだ。(東京都・伊吹巡)

【おかず/XX-くすくす-】
●レズビアン&バイセクシャルの女性を対象としたミニコミ誌「ラブリス」の文芸別冊として発足した「XX-くすくす-。3号からは漫画も加え、これはますます見のがせないぞ!という感じでしたが、この3.5号「おかず」に到って、これはブレイクしたなという感を強くしたので、PUSH!することにしました。ミニコミの文芸別冊という性格上、男性読者はNo thank youなので、こういうところに出すのは少し迷いましたが、といって全ての女性読者が「レズってロリコンよね」(?)という偏見や、「あたし、ヘテロだし」で通り過ぎてしまうには、あまりにもったいない一冊です。全ての女の子がこれを読み、(いれば)恋人(♀でも♂でも)にも読ませるべきだ!
前置きが長くなったけど、この本、「おかず」という書名からもわかるようにエロ本なのですね。しかしエロ本=男性向、あるいはレディースと思ったら大間違いであることがわかる一冊なのだ! 私はこの本を読んでしみじみと、女の子のエロスには愛が必要なのだとゆーことを思い知りました。まあ、全部の作品が女性同性愛をあつかっているからかもしれませんね。いったい誰が愛と信頼なくして、かくも社会的に不利な立場に自分を追い込もうと思うでしょうか。「ちょっとしてみたい」程度で、出来ることじゃないですね。個人的には藤間紫苑の「桃色の喘ぎ~タミ子、私を見て…!~」が好き(題からしてイイでしょ?)ゼンソクに苦しむタミ子ちゃんと恋人の一美ちゃんがえっちしてるだけなのだが、何しろタミ子ちゃんは病身なので肉体的に参加することができず、なんと言葉で参加しているのだ! つまりずーっと演説してるの。これがすごいケッサク! 「こんなにしゃべれたらゼンソク治ってるぞ」というツッコミを、つい忘れるすごさなのだ! 大人にはわかるリアルさだよね。さあ、みんな! 語り合いつつ愛し合おう! と強く思える一作でした。(東京都・築山尚美)

【阿佐ケ谷誘覧/あびゅうきょ初期作品集】
●あびゅうきょさんと、はまのみやさんのお二人が長く住んでいる、東京JR中央線沿線の阿佐ケ谷という街をモチーフに、イラストトークで一冊の本にまとめています。 ミーハーな内容でなく、お二人が住んでいる街、日常の阿佐ケ谷を紹介していて、それを読んでいる自分が阿佐ケ谷という街を、身近な街だという様な気分にさせられた。
あびゅうきょさんの描く阿佐ケ谷は、一人の女の子が読んでいる自分が、まだ見ぬこの街を誘うようかの様に、色々な場所を紹介している。阿佐ケ谷って漫画家が多く住んでいる、古い街というイメージが自分にはあったのだが、この本を読んでいると、たしかに古く静かな所がある半面、確実に古くあるものが壊され、住んでいた人たちの記憶になってしまった所があるのである。ただ懐古しているわけではなく、古さと新しさを両方楽しんでいるのが、良くわかる。写真をやっている自分は、一度この様な本を、出したいと思ったので、この本を見てしまったなーと思ったけれど、これに出ている絵の様な、いい場所に人がいる構図って、なかなかうまく撮れるものではないし、それに住んでいる人の思いが入っている分、負けてしまうような気がするな。
はまのみやさんは、あびゅきょさんより目線を低くして、路上にあるものに目につけて、阿佐ケ谷を描いている。単純で太い線ありながら、実に強いインパクトを与える絵で阿佐ケ谷を表現している。阿佐ケ谷は別に特別な街でなく、愛するべき普通の街であるという事を表現したかったのでしょう。都市は確実に変化している。短期間で驚くほどに変化することだってある。阿佐ケ谷だって例外じゃない。でも、もうちょっと変る事なく残ってほしいな(神奈川県・佐古公信)

【こんにちわ/いなおかひろみ】
●次のコミティアガイドで絶賛の嵐の図が浮かんだりするのですが…「魔法のキモチ(広末涼子の)」的夢オチだといけないので一票。
ほんの装丁といい、絵・コマ割り、線、空間といいとても自由で読みごこちがよかった(チョット文字が小さく読みづらかったけど)。ディスプレイも良かったし…
でも一番気に入ったのは、ポストカード(4枚入り)の絵でした。(東京都・水野紀之)

【1920・オフセット版/うちは会S・K・S・S】
●前回のコミティアで『穴熊本7』を買い、あまりにあんまりな内容に激昂した私が、某草の根パソコン通信ネットで、最近の人気同人作家を知らないジジイだという馬脚を現す原因になった、因縁のサークル。その後、調査を徹底。800円コミックスや雑誌連載もチェックし、花見沢Q太郎氏とは何者かを、遅ればせながら把握できた。
今回は勢い込んで朝一に行ったが、新刊はなかった。前回のコミティアでコピー誌として発行された、結婚記念に奥さんをモデルにしたイラスト集の再版をゲット。可憐な姿がコミティア会場で目立ちまくっていた実物が、思わず目に浮かぶほどの描写力は、やはり妻への愛の為せる技か。
この本には、ただの殴り書きとしか思えない原稿もかなり載っているので、これ一冊あれば、二面性を持つ氏の芸風は、ほぼ理解できると思う。(神奈川県・荒島雄羅)

【ぐれりす1と2/ぐれりす】
●この本はシマリスを飼っている人のレポートまんがでした。私はリスを飼ったことが無いので、この本を読むまでリスはこんなに大変だと思いませんでした。(因みに私が飼ったことが有るのはニワトリ、カメ、セキセイインコ、金魚、ハムスター(現在進行中)だけです)
作者のとまどいなど良く伝わってきました。絵も大変可愛くて病気のシーンも涙が出てしまうかと思いました。それに手作りの回し車を限定でしたが販売していまして、普通の物より大変大きくて動物のことを考えていると思いました。だって市販されている物は小さくて困るのです。特に日本製。ですから私はハムスターにアメリカ製の大きい物を使っています。これがなければぜったいこのサークルさんの物を手にいれてました。(群馬県・柊)

【DAY AFTER DAY/さんふいっしゅぱぁてい】
●時代劇好きです。おじさん描くのが妙に好きです」という作者の言葉どおり、愛情をたっぷり込めて楽しんで書いているのが分かる長編である。現在、本編6巻、番外編1巻まで刊行中。
身元不明の謎の浪人・松波兵衛が主人公。その他脇役として、南町奉行とその息子・商家の旦那とおてんば娘・好色旗本・いきでいなせな魚屋…など、ことばだけの説明だとありきたりの時代劇のようだが、この物語は他の時代ものとはかなり雰囲気が違う、作者に怒られるようなたとえかも知れないが、のりが"学園もの"に近いのだ。そんな形容が似合うほど、登場人物たち、特におじさん達は元気よく若々しく魅力的だ。
おじさん好きな人には是非読んでほしい作品である。(新潟県・保科伸之)

【月のない夜4/しののめ】
●「月のない夜」シリーズ4です。(なんと8冊め!)
今回はメインキャラクターの中で一番なぞ…な方、煙羅(えんら)さんのお話。少しダークな部分がとけたよーな…。でもやっぱりこの人って謎だー。
しかし…作品を通して感じるのは確かな作者の語ることへの姿勢です。共生とか、友人を大切にして生きたいとか…(うむうむ)。そうそう、アクションもかっちょいいっすよ。次は5。100P↑(?)だそうです。(埼玉県・武田麻理)

【FITHTER総集編1・2/すずのやzx】
●θ-ZEXIMの世界は愛と希望と友情と正義と彼自身のあふれる情熱がもえたぎっている。くさい。こんなくさいマンガなんか読むか!なんだこのへたな絵は!素人か!!と思うような本だが、よく読んでもらいたい。絵を描く事が大好きで学校のノートにこつこつと書き溜めたマンガ達。ここには少年の冒険の世界へのあこがれと初々しいキャラクター達が所せましとうずまいているのだ!悪物がいてそいつをやっつける。友人をさがし出し共に闘う。友情が芽生える。悪い奴もね、実はなーんか憎めない奴で、悲しい過去を背負いながらも、なにくそえい!とばかりに生きている。あたりまえの言葉が言えない自分。だけど好きという気持ち。ゆるせないという気持ち。ゆずれない想い。なんてあたりまえの少年ファンタジーマンガなんだ…と思うんです。私も。
けれどもなぜか少年ケンヤの思いに知らずのうちにひきこまれぶっとんだギャグにガハハと笑い、けどなんだかせつなくなる自分の言えない心の内をキャラクター達がさけびまくっている姿を見て、おおこれぞ少年の思い、と、つぶやいてしまう私です。(三重県・?)

【児童戦隊ランドセーラー2/ちろるなすび】
●そーなんです。私はこの本を待っていたのです。昨年の2月のコミティアで初めてお目にかかった時、「これはいける!!単なるお遊び本で終らせないで欲しい。」と思い、それ以来その本の続きを見たさに、当サークルにいくたび立ち寄ったものでした。そして一年の月日を経て遂に私の願いがこの本にかなったのです。
私の願いをかなえてくれてどうもありがとう。これからの発展に期待します。(神奈川県・うさぽん)

【その猫、狂暴につき/ふるぐむーん】
●おもしろいです。感動します。
作者と家に集まる猫達の生活を描いたものですが、この両者の関係がキチンと「人」「猫」で、つかず離れず、イイ距離を保っているのです。笑い、泣き、時には猫との関係について悩む作者の心がストレートに伝わってきます。ずっと続けて欲しい一冊です。(東京都・K.T.)

【4コマーズけけけ/ぷらねたりうむ】
●いやあ、これだけ笑わせてくれる4コマはちょっとないぞ。
翌日、会社で思い出し笑いをしちまって不気味がられた。
だから過去の4コマーズ再版してよね、ね、ね!(神奈川県・麻生絵里)

【Ringlet APPENDIX/むらかわみちお党】
●「プロ」がCOMITIAで商業ベースの展開がどうとかこうとか言う前に、自分の「作品」に対してこれ程の本がつくれるのか、どうかの「意欲」もしくは「熱意」を示して欲しいもんだなぁ。等と考えさせられる本でした。この力量で、パートタイムとしての作家活動なのだから恐ろしい限りでアル。「作家」としての「協議」と「戦い」(編集との)の中から生み出された、この「商業作品」へのむらかわみちおさんの愛着が、ひしひしとつたわってきた。本当はファンレターを出したかったのだが、住所がわからなかったのでP&Rに。(愛知県・波形友文)

●士郎正宗氏の注や解説が、作品理解の幅を狭めて、読者を作者に近づけようとする規制であるのに対し、この「作者自身の手になる自己の作品の参考書」は、あくまで作品が本来的に備えている豊穣さを引き出すための、手がかりに過ぎない。この同人誌を読むことで、読者が『Ringlet』と対する際に拘束感を感じることはないだろう。
『Ringlet』そのものが気に入った人は、手にするべきである。 ただ、この本の装丁は、いつもの氏のこだわり方からすると、考えられないほどの手抜きのような気がする。私には理解できない狙いが、何かあるのだろうか。(神奈川県・荒島雄羅)

【英国遊山/れぷん公司】
●島田ひろかず先生は2年半ぶりの同人誌とのコトですが、イラスト、地図、本文、卜書き等、やはりシロートさんとは違うな-などと思いました。
旅行本がわりと好きなのでコミティアでも毎回何冊か買うのですが(買うときは表紙をみて決める)ハズレの多いこと~。
中学生の夏休み帳の"夏の旅行"云々を書いたよーなモノが多く、そのほとんどが「私はアレに行った。ソコに行った。楽しかった」程度の内容しかないのですよ。悲しくなるくらい。旅行先ボリビアぐらいに珍しければ別ですが(グループ自由巣の本は面白いです!!けなしている訳ではないです(念為)英国やら香港、台湾では、今さら珍しくもない-。
この手の旅行本はいかにして楽しんだ自分を客観的に分析しつつ、面白さを抽出できるかがプロアマの差かな-などと思いましたです。なにはともあれ復帰おめでとうございます。パチパチ(東京都・黒井敏典)

【NO ROSE/アートファクトリィ】
●初めにすみません。私はこの作品をリアルタイムでは拝見していません。出合ったキッカケも自分で見つけたのでは無く、ワークショップに通い初め時折見本で出てくる"3人の男達"にハテと思い"敵を知るには先ず作品を読まねば悟れない"(Belne先生ゴメンなさい)…で偶然古本屋さんで3冊の単行本を手にしたのがはじまりです。おそらくそんなキッカケがなかったら私には手に取らないジャンルの話故、読み初めの頃はよく解らず難しい作品だなァと思いました。が新刊が出る度、ここ最近あまりなかった"ああっ早く次の話が読みたいっっ!"といういい意味でのイライラあーんどドキドキ感が強くなるくらい話がもりあがっていましたが…ついにあの"X-Day"が来てしまったのですね。それもおそらく"イヤだけどきっとGならやっぱりこうする"というある種の裏切りもかました上で。最後くらいBを見とってやれよ!…という気持ち異常に深く悲しい気持ちもあるというのをこういう表現でされた日にゃあ…Gの行動は私には理解できないけれどそれが彼のベルネに対するメッセージなのでしょうね。ちきしょー、ズルいよー、私だったら死ぬ程泣きわめくだろうけど。(実際そういうコトがあったが…)悲しけりゃ泣くというのがフツーだと思っている私には"泣かない悲しさ"の方がもっと重たいというのを知りました。だけどやっぱり私には出来ないなぁ…こんな読者でゴメンなさい。(東京都・ぽわそん)

【CALICO!1/イディオサヴァン】
●猫本と一口に言ってもやたら人間ばかりが出すぎてなかなか猫が中心的に描かれている本は少ない。人間と関わっていく猫のおもしろさもたくさんあるので出さないようにとは言いませんがどうもあまり人間が多く出てしまうと猫がうすれてしまっている本がよくあった。そんな中今回私がみつけたのがこの本。これは作者の猫達の生活を描いたものですがきちんと猫中心に仕上がっている。もちろん、人間も出て来ますがボヤけた感じに(失礼)描かれているので人間が邪魔になっていない。これをみるとこの作者がいかに猫の動きをよく見ていて愛情を込めて育てているかがよく伝わってくる。絵がら的にも私個人としてはマンガ的すぎず実に見やすいモノでした。
本当に猫好きな方にはゼヒおススメしたい一冊です。好きな方ならこのかわいらしさは必ずわかると思います。続刊にキタイします。(埼玉県・渡辺さちこ)

【東京記憶地図/オーダーメイト】
●以前出されたほん「APPLAUSE」にて登場したサブキャラを主役にした一編があるのだが、彼の変化に(良い意味での)読者は知らずに笑みをうかべるような記憶感があると思います。(板橋区・ほうがめぐみ)

【カミナリパンチのできるまで/カミナリパンチ】
●この一冊は、描き手の心意気が伝わってくる、不思議な本だった。3人が別々に「カミナリパンチのできるまで」を描いている。それぞれの印象が語られているだけのものなのに、それが妙に気持ちがいい。そうか、漫画ってこうやってできるものなのか。そんな感動があった。描きたいものを描けばそれでいい。分かっていたハズなのに忘れてしまっていたことだ。
最近、「あとがき」に、すごく大変だったようなことが書かれていて、そんなに大変ならつくらなきゃいいのに、と思う同人誌をよく見る。それでも作りたかった、と言いたいのだろうけど…。
正直言って、読み手には書き手の状況や、ましてやどれだけ苦労をしたのか、なんてことは関係がない。出来上がった作品を読ませていただく。それだけなのだから。
山川直人さん自身が「作っている人間が楽しんだ本」とおっしゃっていたが、楽しんで作っている姿が思い浮かぶカミナリパンチの本を、手にすることができてよかったと思う。
日頃、なんとなく仕事をこなし、日々をすごしている私にとって、「楽しんで何かをする」ということがとても大切なことに気がついた気分です。日々が楽しくない、と思う人にはオススメかもしれません。(東京都・田村涼子)

●表紙と裏表紙につられて買いました。"乙女ちっくバーチャル百合本"というのが売り文句らしく、どんなもんかと読み味わってみると「なるほど」と思いました。思春期のあの甘酸っぱく切ない感情が懐かしくこみ上げてきました。あとがきにある、「男女に限らず片思いはバーチャルです。」という言葉がこの本のバーチャル百合本のバーチャルなのだなぁと思いました。
百合本といってもレズシーンなどありませんし、男性には理解らない女性特有の感性で描かれた本だと思います。こういう本を待っておられる方、結構いらっしゃると思います。是非オススメしたい一冊です。(神奈川県・中村れい子)

【機会少女/パラドックス】
●小説だけど、とにかくいちおしですよ。(東京都・タンヤオ)

【クラブ・マーケット/プレーン・アンド・シンプル】
●プレーン&シンプルの金井久美子さんの作品は、最近ずっと注目しています。コミティアのたびに、ほとんど毎回のように新作を発表しているので、楽しみにしているのです。彼女の作品の雰囲気、登場人物や舞台設定が気に入っています。
失礼な言い方になりますが、どんどんうまくなっていて、特に今回の「クラブ・マーケット」には驚きました。普通の町の小さな雑貨屋さんでアルバイトをする少女が主人公で、それをとりまく人たちが生き生きと描かれているのです。わき役が、ともすると主人公のひき立て役でしかない漫画か多い中で、金井さんのこの作品では、わき役ひとりひとりの物語がていねいに描かれています。背景に対する愛情も感じられます。"効果"でゴマカシをしていないところに好感が持てます。
少女漫画の感想を男が書くというのは照れくさくて難しいですが、とにかく、これからも応援していきたいです。志の高い作品でした。おしまい。(東京都・山川直人)
●とにかく彼女の描く作品というのはどこか何か魅きつけられてしまうモノがあります。それは彼女にしかだせない"味"があって彼女にしか描けない"世界"があるのだと思うのです。
時にはあったかくなり時にはなつかしさを思わせてくれる作品たち。特にこれといってすごいエピソードがあるわけでもないのに読んでゆくととても気持ちが嬉しくなっていきます。おススメの1冊です。(神奈川県・水瀬まゆな)

【SILENT MAJORITY 空の夢 雲の記憶/プレーンアンドシンプル委託】
●サリレント・マジョリティ。
正義とか真実とかを声高に飾らない言葉で表現する人は、一種滑稽に見えます。本当はそれを笑い事ですませてしまう多数派(マジョリティ)の私達の方が恥ずべき人々なのだ、という事に内心気付いているのに…。
正義や真実は、時として現実的ではなく、私達一般人には及ばない力で曲げられてしまう。
この物語に登場する高崎というテロリストの青年が持つピュアな光は、毎日をただ平和に平凡に送ろうとしている多数派の私には、切なくて眩しすぎるくらいの輝きをもっています。(群馬県・金井久美子)

【STYLE COUNCIL/プロパガンダユニオン】
●この本のあとがきらしき部分に「ネームでかける程度のことならまんがをかく必要ない」という意味ととれる言葉がある。売れない小説を書いてる同人ヤローの僕は、ネームが生かされる事とネームに頼ることは違うのだという、同意らしき感覚に行きついた。実際この本はセリフも少なければ描線も少ない。一風景を切り取った掌編といえるが実にムダのない作品とも言えるのではないか。
素晴らしいではないか!最小限で最大限が表現されている。情報量においてマンガにひけをとらざるを得ない小説も、こういう作品が書けたらいいが。(埼玉県・キツネツキ)

【Spiritual Vibes 2/プロパガンダユニオン】
●ウチのダンナの感想は開口一番「はいるんかいな、コレ」でした。
オイオイオイ。いいけど。それじゃあ、作者にはめられてるよ、バカ。
男の人ってどうして、「いれる」ことにこだわるんだろう。こだわると言えば、私はもし死んだらアイパンクとか腎臓バンクに臓器提供たいと常々思っているのでしが、ダンナはこれを絶対に許してくれません。勝手に登録しといても、もしもの時には絶対に断るそうです。死んだら私はいなくなるのに、火葬してしまう私の身体にどうしてこだわるのでしょう。それとも、エンバーミングして置いときたいのか。(怪しいぞっ)
感想のハガキにはなりませんでしたが、屍姦本です。読んで確認して下さい。(大阪府・湊みゆき)
●あにいもうと。現実としての熱ある女を拒否し、夢の中にて情交していた兄妹が冬の事故にて互いの異性をみせつけられ、ある日…。
ありそうな現実の中の夢であったというのだろうか。人の夢の儚さが上手に描かれている作品だと思う。兄は妹を冷たい女としてのみ愛する事が出来たのかも知れない。行為に至る前の兄の想いは自己完結であった。そして行為の後になっても、兄は自分の自己完結から逃げられなかった。(埼玉県・キツネツキ)
●今回、コミティア35を欠席してしまって、このハガキも出せないつもりだったのですが、見本誌読書会でこの本とめぐりあってしまって、どうしても、どうしても一票入れたくて書いています。ストーリーも絵もすばらしい本でした。開眼させられた気分です!
実の妹への性的欲求のジレンマと、ぐうぜんにしての妹の死による、その思いの現実化…。死体とするH…。こわいけれど、すさまじい思い。そして、ふみにじった虫の死により、現実の妹の死のコントラスト。ぞくぞくとして、ひきこまれて読んでしまいました。 うまい。やってくれた。そんな思いでぶちのめされました。
本当は、ちゃんと本を買って一票入れたかったですが、とりあえず、がんばってもらいたい作家No.1です。(東京都・野島ひろみ)
●この本に載っている1本の漫画は、報われない「愛されたい」気持ちとディスコミュニケーション・セックスからなる兄・妹の未確認の愛情の物語である。
「愛されたい」「受け入れられたい」という卑屈な、けれども誰もが心の底で望んでいる事柄を、同じ血の流れを止め、屍体となった妹に愛は乞い願う。もちろん屍体である妹にその願いは届かず、司祭なき祝祭は兄の現実感への目覚めで終わる。
「祝祭」とは何か。報われない愛情の墓場か?
セックスによって「自分を受け入れてくれる」と誤解していた兄はとても恐かったが、そういう誤解を漫画として平然と描く人はもっと恐い。
「祝祭」とは何か。セックスが愛情の交歓であるなら、片方が意志のない屍体である場合そのセックスには交情の意味があるのか? …わかりません。
余談:expoの「sex」をみて男のセックス観と女のそれの開き(差?)がよく理解できた。男は点で女は面って伊丹十三も云ってたな…。(大阪府・三好美智子)
●屍姦だ屍姦。イェーイ。(意味不明)
…失礼、真面目に行きます。
愛情そのものは、常に一方的な物なんですね、きっと。
何かに向けて愛情を表現する事は、それが受け入れられお互いに愛情を通わせる事とは別問題。次元の違う話。
本来、他人の意志とは不可触な物であり、決して自分の思い通りにはならない物。だからこそ、それが自分の望むように…自分の愛情を受け入れてくれるからこそ、大きな喜びを感じるのでしょう。そして愛情の交感とは(恋愛・友情・セックス・その他問わず)、まず不可触な他人を「犯す」事から始まるのです。(だからダッチワイフより強姦に走る男が後を断たない訳で)
しかし兄にはそれができなかった。兄にできるのは、ただ「嫌わないでくれ」と妹の気を引き、時折妹が見せる自分への態度に喜び、また悩む事だけ。
"自分の愛情を知ったら、妹は自分を拒絶するだろう。それは嫌だ。拒絶されたくない。"
やり場のない、愛情。
しかし目の前にある、動かず、物言わぬ妹の屍体。
そこで初めて、兄は妹へ愛情をぶつける事ができたのです。…そう、それは『祝祭』。
が、それを成し遂げた瞬間、彼は知ります。
妹はもう、何にも反応しない屍体である事を。
妹はもう、自分に微笑みかけてはくれない事を。
妹はもう、永遠に自分を愛してはくれない事を。
彼女は何を想っていたのでしょう? それは読者にも判りません。今となっては…
自分が愛する人は、自分をどう思っているのか? その問いは、いつだって私達を悩ませ、苦しめます。
…悲しいお話です。とても。(埼玉県・水野輝夫)
●これは見本誌会で友人がみつけたものですが、読んでみたら初めから話に引き込まれてしまいこのあとどーなるの?どーなるの?といっきによんでしまいました。
内容がどきどきする禁断のHなんですが、何より構成力がみごとでした。やっぱりまだまだゆっくりじっくりさがしてみれば、おもしろい本ってあるもんですね。(売り子してると知り合いサークルしか行かなくなるから見本誌会は貴重な出会いの場です。)(埼玉県・紫月巡禮)

【とまどいの時を越えて/プロパガンダユニオン】
●…むむむむむ。
何だろう、このプレッシャーは?
自分の心の奥底に潜む何かを、見事にえぐられてしまったからだろうか?
「自分」を守るため、かたくなに飾られる心。それに隠された、自分の心の奥底に眠るものを醜いと思う感情。その醜いものを他者へさらけ出す事への恐怖。
そこへ表れる、自分の奥底に触れようとする者。拒絶する、だがその裏で、確かに心のどこかに生まれる誰かの奥底に触れたいと思う想い。とまどう心。
そして、それを越えた所にある、自分の全てを受け入れられる喜び。誰かの全てを受け入れる喜び。抱擁し合う心…
…何書いてんだ俺は。ともあれ、この本で今までお二人が描いてきた何かが一本突き抜けた様な気がします。そう、まさに「来た!」って感じですね。…うん、ついにここまで来ましたか。
自分がどんな人間かなんて解りゃしない。我々はいつだって抱擁を求めているのだ。
いつだって。(埼玉県・水野輝夫)

●立川ウリさんと井上やひこさんの2人誌。今回の主題は"越える"ことらしい。
井上さんの「きのうの世界」は、主人公の孤独な女子学生が"魚になって深海に潜っていく"夢を見るところから始まる。その夢は、まるで現実の彼女自身の姿を暗示するかのようである。しかし、彼女はある青年と出会うことで変わってゆく。彼が見た、ある"夢"の話がきっかけで、彼と彼の夢にあこがれる。そして彼女が見る夢の内容も変わってゆく。主人公=魚は、初めて上を見上げ空を見ようとする。彼女は自分の周りにはりめぐらせた壁を"越えて"彼に近づこうとするのだ。
絵の面でも、主人公の見る夢の光景が実に幻想的で美しく、見ごたえのある話になっている。(新潟県・保科伸之)

【僕等の宇宙的愛は君達の生理的事情に勝てる…かな お祝いspecial/リバーシブル友の会&ポンキッキクラブ】
●嬉しい恥ずかし「お祝い」本、です。
「お祝い」とは何か? それは、本編「僕等の宇宙的愛は君達の生理的事情に勝てる…かな」もしくはティアズマガジンvol.35のPush&Reviewコーナー掲載の紹介文を読んでいただけば分かるのですが。まあ、ここで簡単に説明しますと。
ごくごくフツーのサラリーマン、宍道未来生くんが恋した相手はなんと、宇宙人。おまけに、発情期まであるんです。彼ら(=α4星人)は、いわゆるソノ時期(=お祝い期間)以外は全く無邪気そ
のもの。未来生くんのお相手、ロュヴくんもさぁーっぱり、色っぽい気分になってくれず、健全な地球青年としては、イケナイ煩悩を持て余す日々。
しかーし!
ついに来ました。やってきたぞの、お祝い期間。年に1度(=地球時間なら1年半に1度)のスペシャル・デイ。
めくるめく愛と官能(だけ)の日々(笑)。切なくも甘い、"恐怖の"1週間が。
切ないのは、α4星の「お祝い」が「気の合う人なら誰とでも」の、とーってもオープンかつフレンドリーなものだから。人並みのジェラシーを持つ地球青年には、ちとつらい。
そして"恐怖"なのは…。まあ、本編を読んで下さい。先に本編を読んでからの方が、20倍楽しめます。
ほーんと、こういう楽しーい本が出ていたりするから、コミティアに来るのってやめられないんですよね。(東京都・チェラレント・チェラロント)

【SHISUNO/猿蔵】
●見事に売れてません。仕方無いっつっちゃあ仕方無いんですけどね。現在進行形の長編だし、発刊ペース遅いし、絵柄も検索中だし、カワイイ女の子もウルワシイ男の子も出てこない。ただ首の太いオヤジ共が暴れまわるのみ。それでもやはり立ち読みされた女性から「イヤ~ン、ごっつ~い」と言って嫌遠されれば悲しいし「何だホモマンガか」と吐き捨て、立ち去った男性を見送る目には反論の涙があふれているのです。
二年半,夢を見る事しか許されない時期がありました。その私の唯一の救いとなっていたのがこのマンガのキャラ達なのです。彼等は思うがままに地を駆け、たとえ紙の上であるとは言え私の希望を現実のものとしてくれたのです。
どなたかこのマンガを読んで、そして私の存在の証人となってくれませんか…?(東京都・山本桂子)

【3st/花びらDressing】
●友人に連れられて今回2度目の参加です。
無料でもらった「3st」がGOODでした。コピー誌だけど男性心理を鋭くえぐった快作! おどろくことに作者さん女性だったんですヨ! それにしてもこの男性心理というのはどこをどう観察するとこうなるのだろう。(鋭い。鋭すぎる!)
しかしなぜこの本が無料配布なのでしょう?(東京都・沢田誠)

【OXYGEN/極東見聞舎】
●メインの『THE SECOND OF DUSK』は、商業作品を含めたSF作品が無くしてしまった人間性が感じられる作品でした。この作品のどこがSF何だという人がいるかもしれませんが、SFというのはドラマをつくるための道具のひとつなんだということを、解ってもらえれば、この作品の良さが解ってもらえると思います。
SFファンとそうでない人に、そしてエヴァののファンの人に。(茨城県・達城基広)

【半月夜に見た夢は…/月砂時計】
●心の闇を
月の光で照らしておくれ…。
半月の夜に出会った舞姫と、魔性の血を引く吸血鬼の物語。(兵庫県・秋葉勇士)

●"月砂時計"さんは、コミティアで見つけたサークルさんです。そのスペースをぱっと見たとたん、ひきこまれるものがありました。派手、というのではないんです。でも、何か…あるんですね。
イメージが「夜」「深い深いところ」「森」そして「さびしさ」「静か」。それと…「詩、歌、メロディ」(なんとも単語ばかりですが)。今回のお話は、なんだかまだまだ続きそうなので、もっともっと読みたいです。
うーん…うまく感想になっていませんが、今、1番気になるサークルさんの一つです。(東京都・佐藤聡子)

【Innocent Shooter 7/賢人評議会】
●「もー、やってくれるわー」
これが、ここ最近のイノセント・シューターを読み終えた後の決まり文句になっている。今回も言ってしまった。
"血湧き肉踊る"。イノセント・シューターを読んでいる時、このフレーズがいつも頭の中をめぐっています。
椎麻氏がすごいのは、論理を組み立て、証明し、そしてそれを実践しているところだ。実践する所までゆく人は、なかなかいない。
…ああもう! 本当に書きたかったのはこんなことじゃなくて、ただこれだけ。
黙って読め!!(神奈川県・末吉薫)

【のんしゃらん/時計仕掛けのお林檎プロダクツ】
●他人の不安の上に成り立ってる、平和で便利なくらしに、それでいいのかと思いながら、ドップリつかってます。この本の作者さんは、原研の近くに住んでいらっしゃるそうです。原発は知ってたけど、原研は知りませんでした。いろいろな事を知ろうとしなければと思いました。(神奈川県・プレステがほしいのら)

【摂政の陰謀 文芸誌同人界征服計画/少女帝国】
●実はこれ、翌12日のWORDSで買ったものなんです。いわゆるハゥトゥものになるのでしようか。同人誌をつくる上での注意点や売れるための手段なども詳しく載っています。タイトル通り「文芸誌」を中心に書かれてはいますが、「漫画」に置き換えても通じる部分はかなりあると思います。まず最初にすることは、「ワープロを買え!!」だもんなあ(笑)。巻末の方に資料もついています。(大阪府・サトルくん)

【works vol2/青空倶楽部】
●vol1から待つこと1年弱、待った甲斐があったと言うべき1冊、篤とご覧あれ!! ってヤツ。この思いは私の文才ではうまく書ききれません。
こーゆー漫画もっと増えてほしいと思います。(千葉県・機中輝和)

【大深海水淵亭CM/大深海水淵亭】
●これ本じゃないですね。でも余りに面白いのでPush&Reviewに出しちゃいます。
これは「大深海水淵亭」で配布されていたチラシです。B5の紙のチラシの上2/3にはふつうのお知らせ(次回新刊予告)があり、ここまでは普通のチラシなのですが、下1/3には、本格的ハイパースペースオペラSFと銘打たれた小説、「ファウンデーション&乳液」が掲載されています。これが異様に面白い。これ最後に「つづく」とあるのですが、本当に続くのでしょうか? なんだかとてもつづきが気になります。これは一読の価値があります。とってもシュールで全く理解できない。(東京都・河谷亮)

【UNDER WAVE/大村】
●大村の本の中でも今回の本が一番好き。純少女マンガ。かわいいエナちゃん。彼女は自分のカラを勢一杯守ろうとして、16才の頭の中でいっぱいいっぱい考えて。かわいいナァ。そんなエナちゃんをとりまく人間像もなんか面白かった。友人達、古田先輩、リアルなんだ、言葉の1つ1つが。行動やしぐさが。読んでる私はシチュエーションにドキドキでした。いつの間にか私はエナになっていて。先輩の存在に甘えたりもどかしくなったり、伝え方もなんだが遠ましな「エナ」に対する先輩の反応にせつなくなったり、先輩の汗や腕や瞳にドキドキしてシーンにすいこまれる様にこぼれている言葉に、のたうちまわってしまいました。(非常階段のシーンなんかもう七転八倒よッ)
これはシリーズ1で4まであるそうです、楽しみなんてもんじゃありません。(三重県・匿名希望)

【臥竜傾城縁七十二候/大魔神本舗】
●江戸の街の異世界・吉原に住む竜さんと同心の越智さん、その周囲の人々のこのお話も十巻目!を数え三度目の夏になりました。
前巻・前々巻で話が大きな流れに(少しずつ)進行してゆくのがはっきりしてきたので、さらに先が楽しみになりました。
今回の巻の中では三話目の「温風至」が好きです。
このシリーズはとても好きで新しい巻を買うたびアタマから繰り返し読んでしまいます。
「シンのあるドラマを描くんだなあ」といつも感心します。
描きたい対象にふり回されずに、して自分のものにして表現できる数少ないうちの1人だと思います。(神奈川県・末吉薫)
●今回は、じんわりと泣かされました。この作品には自らほんろーされてばかりです。でも今回は直さんがあんまり出てなくて悲しかった~。TVでビックルのCMに綿引勝彦が出てくるたびに直さんだー、とつぶやいてしまいます。
それにしても、おスモウさんまで出てきちゃって、いったいどこまでフォローしてるのか、実に恐ろしい人ですね。
折り返し点での記念、楽しみにしてます。(神奈川県・みさこ)

【爆訳聖書Z/滝季山影一国際騒動局】
●御存知超有名新興宗教が元ネタの、「ナマコ無理矢理教・佐野量光」シリーズの最新作。
あの宗教を元ネタとしている作品には過激さのみを売りにしているものが多く時には不愉快だが、この本は宗教だけで無くアニメや時事ネタ・芸能ネタ、そして内輪ネタをうまく絡めて楽しく読ませてくれる。
しかし、主人公に天啓を与えた(ことになっている)佐野量子の名前を見ると、少し泣けてくる。僕はファンクラブに入っていたのだ。(東京都・田野弘高)

【暗闇天狗始末之記1~7/中村屋】
●読めば読む程、話が暗く、重く、大きくなって、一体どの様に完結するのかわからない本です。
が、読めば読む程、その個性豊か(すぎる?)キャラ達が身近に感じられ、「ああ、完結してほしくない!!」と思わず握り拳を振ってしまう本でもあります。
この作者が生み出すキャラは悪人でも悪人になれない「みんないい人」なんですよね。こういうのはやはりその作者の性格とかが影響してくるのだと思うのですが、どうなんでしょう。Juneモノははっきり言って苦手なのですが、流石とい伊織様関係はもう精神世界のモノで男女を超えた「自己愛」の域に達しているのですね。少々恐い。「結局は自分をなぐさめるだけの事」と分かっていつつも互いに信頼し合っている(と言っていいのか?)。こうなると二人をくっつけてしまうしかないと思うのですが、この作者はまず絶対にしそうにもナイ。そこが私には嬉しいです。
ただでさえマイナーな時代物ジャンルではありますが、本当に続けて描いて行って欲しいです。
今回は別の用事で上京し、フラッと寄っただけなのですが、この本にめぐり合えてよかったです。
最後に気になる事。泥棒のクセに見つかってはいけない人々に次々と素性がバレている気がするのですが、大丈夫なのでしょうか。(青森県・匿名希望)

【時の魚/電気鯰】
●言わずとしれた「噂」の電気鯰の新刊です。理屈抜きにスゴイです。現代の社会情勢に鋭いメスを入れ……やっぱりバイクなのね(笑)。(大阪府・サトルくん)
●今回は、めっちゃクールな作品だが、そこかしこに井上氏のポリシーがピリッと効いている。なおかつ、『エンターティメントに釣られて、あれよあれよという間に我々の鼻先には井上氏のメッセージが突きつけられている』という電気鯰のお家芸は健在。そう、イカレタ学者の『君はこの状況についてどう思うか?』という、セリフは他でもない我々への言葉なのだ。氏の作品を見ると、作家のはしくれならば、メッセージ性のある作品を描かねば!と思う。(神奈川県・ハイパー・バイオレット・京子)

【器の人/渡辺博光】
●人を受け入れられる器の大きさは人によってまちまちで、その器を越えて入れればあふれてしまう。器はできれば大きい方がいいが、大きな器を保つのはとても大変。人の世に、受け入れるばかりの方と、受け入れてもらうばかりの人がいるのはあたりまえで、僕がどちらであるかは置いておいて、大抵の人は、自分は受け入れる側の人間だと思っているのではないだろうか。そして自分は損をしていると思っているのではないだろうか。
この作品の主人公は受け入れる側の人間だがより多くを受け入れようと切望する。だが無限に大きな器は存在しないし、あっても人には持ちきれないだろう。そして受け入れる事と受け入れてもらう事のバランスを知るのである。そんな事をこんな絵で描いているのが妙。まあ、よしとしよう。僕は渡辺博光を応援しているのである。がんばれ。(千葉県・渡辺博光)

【エキセントリックヒーロズ/東京てへへ本舗】
●翼ある人々が支配する世界。その世界で"地人"と呼ばれる翼を持たない人々は、常に差別を受けながら、生きている。
この物語の軸となって活躍するのは、江南反乱軍と呼ばれる地人で構成されたゲリラ集団の少年少女達である。そして彼らのリーダーであるシバは、かつて、この世界を支配する王家の皇太子だったのだが、地人であった母を次期国王の座を狙う者に殺され、自らも翼を切り落として亡命したという過去を持つ。…なんて、うまく説明しきれないのがもどかしいのですが、とにかくなるべく多くの人に読んでほしいのまんがです。創作ファンタジーにありがちな自己満足の域にとどまらず、巻を追うごとに着実に面白くなっていくので、続きがとても楽しみです。キャラクターは、一人一人個性的で魅力的だは、心地よく素直に感動できるので読後感は最高だは、で、思わずパロディ本を出したくなるほど、文句なしに面白いまんがです。今回のコミティアの大収穫です。"面白いまんが"に飢えている人には是非一読をお勧めします。(東京都・M・H)

【フロリスト1999/道楽者に月の冠】
●前回出しわすれてました。古いハガキで申し訳ありません。
さて、この作品ですが、ほのぼの反戦まんがとでも言うのでしょうか。なんだかすごく共感できます。平和ってこうやって獲得していくものなのかもしれませんね。
毎日それなりにおいしいものを食べて、家族や友達と談笑してたまにコミティアに行って漫画読んで、疲れたら風呂入って寝て、こういう生活はものすごく満足できるものだと思う。戦争なんかはじめたらこの程度の幸せすら失うのだから全く馬鹿げてます。この漫画、世の中の戦争指導者に読ませたいですね。彼らだって戦争よりは風呂入る方が楽しいと思うのですが。(東京都・河谷亮)

【かたちにこだわってない本/二次元魔術館】
●この本は無料本だったのですが、中を見た時、思わず声をあげてしまいました。三角形の本!!しかも本文の紙の色が4色!!これには驚きました。
コピー本なんですよ、この本。表紙の紙も本文の紙もみーんな三角形(しかも角を丸くしてある)に人の手で切ってあるんですよ。中のまんがも力入ってます。
私は今まで、ここまで作り手の本に対する愛情がひしひしと伝わってくる本はなかったような気がします。(埼玉県・森砂季節)

【東京記/二笑亭】
●運が良かったと思います。
これこそ私の求めていたものでした。
内容は、消えゆく古き良き東京の建物や人などさまざまなものを記憶にとどめるべく写真と文でまとめ本にしたものなのですが、コピー誌で写真がよくわからないのが本当に残念です!!
続編の発行と、オフセット写真集化を期待します!(東京都・吉野はるか)

【たたんたたん4/年寄工房舎】
●俺はともみさんの作品がPush and Reviewに載るまで応援します!
…いや、一度もうのったけどね…(神奈川県・雅)

【たたんたたん3/年寄工房舎】
●あ、実はぼくは年寄工房舎のともみさんが塾の先生だった頃の生徒なんですがね、和田大先生の作品は本当にいいんですよ! みんな知らないだけなんです。一度でいいから読んでみて下さい!!
どういいかと言うと、絵の感じがすごくいいんです。ストーリーもそのヘンの漫画家なんかよりゃずっといいと思いますよ。イヤ、本当。
決して先生がボクにそう言えって強はくされたわけじゃないんだから。無理矢理コレ書かされてるわけでもないです。「書かなきゃぶつぞ」なんてあ…あ…(神奈川県・清水克利)

【会社用語の基礎知識/不定形集合体】
●私もお推め!!…できません
一、会社の同僚には見せないで下さい。
二、この本で読んだ事を会社で話して上司にドヤされても知りません。
三、この本は事実に基づいて作りました(作者談より)
四、この本を読んで、サボタージュしたり、ストライキして罰せられてもこの本のせいにしないで下さい。
五、この本に対するクレームをつけようとして住所を問い合わせないで下さい。彼らの事は放っといて下さい。
六、今後も私は当サークルのアブナイ本をコワモノみたさで期待します。(神奈川県・うさぽん)

【薫/不夜宮】
●いくつかの絵と、それに伴う言葉を記した、りんさんの「感性」を存分に堪能できる一冊。繊細な線はそれだけで溜息が出るほどに美しく、その優雅な舞いのような線で描かれた人物は生きているようにも見え、さらに我々よりも長い生を渡っているのではないかと思うほどの深みがあります。とみにりんさんの最近の絵は瞳というか目にいいしれない感情を感じることがあります。こちらをまっすぐ見ることはないのに、静かに語りかけてくるような‥‥一枚一枚の絵は壮大な物語の一部分のごとく、読者に様々な「世界」を想像させてくれます。見るごとに、言葉を追うごとに新たな世界に気づかされる、そんな本です。
(埼玉県・光部美詠子)

【BOD2/放送塔】
●前回出し忘れて、今回も出し忘れそうになったので、急いで出しました。
いー感じです。なんつーか、ハイジャックされて帰ってきてフロ入ってねるって感じ。あと、オナニーも忘れずに。ぐう。BGMは鬼火かな。(東京都・王シフト)

【鬼の悪戯/迷】
●前回、委託参加でこのサークルの本を買い、恋愛小説を書く人かと思っていたら実はホラーを書く人だった。全然違うように見えるけれど、話の中に魅きこんでいく強さはどちらも良かった。
今回の本は人より霊感の強い人ならあいそうな事件かもしれない。日常的でいて、なかなか恐かったのでホラーが好きな人もそうでない人も一度読んで見てほしい。素朴な恐さを続けていって下さい。

【少女時代/雷おこし】
●僕はこのサークルを以前から注目していたのですが、今回の河童さんの個人誌は特に良かったのでハガキを書きました。
他の本で女性の書かれた百合物に登場する女性は男の目から見ると今イチ魅力に欠ける事が多いと思ったのですが、この本に登場する15人の美少女達は怪力美少女から正統派耽美系まで実に個性的で魅力的です。本の構成も7本のシリアスからギャグまでのストマンをうまく1つにまとめてあり、最後まで一気に読める本です。
作者の河童さんの書込んだ誌面作りも好感が持て、この内容で、この価格(300円)は安いと思いますが、このサークルの配布しているペーパー「雷5656通信」もかなりいっちゃってる内容で面白いので、とりあえずペーパーをもらってみるのもいいかと思います(東京都・やすし君)

【ペンギン日和/落葉舎 水野理加子個人誌】
●私は以前からペンギンが大好きで動物園や水族館で必ずじっくりペンギンの前を見るタイプなのです。今回はこのサークルさんがそれでした。本のサイズは変形ですが読み易く、マンガと水族館レポートで内容は成っています。マンガにセリフが無くて読ませる(全くでは無いのですが…)字に気を取られずにじっくり絵を見て内容を解することが出来ます。今のマンガってば文字が多いのがたくさんで、内容によってはここまで絵で表せるんだなととっても読んだあとホンワカさせてもらいました。
おまけにパラパラまんがも付いてましてバレリーナのペンギンがチュチュ着て踊る装が大変可愛い。おススメです!!私もここまで表現出来たらとあらためて思います。(群馬県・柊)

【ねがい/陵王国】
●説明がヘタなのでまず私と趣味が同じ方へおすすめします。
これらの店を、知っていて好きな方へ。
・こげこげHOUSE
・STUDIOバックギャモン
・X'S~EGGS
・元虎堂
・猫丸印
これらのように、ドタバタコメディー、のち、ときどきシリアスな本です。内容は殺し屋本の長編1話と四コマ2つと怪盗モノ四コマです。
殺し屋の話は、今回ギャグがないシリアスな話ですが、なかなかおすすめです。前回、武器がトマトだけでターゲットを始末しろと言うのが笑えました。怪盗モノでは、作者にB'z稲葉の生パンツを盗ってこいと言われるのがおもしろかったです。かわいそうな怪盗るんたった、でも盗ってくるからすごい。(笑)
前回よりパワーダウンしているが、それでも、なかなか良い本です。(ほんとは、もっとおもしろい〈泣〉)(東京都・ムーンフィッシュ)

【A-PRISH 4/林檎堂】
●ずっと読んでいて、でも冬コミで買えなくてやっと待ちに待って手に入れました。P30、31に見開きであるシーンの"それが同人だろ"っていう言葉にジーンをしてしまうのはやっぱり好きという心が伝わったというのでしょうか。来年は2冊出たら花が欲しいと言われるリンゴさんに本気にしますので、出して下さいとお伝えしたいです。御予定を聞くとお忙しそうんおですが次巻を心よりお待ち申し上げたいと思います。(東京都・MAYUMI)

●同人誌即売会に一般参加するようになって7年がたとうとしていますが、最近『A-PRISM』シリーズがきっかけで、同人誌とのつきあい方が変わってきました。サークルやイベントの準備の手伝いをする様になって、ただの一般参加者から、サークル/イベントの主催者側に立った物の見方ができるようになり、違う世界が広がってきました。でもこれって、泥沼にはまったという事なんですよね(笑)
ぜひ、あなたも『A-PRIZM』シリーズを読んで、あなたの新しい同人誌の世界を見つけて下さい、読み手だけの世界から、作品/イベントの作り手としての世界が見えてくるようになるでしょう(ちょっと大げさかな)(茨城県・達城基広)

【彼女はいつも戦っている/燐寸】
●鉛筆のみのラフ下絵状態なので、完成原稿に慣れてしまっている人にはどうかな~なんて思ってしまいますが、ラフ画だからこそ見えてくるところもあってすんごく表情がいいんです。生存率が10%以下の手術(?)を依頼する時にあの笑顔でいられるだろうか……。不安との戦い。「心」が壊れてしまう前に僕は彼女の……を取ってやれるだろうか-(大阪府・サトルくん)

【私という名の赤といる/薔薇とチョップ】
●今まで探していた作品にやっとめぐりあえました。苦しい部分をまっすぐに見つめて、それをなげ出すこのなく地道に進んでいく部分にひかれます。出てくる人たちもみんな切ない。冬の夜の暗いけれど冴えた空気が感じられるような本でした。新作も泣けるくらいよかったけれど、今の私にはこれが一番しみこんできたようです。(東京都・野崎美玲)

【ピアノとイヨルハン/薔薇とチョップ】
●作者のやじかさんは作品の中を見なくても買える数少ない作家の一人でね、その訳はドラマをしっかり描き上げているからなんだ。
後書きに書かれているが、前作「私という名の赤といる」も今回の作品もトラウマに苦しむ大人のために一番身近にいる子供が精神的に苦しみ、葛藤する話なんだけど、たとえどれだけ悲しくて泣いても最後は前を向いて歩いて行ける…すぐ近くにいる大人や友の、そして自分の「力」で…。
地味なドラマだけど、地味だからこそ、そこに登場する人物の思いや気持ちがよく伝わってきて心地好かった。
やじかさんはいつも後書きで後悔と反省を繰り返している。「思う通りに漫画がかけない」とか「もっと早くスランプから立ち直っていれば」とか、たしかに細かいところを見れば枠線以外、ほとんどフリーハンドで描かれた画面は一見雑に見えます。
けどね、そんな細かなところに気を取られてこの作品の評価を下げるようでは読者のレベルが低くなったと言われても仕方がないと思う。私個人としては、一見雑に見える作風もやじかさんの持ち味だと見ているんだけどね。
今に始まったことではないけど、多少の技巧と絵柄の違いをオリジナルといってその作品の中の「伝えたいこと」が余りにも希薄になっている作品・作家が多いなか、時間をかけてしっかりとドラマを描き上げているやじかさんはすごいと思う。
何の苦労もない読み手が気楽なことを言って申し訳ないが、またいつの日か新しい作品が読めることを心待ちにしています。がんばってください。(愛知県・森淳司)

●前、マンガをかいた時にもうマンガかくのはよそう。と思った。一歩も歩けないって思った。子供みたいだけどそういう時って子供のような感情に戻ってしまうと思った。
んで、2/11に新刊出した。出すのがこんなに辛くてでもかきたいって思ったのなかったけど話上手くいかなくてやはり読んだ人から疑問な手紙が来た。読んだ人は甘えを許しちゃ~くれないな…と思った。一方で感情に素直なのも来た。バカだからやはり「よかった」と書かれるのも嬉しい。でも否定的なのもうけとめなきゃ進歩はないと思った。…フゥ。その人が疑問に思って考えたことを思うと今もみぞおちが痛くなる。がんばります。としか言えないけれどときおり自分が楽しんでいるかなァ…と思う。まぁなんとかかなァ…。(群馬県・やじか)

●待ってましたーーー。
あいかわらずやじかさんのパワーに圧倒されて、涙ちょちょ切れてしまいました。いいです~、私が求めている、そんな本そのまま~~…こんなにも、人の心を素直にそしておしつけがましくなく(これが大事! と思う…)描けるって本当にスゴイと思う。
本のテーマは「未来に対する現在の不安定さ」って…ちょっとむずかしいか。と思うようで、読んでみるとたぶん誰もが体験する事なんだと心から受け入れられ、元気づけられるお話なのです。今、私のいる現在も明日が見えなくて、自分が重なって、本当に苦しくなってしまいました。でも、でもこれで自分と向き合うことができるんじゃなかろうかって思えるようになるのです。
やじかさん、いろいろスランプになったとか書いてましたね。これだけの物語を描く人ですから色々と越えてきたんだろうなあと思います。(勝手に)
これからも、ゆったりと、やじかさんの世界を見せていただけたらなって思ってます…(埼玉県・楠原柾)
●…私は、町の中にいるとよく道に迷う。自分が今、どこに居るのかわからない。行きたい場所につけるだろうか。帰るところに戻れるでしょうか。少しメマイがするので、ゆっくり休んでから、東西南北と、駅の方向、道の確認などを頭の中で行なう。それでもわからなかったら。人の良さそうでヒマそうな人をひたすら探す。
ですからどうか。迷って困ってそうな人がいたら、教えて下さい。ていねいでなくてよいから。(静岡県・三杉想)