ティアズマガジン37 Push&Review全コメント

このアーカイブは、前回のコミティアで頒布された本に対する、
 1.ティアズマガジンPush&Review用に送られたコメント
をすべてデータ入力したものです。書式は、

【本のタイトル/サークル名】
●コメント。
(投稿者の住所・ペンネーム)

となっています。掲載の順序は、サークル名が英字・ひらがな・カタカナ・漢字(コード順)となっていますが、編集の都合上順序が入れ替わっている所があります。あらかじめご了承下さい。

コメントがない葉書・イラスト主体の葉書は記載されていません。また、集計締め切り後に来たハガキも極力載せています。したがって、順位の票数と実際の掲載数が異なっていることがあります。

コミティア実行委員会

ハガキアンケート得票数

4 【KASAR4/WARA-WARA】
4 【カミナリパンチ2/カミナリパンチ】
3 【売れたい教メモリアル/人生】
3 【神の名を呼べ/恋人と時限爆弾】
2 【リブレシオンの柩/UMIN'S CLUB】
2 【鳥/TEMPO】
2 【MONOTONE/くれすBooks】
2 【きゃらめる☆りぼん/まんまねえや】
2 【KIZ-創-5/アートファクトリィ】
2 【新・自衛隊四方山話/システム86】
2 【Seraph/パラノイアの骨】
2 【警察の本5/偽狸】
2 【鏡/処女漫画入門】
2 【蛍石/水溟宮】
2 【Works2/青空倶楽部】
2 【BULB/大深海水淵亭】
2 【お弁当++/大深海水淵亭】
2 【LIDDELL/卓上噴水】
2 【ラッピングしようョ!2/百花繚乱】
2 【春夏秋冬/百花繚乱】
2 【クソタク改造計画/理数館】
1 【Let's America baseball/AF-ESCAPE】
1 【STING/Alice Club】
1 【クーピィ/Alice Club】
1 【Yoneharu's電子画集/Bizarre舎】
1 【英国旅行記2 毎日がまたメインエベント/E&S同盟】
1 【あさがお/EARTH BONE】
1 【天使の化石/ELYSIA】
1 【Набат соч 12/F・A】
1 【ramblin' #1/HAL2LAND】
1 【MINE!/IMPULSE】
1 【冷蔵庫少女レイちゃん/JOKER CLUB】
1 【小品集/Nomad(遊牧民)】
1 【クズまんが総集編/Plantation】
1 【The au lait Sil vous plait/ROJI】
1 【'95冬/Re-Lax】
1 【赤い月ACT4/SAHRA BLUE】
1 【CHARAN PORAN OBJECT/SENSATION PRODUCT】
1 【BULE/SKY】
1 【カムカムTOMORROW 4/STUDIO H2O2】
1 【HAPPY WADDING/TEA PA】
1 【帰らない夏/楽々園3丁目】
1 【光の色/The garden】
1 【TANTA/UMIN'S CLUB】
1 【ふぬけ御殿/WAIWAIスタジオ】
1 【楽しい午後の過ごし方/WAIWAIスタジオ】
1 【I WISH/WE】
1 【NEWTYPE/expo】
1 【むむみみ/?】
1 【明王綺譚/トウ利天】
1 【QUINTETTO/あい2】
1 【+0.3/あめふりくまのこ】
1 【アニメ批評・第弐號、特集新世紀エヴァンゲリオン/うぃーくぽいんと】
1 【月虹/うさぎ屋弥左エ門本舗】
1 【お山屋/お山屋】
1 【少女貴族/こんぱにおん・どーる】
1 【ネオン/しののめ】
1 【カムカムTOMORROW4/すたじお過酸化水素】
1 【梅天24-19/てんがくえん】
1 【かえるGO!/ととまる】
1 【あんず山短大寮事件簿6/どりあんしすたーず】
1 【あんず山短大寮事件簿総集編3、4/どりあんしすたーず】
1 【ぷちまる/ながまる堂】
1 【おかいもの/ねこまたや】
1 【えき/のーすパレット】
1 【MESSENGER上・下/まじめなたまご】
1 【Plastic Earth/まるちぷるCAFE】
1 【岩窟の街/みりめとる】
1 【EXTROOPER-K #2/めんげれくん】
1 【BORZ01/アートファクトリー】
1 【賞金稼ぎの街/インクボトル】
1 【メイキ/カナリアン・パレス】
1 【THE SUPER HOLIDAYS/カネハル】
1 【ホリーガーデン/サリーガーデンズ】
1 【自衛隊四方話/システム86】
1 【SPIRITUAL VIBES 2/プロパガンダユニオン】
1 【ちょびっとファンタジィ××/ペケペケ倶楽部】
1 【YOUNG DOCTOR IN CRIME/ホランドテラープロダクション】
1 【俺たち漫画/ユニーク学園】
1 【SHISUNO3/猿蔵】
1 【旬刊塩谷技研 -毎年恒例の税金対策バージョン-/塩谷技研】
1 【南京デーモン/極糖十字軍】
1 【半月夜に見た夢は…/月砂時計】
1 【Paradox Holiday Sale vol.10, 11/午後の紅茶】
1 【父への手紙/山川直人】
1 【LOVE SONGS/紫月巡礼】
1 【野過田流-時異/紫月巡礼】
1 【鹿鳴館 vol6.5/鹿鳴館】
1 【BOXS/処女漫画入門】
1 【KUNG FU SAPHARI/少年翁】
1 【少年翁/少年翁】
1 【神の計画/神の計画社】
1 【Coloured Water/Kirche】
1 【臥竜傾白禄七十二候/大魔神本舗】
1 【モンゴル旅行記草洋々/竹里館旅遊社】
1 【フロリスト1999/道楽者に月の冠】
1 【ギャラクシーパトロールダイアン/虹野末路&反省会】
1 【噂の新装/日本中央競馬調教師会】
1 【つれづれ猫日記/猫おばさん】
1 【ことばあそび/猫屋京福堂】
1 【(う)の旅日記/猫星CO.】
1 【COYOTE/農家楽】
1 【DRUK/農家楽】
1 【まんがジェームズボンド 第1巻/反省会】
1 【陰陽芸大/瓶詰天獄・人形地獄】
1 【パキスタンにいらっしゃい!/舞乱花】
1 【PLASTICS DOLL/風茘枝社】
1 【翼の下に吹く風は/夢雲館】
1 【しっぽものがたり3/無限軌道】
1 【戦う男/雷おこし】
1 【ペンギン日和/落葉舎】
1 【frenzy/恋人と時限爆弾】

P&R葉書全感想紹介

【Let's America baseball/AF-ESCAPE】
●イロモノでした。なにがってそりゃあなた。"L.A. ドジャーズ"ノモとピアザの愛の物語なんて…。でも好きな本でした。(千葉県・西部佐紀子)

【STING/Alice Club】
●何年も読み続けてきた作家が成長していく過程を見守るのは、同人誌読者の至福でありますが、去年の冬コミで発行された水沢充さんの「STING」を手にした時に私が感じたのも、正にそれであります。
水沢さんといえば、シリアスストーリーからキレたギャグまで、独自のセンスでもって活躍されている方ですが、この「STING」、ストーリーのテンポとギャグのバランス、そして何よりもコマ割って絵を入れる、その見せ方に格段の進境を窺わせるものとなっております。
ストーリーはといいますとー鍼医・夏光彦の助手・ユタカは、父を殺され自信も襲われそうになっている女性を助けます。その女性・若菜は、警察が父の死を自殺自殺として扱おうとすることに不信を抱き、ユタカの許に証人になって欲しいと訪れます。ユタカは、警察が取り合ってくれないのは、この事件に"久遠一族"が関わっている為だと教えます。日本の歴史の裏側を暗躍してきた殺人集団である"久遠一族"。戦闘体勢になれば拳銃も刃物も通用しないという無敵の存在ですが、唯一"久遠封じ"という方法でのみ滅ぼす事が可能なのです。ユタカは若菜を"久遠封じ"を受け継ぐ人物・夏光彦に紹介しますーとまあ、まんま純粋娯楽漫画なのでありますが、コミティアではこういった作品は〈個性〉と〈主張〉の波に流され取り上げられ難いので、その意味でも推してみたい1冊であります。(神奈川県・佐藤和夫)

【クーピィ/Alice Club】
●短篇マンガ一本のコピー誌。たったの5頁のまんがだけどとっても可愛いお話です。この本は限定本だそうなのでもう買えないかも…でも、このサークルさんに完結しているまんがの載った本があったらぜひ読んでみて欲しい!! お話を作るのがとても上手な作家さんですヨ。(東京都・みすちかこ)

【Yoneharu's電子画集/Bizarre舎】
●あれ? ここって「良かった本」のコーナーですか? 良かったフロッピーじゃだめですか? …うーんでも「画集」ですからいいですよね。書いちゃえ!
…とゆーわけでおすすめの電子画集です。
この画集の作者の米春氏という方の絵はすごくいいです。カッコ良くて巧みで上品で…それでいて裏に毒々しい何かを感じさせるような絵だと思います。
第2集もぜひ作ってください。(ちなみにMac版とWindows3.1版があるそうです)(埼玉県・SAND)

【英国旅行記2 毎日がまたメインエベント/E&S同盟】
●何かと行く機会が多いという理由で(語学研修とか)、つい英国旅行記をみるとかってしまいます。だから今迄いろいろな英国旅行記本をよんでいますが、こんなに厚い本はみたことありません。なんせ1週間ちょっとの旅行で120Pもの本を出してしまうのですから、メンバーが多いとはいえ気合いのはいりようがわかろうというもの。買いものや博物館、たべものなど自分たちがカンドーしたものスベテをみっちりとかきとめてあって、非常によみごたえがある本です。個人的には中の情報自体にはとくに目新しいものはなかったのですが、英国旅行初心者(?)には副読本としてもってゆくことをオススメしてしまうほどの密度の濃さです(アメコミ屋とかの情報ものってるし)。何よりも、本人たちが「楽しんだんだよーっ!」というのがすごくよく伝わってくるんですよね。行ったことない人も、思わず行った気分になれるかもしれません。(副読本〈おまけ〉も親切だ)(神奈川県・しみつ)

【あさがお/EARTH BONE】
●EARTH BONEのBethさんの作品って、絵柄といい、内容といい、なんだか胸をホンワカとさせてくれます。決して印象的でも、華やかでも無いのですけど、なんか、後にシミジミ来ちゃったり読み返すごとに、"うん、そうだよね"と思わせてくれるんです。「あさがお」はエッセー本ですけど、漫画作品同様にホノボノとしたBethさんの日常がうかがえて、読んでホッと息のつける一品です。(茨城県・K.あきら)

【天使の化石/ELYSIA】
●べつにチェックをして行ったのではなくて、見本誌スペースを今回はじめて利用して見つけた本です。ぱらぱらっと見て絵柄が気に入って買いました。
家に帰って読んでみて、泣かされてしまいました。チクショーって気もち、同人誌で泣かされちゃったのは二度目だわ。シャープな線で字が大きくってめがねかけている私にはうれしいです。(かけてない時より字が小さく見えるのけっこう小説ものはつらいです。)
泣かされちゃった所はやっぱりラストかしら読みかえすたびに目がうるうるしてきてしまう、読んだ後でも泣かされちゃう。とっても悲しくってきれいな話。と思いました。
ゴドーの別のお話もあれば見たいな。この方の別のお話も読んでみたいです。(千葉県・梓陵)

【Набат соч 12/F・A】
●この本については、はっきり言って、感想を書くかどうか、かなり迷った。というのも、この作品と、いや、この作品の背後にいる作者自身と、対峙するだけの自信が無いからだ。
頒布会の会場、我が手がめくるページの中に作者の氷のような破壊への意志を感じ、思わず一度は本を山に戻した。この本は、儲け主義の産物ではない。作者は自己の内面に抱えるデモーニッシュな何かに、マンガという形を与えるためにこの作品を描いているのだ。そのことに気が付いた時点で、私はこの本から逃げるべきだったのだろう。しかし、表現されている物語の残虐さ及び非人道性とは全く無関係に、この作品の闇の中で暗く輝く作家性に私は魅入られた。
読むことで私の正気を少しづつ奪う、悪魔の化身のような作品だと思う。(神奈川県・荒島雄羅)

【ramblin' #1/HAL2LAND】
●こういったアクションのある漫画で、きちんと読ませてくれる作品というのは何故か数が少ないですが。この作品は、読ませてくれます。オススメです。(神奈川県・瑞木亮)

【MINE!/IMPULSE】
●今回、友達に誘われて初めてコミティアに行きました。そこで見本誌コーナーがあるのを知り、のぞいてみた所一目で目についたのがこの本でした。
とりあえず読んでみたのですが、内容も絵もとてもかわいくて気に入ってしまい早速購入しました。内容はちょっとあやしいですが(これは百合ですね?)今後もぽわそんさんの作品を期待しています。(東京都・大竹博絵)

【冷蔵庫少女レイちゃん/JOKER CLUB】
●たたみかけるような連続攻撃と、最後まで気が付けなかった伏線。完璧。(埼玉県・Gori)

【小品集/Nomad(遊牧民)】
●「ティアズマガジン」で「おはじき」が紹介されていたのを読んで、「おはじき」と「小品集」を買いました。
二冊とも、ひっそりとたたずんでいるという風情の物語です。現に見る幻のような世界。さりげなくおだやかで、やさしい。
でもこの物語の世界は近いようで遠い。このおだやかな世界に入るには、私は、あまりにもいろいろ余分なものを持ってしまっている。この世界に入る鍵は、本当に素直な心。簡単なようで、難しい。(埼玉県・清水悦子)

【クズまんが総集編/Plantation】
●ティアズマガジンでタイトルを知っていたので思わず手にとって表紙のかっこよさに感心し(笑)ひらいたのがたまたま「君カメラマンだろ、ピント合わせてよ」(←すでに焼いてある写真)のページで、写真屋で仕事をしたことのある私は不覚にも肩をふるわせ歯をくいしばって笑ってしまった。いろいろ身におぼえがあった分おかしさ倍増で、そのまま笑い出しそうだったので大いそぎでおさいふを出し500円払って逃げた…。しっかり本を手にして(笑)。いるんですよね、結婚式の写真持ってきて、花嫁さんの前に写ってる親類らしい人を指して「この人どけてくれない?」(トリミングしてくれ、というのではない。)とか言う人って…(笑)。でも、この本にはそういう「わかる、これ…」という事以外に、信じられないような実話がのっていてすごいですねーっ。特に冷蔵庫のネタと倉庫の話は…異次元のようだ(笑)。そしてとっても絵が上手いーっとうやらんでしまう私。トーンケズり講座は役に立ちます(笑)。コミティアではおなじみの(本を買ってます、というかたからP&R、サークルカットで知ってる、というかたまで)作家さんにもお会いできて(4コマで…(笑))なんかトクをしたような気がします。100Pで\500はお買い得ですよね。ああ…また楽しみな本がふえてしまった…。がんばって仕事探そう! という気になりました ありがとうございます(笑)(千葉県・ひらしまみゆき)

【The au lait Sil vous plait/ROJI】
●私は旅行本を主に買っているのですが、この本はイラストが豊富で迫力がありました。風景がていねいに書かれている旅行本は珍しいです。(神奈川県・時計坂葉介)

【'95冬/Re-Lax】
●いただいてすぐ読み始めたのだけれど、余りのおかしさに、とても人前で読めませんでした...。(だってバカ笑いしそうになったんだもん...。)友人知人に見せ膜って、共に死ぬほど笑った!! 悲しい事やつらい事があると、このTV欄を見て心をなぐさめている私ですが、この面白さを解らない人もいるんですね。姉のだんなに見せたら「なにこれ。間違い探し? ...なら解るけど、これで笑えないなあ...」とのたまいました!! そうか!? こんなに面白いのに!? うーん...ま、人の事はいいや!! とにかく次が楽しみです!! (鳥取県・吉岡絵里子)

【赤い月ACT4/SAHRA BLUE】
●何がいいかと一言では表現できないけれど、お話のフンイキがとてもいいんです。このシリーズ戦争物なんだけど血ナマ臭くないし、少女マンガのような絵でもあるけど、たぶん男向きだ。
ミリタリーマニアな人には物足りないかもしれませんけどねー。(東京都・SA-01)

【CHARAN PORAN OBJECT/SENSATION PRODUCT】
●CHARAN PORAN OBJECTという本にのっているKATE REMIXのケイトちゃんがとてもかわいくてファンになってしまいました。主人公のキイトは幸せもんだよなぁ。フレーフレーケイト!! 僕にもこんな彼女が欲しいです。作者の菅さん、がんばってもっともっと作品を描いて下さい。
CHARAN PORAN OBJECTはなかなかいろいろなタイプのマンガがのっていておもしろかったです。とくにコメディ・ライフというマンガは思わずしんけんに読んでしまいました。最後は涙してしまいました。そしてラストの「魚の飛ぶ日」は人力飛行機が飛んだとき、うれしくて「やった!」と心の中でさけんでしまいました。(愛媛県・リョウイチ)

【BULE/SKY】
●別々に活動を始めた相棒の本である。今まで、どうしてこのようなラブコメを描かなかったのだろうと思わせる程、作品の内容と絵柄が合っている。彼(西田君)は自分の作品の方向性について非常に悩んでいたが、今回のこの本が過去最高の売れ行きだったことからもわかるように、人の気持ちを温かくさせるようなほのぼの路線でいくべきだと思う。
まだ彼の作品を知らない方も多いと思うので、決してひいきなどではなくてぜひとも多くの方々に読んでもらいたくて推薦しました。最後に西田くん、続きは必ず描くようにね(千葉県・上村文孝)

【カムカムTOMORROW 4/STUDIO H2O2】
●あいかわらずの熱いテンションでぶっちぎりでしょう。テンポの早さもオチの角度(笑)も最高潮。ただ一つの汚点が裏表紙にあるが。(埼玉県・Gori)

【HAPPY WADDING/TEA PA】
●挿絵をやらせていただいてますので、準(? )手前みそですが、前作(HAPPY GIRLS)よりさらにPOWER UPして、「あ、上手くなったな」と思いました。高子と美琴という、女のコ同士のカップルの恋愛物ですが、男の方も大丈夫! 読んでみて下さい! (大阪府・水口知子)

【帰らない夏/楽々園3丁目】
●ティアズマガジンのCRITICSを見て、この本を買いに行きました。
「原爆」そのものを描かず、それを残そうとする現代の家族を描いたということは、けっこう冒険であったと思います。
どこか「明日」というテレビドラマを思い出させました。作品としては、少し急いだかな、という感は否めませんが、作品の持つメッセージ性は特筆すべきものと思います。エイズ・オウム・大震災と、現代は扱いたくなる社会的なテーマが多すぎますが、作者があえて地味(といっていいものかどうか)に挑戦した姿勢を、真摯に受け止めたいと思います。(神奈川県・麻生絵理)

【光の色/The garden】
●コピー誌ですが、中の内容はとっても良かったです。
まず絵柄がとても丁寧に描かれていて、背景も描き込んであってとても好感が持てました。お話ぜひ読んでみて欲しいです。皆さまに。(感想下手なのでごめんなさい)
1年位前に描いたものだそうで、後ろに現在の絵がありましたが、洗練されていて心ひかれました。是非今の作品を読みたいなと感じた一冊です。(千葉県・M・H)

【TANTA/UMIN'S CLUB】
●本当は今回新刊だった「リブレシオンの柩」を挙げるべきかもしれないのですが(これも好きです)。
何しろこの本は冬コミ以来ずーーーっと買い逃して(発行を知ったのが冬コミで既に売り切れていて、2月のコミティアは行けず。通販すればよかったんだがタイミングをはずしてしまっていて…)いたものですから今回買えてものすごく嬉しかったんです。
帰って読んで笑わせて頂きました。以前出していた「ネジ式」もそうですが、どーして自分のことをこんなにもおもしろく描けてしまうのでしょうか。人間バカをすることはたくさんあります。「笑い話にするしかないこと」は私だってたくさん持っています。でも、他人にそれを知らせるときは、どうしても照れが出てしまってうまく表現できません。UMINさんはきっと「そのときの自分」を冷静に見つめて正面に向いて描くことができる人なのだと思います。だからこそおもしろい。くどくもいやらしくもなく、ほほえまずにいられない笑いと温かさをこれからも提供して下さい。(東京都・西原史子)

【リブレシオンの柩/UMIN'S CLUB】
●待ちに待ったUMINさんの新作。(うれしくてその場で踊りそうになった)我々読者の期待を裏切らない極上の出来だと思いました。閉ざされた王宮で若く美しいままとしをとらない擬人(アンドロイド)と2人切りで25年もの時をすごした王女にとっては、「地獄」以外の何物でもない。醜く年老いた王女の現実の姿を、「病気」と認識していた「病(人間に対する恋心)」の擬人。人間に近すぎる存在である彼らをかるファージとジャスパーを中心に物語は続くそうで、嫌が応でも次回作への期待は高まります。(埼玉県・関麻里子)

【楽しい午後の過ごし方/WAIWAIスタジオ】
●現在創作同人誌界でもっともマイナー名のは、「ギャグ」ではないだろうか? 同人誌読者の笑いに対する欲求は、ほぼギャグ系アニパロで満たされてしまっているのだろうが、そこに一抹の淋しさを感じる今日この頃だったのである。
本書はマンガではなく…、形容の仕方に苦しむが、要するに「ラジオの投稿コーナーのようなネタ」のようなものという言い方がわかりやすいと思う。自分たちでお題を設定して、自分たちで問題に答える。そんな形で成り立っている本なのだろう。「こんな卒業式はイヤだ!」「こんな同人誌即売会はイヤだ!」というテーマに沿って、まあだれがどう考えてもイヤだろうな、というようなネタを満載している(笑)。
本の構成やネタ出しから、コサキンファンとはわかるがそれ以上となると同人誌を趣味としている人のメンタリティからは相当逸脱している(もしくは同人誌ノリを知らない)人が執筆者なのではあるまいかと予想される。
そこもまた新鮮で、この体制でどこまで突っ走って行けるか見守って行きたいと思っている。(東京都・ホイ四兄弟)

【KASAR4/WARA-WARA】
●せっかくミシマの髪が元通りになったと思ったのに...(泣)。続きがすごく楽しみです。(神奈川県・瑞木亮)
●前回もそうなんですが「ピンチにおちいり方」がおいしいんです、この人は。(飛沢憂子)
●そう…私はこの本を買うために来たのだ(笑)。友人(サークル参加)も開場直後に買いに行ったのでしっかり頼んで買って来てもらい、表紙のミシマの笑顔でスデに骨抜き(バカな…)状態だった私は落ち着こうとして先に「裏本」をめくり(笑)「本編を読んでからにして」という文に思わず「ご、ごめんなさい…」と本に向かって口走りました…落ち着け自分! と思い直しつついかに待ってたかを改めて知りました。4巻。中表紙に見とれてよろこびをかみしめ(…)、のっけからフキゲンな顔のコクモにも再会の嬉しさを感じてしまいました(…大丈夫か? 私)。今回は内容のせいか登場人物みなさんテンション高くて非常に楽しかったです(笑)。「なんかミシマをはじめとしてみんあすげーマイペースだよな」と思ってしまう。そこが好きなんですが。その中で1巻から見て少しずつ変わってるコクモの心情が興味深いというか…でもミシマとラビィはどの程度通じてるのか考えると今のところ「同情を禁じ得ません」ってところでしょうか?(笑)(ミシマの体の中に妖魔がいる…というので「魔○○線」(石川賢先生でしたっけ?)など思い出す辺り、私も年かも…)
登場人物がぽこぽこ増えてとっても楽しみです(読むだけの立場ってこれだから…と言われそうだ)。どうでもいいかもしれませんがミシマの長い髪が好きで、短くなった時には悲しかったのですが(切られたーっえーん! とか言って…)今回の表紙では「なれればこれも良いかも…」と思い直した…のに、本編でまた長くなってくれたのでやっぱり長い方がいい(シュミです)かも…と何だかこんな風に振り回されてる自分を自分でちょっと笑っちゃいますが、次を待つのもまたつらく楽しい。ということで。(今回ちょこっとP数へっている分も手伝って禁断症状出るのも早いかもしれませんが)気長にまちます。頑張ってください。(千葉県・ひらしまみゆき)

【I WISH/WE】
●小説系は少し苦手なのですが、この本の様に"あだち充"的な軽いラブストーリーなら、楽しく読むことができます。設定がコミケというのもいいですね。こんな出会いの恋がしてみたいとしみじみ思います。(愛知県・森下由康)

【NEWTYPE/expo】
●毎回、スペースには男のお客さんがたくさんで、女の私は買いに行くのが恥ずかしいexpoさんですが、がんばって買ってよかった!やっぱり最高でおもしろいです。次回もがんばって男の人の中に入り買いに行きます。(東京都・カズミ)

【明王綺譚/トウ利天】
●自分の作品のクセに、今回読み返して、ビックリした本。(笑)
作品に出てくるキャラクターは普段、作者の分身であるはずなのに、ある時突如として、作者を超越してしまうものなのです…。それよりも、学校の国語の先生にほめられたことのほうが怖いです。(笑)いつもキビシイのに。
でも自画自賛は空しいっスね。人が人である限り、「他人」の評価を気にし続けるものなのでしょう…。少しは自分の作品中のキャラを見習えって。(笑) ホントホント(東京都・羅刹夜叉乃)

【QUINTETTO/あい2】
●この本のうりは、A・Z一人に尽きるね。
パワフルな性能にもかかわらず、中性的で(肌を露出している所が良いのですよ)かつ、心身共に幼児的ならQ.MK探偵事務所のお姉さん達でなくても欲しい一台ですね。(神奈川県・うさぽん)

【アニメ批評・第弐號、特集新世紀エヴァンゲリオン/うぃーくぽいんと】
●話題のアニメ作品に対する冷静かつ的確な批評は、十ページにも満たないというコンテンツの少なさを補うクオリティを本に与えている。
ただ、本年度放映のテレビアニメを語る際に用いられた具体的な言葉が、巻頭特集の文章には不在であることが惜しまれる。
特に、語の定義だけで放棄されている「キャラだけアニメ」。具体例を提示した上で、問題の構造を明らかにしていたならば、『新世紀エヴァンゲリオン』という作品に対する評価において重要な問題提起になったであろうと思われるだけに、残念でならない。(神奈川県・荒島雄羅)

【月虹/うさぎ屋弥左エ門本舗】
●うさぎ屋弥左エ門本舗はいい!
今回のコミティアで初めて手に取って、その場にあった5冊をあっというまに買ってしまいました。コピー本なのですが、とてもつくりがていねいで、逆に「コピー本だからこそいい!」と思わせてしまう力があります。
派手な絵ではありません。今、流行しているリアルなトーンを多用するリアルな絵とはまるで対極にあるような画風の持ち主です。
シンプルで、それでいてていねいに書き込まれた画面はよく考えられていて説得力があります。台詞の少ない短い話・何気ない話ばかりですが、読んだ後何故か時間を少し置いて自分の中にしっかりと吸収させてしまいたくなるのです。
5冊ともどれも良いのですが、あえて挙げれば「月虹」の中の「Ten jou no mori」でしょうか。一息つきたい時にぜひオススメです。ぜひ一度手に取って眺めて下さい。相性のいい人は必ずピンと来るハズです。(東京都・西原史子)

【MY MOTHER/お山屋】
●「両親が両方とも男」。同性愛がモチーフになっていますが、ホモの恋愛感情中心ではなく、「男のパパが嫌い」な女の子の目を通して、同性愛夫婦の家族計画(ごめんなさいこんな表現で)が、ちょっと社会的に描かれています。こう書くとカタそうですが、外国映画を観ているようでとても読み易い。
絵もとてもお上手で、構成も素敵です。キレイです。「モーリス」のラストを観て、「これで幸せなのかな~?」と思った私ですが、この本は、ラストちょっと寂しいけど前向きで、この「家族」はきっと幸せになるんだなあと感じました。感動しました。(群馬県・むささび志郎)

【MONOTONE/くれすBooks】
●とにかく泣けました。
4つの短篇から構成されているのですが、どの作品も個性豊かなキャラが私を作品の中にひきこんでくれ、読み終えたとき、自然と涙腺がゆるんでました。
特に好きなのはMONOTONE。みんな自分なりにせいいっぱい夢を追いかけているのになぜかすれちがい。最後はハッピーエンド(?)ですけど。読んだ後面白かったと思った本は数多くありますが、純粋に泣けた本は私にとってこの一冊だけといいきれるでしょう。この感動をできるだけ沢山の人に分けてあげたいものです。(埼玉県・永滝嘉男)
●この本に収録されているのは次の4作です。
1「MONOTONE」
いわゆる片思いの物語。どんなに尽くしても自分の方を向いてくれないというのは切なくなりますが、それを不毛だとは言いたくない。何故なら愛情が見返りを期待しないものであるなら、片思いも両思いも同じであるはずだから。また失恋とは「ふられる」ことではなく、自分で叶わぬ思いであることを知って思うことをやめること。そんあ事を教えてくれる物語です。また愛はそれが向けられない人にとってはひどく残酷なものであることも教えられます。
2「あなたに言いたかったこと」
「夢と欲はあった方がいい」という言葉が出てきて、これを軸に話が進んでいきます。追いかけるのが辛い・格好悪い・叶わず傷つくのがいやだ、そんな事を言っている間は、その人にとってその夢も欲も本当のものではないのでは? 他の何を捨てても手に入れたい、そう思えない限り手に入れるものもたかが知れているのでは? そんな事を再確認してしまう物語です。欲しかったら口に出してそう言い、斗って勝ち取ろう!
3「EDEN」
「君が笑ってくれるなら、僕は悪にでもなる」(by中島みゆき)を地でいくような作品。愛する者同士で作られた閉ざされた世界。いかに美しくとも、モロいガラス細工のようなもの。以前尾崎豊の詩を読んだ時、「俺」と「お前」しか出てこない、第三者には敵対的な内容に息苦しさを感じたものですが、この作品も同様に愛の排他的な性格が人を狂わせることを物語っていると思います。私が「愛は平和よりも戦争をもたらす」と思っている理由の1つはここにあるのですが…。(愛が向けられない人に対する残酷さ、という点が1と共通しているかも?)
4「歌姫」
前記3作品にくらべるとやや宗教的な愛を描いた作品。「彼が愛したものはみんな私の恋人なの」という言葉に象徴される。安らぎを与える愛。それは他のあらゆることに諦めを抱かなければならない状況(この作品では戦場)においてはじめて生じうるものなんだろうか?
-何かがらにもなく大上段な紹介の仕方をしてしまいましたが、少女マンガ一般の甘ったるい愛に食傷気味の人、是非この本を手にとってみてください。(千葉県・堅井雲孝)

【少女貴族/こんぱにおん・どーる】
●この本のミリョクは、絵のかわいさとチラリズムだけじゃない(笑) ストーリーもおもしろいのじゃ!!(千葉県・椎野改め小沢)

【カムカムTOMORROW4/すたじお過酸化水素】
●2人誌でシリーズ第4作。とはいっても読み切り形式なので、どの巻からでも読めます。
同一の設定と登場人物を使って、2人の作者が別々に漫画を描き、一冊の本に同時収録するという、(たぶん)珍しい形式をとっています。
先生・生徒ともに変人ぞろいの高校を舞台に、まりあ・さやかの2人組が訳のわからない騒動に巻き込まれる、というのが毎回の話の骨格。
このシリーズの魅力は、何といっても作者の方々の作風の違いが楽しめるという点です。速野悠二さんの方は、作品も登場人物も明るく元気いっぱい。ましみゆきさんの作品は人情味あふれ、登場人物も涙もろくなっています。
編集後記では「同じキャラでも性格が違う! 個性のてーどで済まなくなってしまってる」とありますが、私はむしろ、その方がいいのでは、と思ってます。例えば、待った悪別の作品の最終回を同時掲載する、というのも面白いのではないでしょうか。
さらに勝手をいえば、おなじH2O2の志村神貴さんと夏雪さんにも描いてもらえれば、もっと面白くなるだろうと思うんですか...駄目ですか? (新潟県・星野信明)

【かえるGO!/ととまる】
●かえるがすっごくかわいいです
作者のサグラダさんのセンスには腰がぬけそうです…かえるFanは必見! そうでなくても楽しいです。
ととまるさんとこの本はどれも楽しいのですが、今日買った本ではこれが一番かな。双子のかえるダニエルとウィリアムの他にもエリザベスや王様やパラソルおじさんも出てきて楽しいでーす!(アリのアンリくんも)(東京都・美雪郎)

【あんず山短大寮事件簿6/どりあんしすたーず】
●感想: 初夏なのに、新刊はクリスマスの話とは…。(^^; 印刷所の人が固まったのも頷ける。(笑)
閑話休題。今回は、やたらファンタジックでシリアスな物語です。(汗) 特に、ラストの、雪うさぎさんとの別れのシーン、不覚にも、目頭が熱くなってしまいました。(泣)
しかし、これだけ引っ張っておきながら、落とすトコはちゃんと落としてる、この絶妙なメリハリは樹・影崎コンビにしか描けませんね。:) モービ○1の小道具も、上手くマッチしてて笑えたし。:) 是非、本物のCMに使って欲しいぞ!(笑)
嗚呼、竹ちゃん萠え~。(オイ)
PS. 私も、アルルに似てると思ってました。(笑)(神奈川県・行灯猫又)

【あんず山短大寮事件簿総集編3、4/どりあんしすたーず】
●コメディはオリジナルが面白いですね。ノリとしては「究極超人あーる」とかるんるんカンパニーのような元気さがある所が気に入りました。(神奈川県・kj-)

【ぷちまる/ながまる堂】
●何というかお手軽で、絵で読む活字というか、最近めっきり文庫本を読まなくなった自分としてはオモシロイ。
ただ今回は「ぷち」だけにぷちでした。ぞんざい。(東京都・秋津島)

【おかいもの/ねこまたや】
●ジャンルが「動物」になっていますが、どちらかというと「ファンタジー」ではないでしょうか。ねこのうーちゃん・むーちゃんのたのしいやりとりは読んでいてほのぼのとした気持ちにさせられます。兄弟のいない私にはとてもうらやましく思えるストーリーで、シンプルなイラストもストーリーにとてもよくあっていて最高です。上手な絵=よい絵ではないことがよくわかります。(うわっすみません)(愛知県・森下由康)

【えき/のーすパレット】
●"のーすパレット"の描く「少年像」は、いつもどうしてこんなにおバカなんだろう...と思ってしまう。素直で、自分の思った事を...感情のままに話すキャラクターを見るときっと作者似なのかナ? って思う。もちろん作品の中に流れるやさしい空気を感じて、それはバカはバカな子なりに、瞳で愛しあうすべを知っているからで。
今回の新刊「えき」は、ジュネの域をこえた静かな"少女マンガ"だった。読んでいるうちに私は「駅員ヴィジョン」になって、純すいな少年を愛しいと思っていた。「関谷さん! 」と呼ぶかわらぬかわいらしい笑顔を見ると、駅員の関谷は「守ってやりたい」と思うんだろう。(三重県・匿名)

【MESSENGER上・下/まじめなたまご】
●読んでいて体がゾクゾクッとするほど感動した作品です。
独特な絵柄とストーリーがマッチしているし、今となっては少し古い感じがするエイズに対する偏見さ(悪い意味ではなく)をさしひいてもすごい・すばらしいとしか言い様のない作品です。
最近のコミティアではきれいだ・おもしろい・わくわくするといった作品は数多くあるけれどMESSENGERの様に「う~ん」と考えさせられる作品ははたしてあるだろうか。総集編ではなくリアルタイムで読みたかったなぁ。(愛知県・森下由康)

【岩窟の街/みりめとる】
●今回の作品は妙にノリが軽いので少々とまどってしまったのですが、異なる世界を魅力的に描かれるところにはいつもながら感心させられてしまいます。次はじいさんが主人公で「掘る話」が見たいなあ(笑)。(神奈川県・紅茶羊羹)

【EXTROOPER-K #2/めんげれくん】
●アニパロの範囲を逸脱した、作品世界の大胆な再構築によって読み応えのある作品を作り上げることで知られる、CAPTAIN KIESELさんのオリジナル作品の二冊目。オリジナルとはいえ、作品の目指すところがウルトラマン世界の解体と再構築にあることは明らか。
謀らずも昨年度、あるTVアニメが全く同じ方向性で制作され、話題を集めた。ところがそのアニメ作品の真の狙いは、テレビというメディアを利用したパフォーマンスであった。それ故、この作品をあのTVアニメの焼き直しだと誤認する人はさすがにいないだろう。それは、この素晴らしい作品と作者の CAPTAIN KIESEL さんにとって幸運なことであったと思う。骨太の物語でウルトラマン世界の再評価を進めるこの作品の今後の展開には、大いに期待している。(神奈川県・荒島雄羅)

【BORZ01/アートファクトリー】
●Belne様の商業誌初出の作品を集めた本。Belne様の物語を描く姿勢は、商業誌でも、自費出版の本でも変らない。
私は、ほんとうにただの読み手でしかないので、よくわからないが、これは、大変なことではないかと思う。
「BORZ01」連作三編の音楽と熱狂と奇妙な静かさは、なじみ深い。めずらしいのは、Belne様が女の子を主役に描いている「FISH!」。
このオレンジという女の子が、いきがよくて強気でかわいい。
なかなか読むことができない、商業誌の作品が読めて、うれしい一冊。(埼玉県・清水悦子)

【KIZ-創-5/アートファクトリィ】
●今回は大黒真希さんをPush! ありがちな話ではあるかも知れないけど、雰囲気が違う。味付けがたまたま私の好みだったのかも知れないけど、なんだか惹かれる。また一人、新しく好きになった作家さんを見つけられて、それだけでも嬉しい事かな。(茨城県・K.あきら)
●私がコミティアに行く(来る?)ようになって、何年が過ぎたことだろう。同人誌というものに初めて触れたのは、とあるアニパロだったけれども、ふとしたきっかけで、コミティアにやってきた私は、オリジナルの即売会というものに何の抵抗も無く、また会場の雰囲気がとても気に入ったこともあって、以来何度も足を運ぶことになった。
そして今日に至りながら、その中で出会った価値ある一冊ではないかと思っているのが、「KIZ-創-」である。私がBELNEさんや山川直人さんの作品が好きだというのを割り引いて考えても、読んで損はないと思う。
5号目となった今回の中では、どういうわけか岩田次夫さんの「ジャン・コクトー展について」が印象に残った。ジャン・コクトーが好きな私にもどこか納得のいかないものがあったのだが、それを見事に解してくれた。褒めたたえた、ありきたりのことしか掲載されない雑誌からは得られない発見だった。
それから、連載されている「のみちゃん」が面白い。のみが人間と友だちになろうと旅に出る。という突飛な話なのだが、この"のみちゃん"がとても好感のもてるキャラクターである。「みなしごハッチ」を観ているような錯覚に襲われるのだが、それは擬人化された昆虫という共通点のせいであろうと思う。
そして、何はさておき、目を引いたのは山川直人さんの「脱皮」だった。「脱皮」というタイトルから、どういう作品を想像するだろうか…。この独特な世界観はいったいなんなのだろう。この説得力はどうしてなんだろう。不思議なことに、自分も脱皮をするような気さえしてきたのだ。よくよく考えれば人間が脱皮をする姿など想像するのも気持ちが悪くなる。それを淡々と語る青年がとてもたくましく、思えた。そして「脱皮論」を読んで見たくなった。(東京都・田村涼子)

【メイキ/カナリアン・パレス】
●表紙からいきなり卯月蓮さんの世界。ナゾめいた十代の男女を描かせたら卯月さんの右に出る人はいないのではないか。
学校の階段でカップルがいちゃついてるのは何度も見てきたけれど、どれも「勝手に二人の世界に入ってて!」というものばかりだった。けれど、卯月さんのカップルは違うのだ。近づきたい、のぞきたい(!)、ながめていたい!! コミティアが終わり、東京のホテルでこれを書いてる私。家(大阪)に帰ったら現実が待ってる。現実をふと、忘れさせてくれる卯月さんの作品。他の作家さんの作品も素敵な一冊です。(大阪府・チーズタルト)

【THE SUPER HOLIDAYS/カネハル】
●夢路行様の物語には、日常生活の中に不思議があたりまえの顔をして存在している。そして、その不思議は、どこかなつかしい。花束をかかえたおじさんも、おばちゃんだけどきれいでかわいい人魚姫も、皆なつかしい。そして、この不思議は、もしかするとある日ひょっこり、私の目の前にも現われてくれそうな気さえする。
夢路行様の本を読む時は、いつもこんどはどんな不思議に会えるかとわくわくする。(埼玉県・清水悦子)

【カミナリパンチ2/カミナリパンチ】
●山川直人さん・内田かずひろさん古谷トシタカさんのユニット《カミナリパンチ》ですが、三人が描かれる作品、どれもおもしろかったです。中でも古谷トシタカさんの"告白"が私は好きです。『なんかいいなコレ。』って思える一冊です。(東京都・CN)
●我が家はずっと朝日新聞をとっていた。私は朝に新聞をさらりと目を通す習慣があるのだが、ある日のことだった。「こ、これは…」と目を見張った。そこには内田かずひろさんのイヌの漫画が登場していたのだ。「こんなところに…」と妙な感動を覚えながら、独りでにこにこしていた。それから数週間がすぎ、普段は漫画なんて、と馬鹿にしていた妙が、何度目かの掲載を読んで「このイヌの漫画、なんか面白いよね」と言ったのだ。そして私は得意気に、妙にカミナリパンチを見せるのだった…。
1号目も2号目も、内田さんの作品は「こういうことってあるよなぁ」と共感を覚える内容だった。今回の話がヒヨコだったので、つい思い出したことがある。私は昔、セキセイインコの生まれたてを買って育てたことがある。ようやく羽が生え揃い、濃い緑色の綺麗な姿になってきた頃、いたずらざかりの若鳥は、自分でカゴの蓋を持ち上げて外へ出るということを覚えてしまった。開かないように洗濯ばさみでとめていたが、とめるのを忘れると、彼は決まって庭先の草花の中でぴょいぴょいと楽しそうに遊んでいた。そんなことが何度かあった後、隣の庭へ足を延ばしたところで、彼はついに近所の飼猫の爪にかかってしまった。猫はなついていたので、私が呼ぶと、彼をくわえて戻ってきた。彼はぐったりとしていたが、その時はまだ息はあった。けれども、翌朝にはカゴの床に横たわり、冷たくなっていた…。
その時のなんとも言えない気持ちが、「ピヨちゃん」という今回の作品から感じられた。このところ殺人事件が増えたような気がする今日、命の重さを教えてくれる作品である…。(東京都・田村涼子)
●この本の中の、内田かずひろさんの作品、「ぴよちゃん」をプッシュします。
兄のかわいがっていたヒヨコが死んでしまったのは本当は自分のせいだということを、とうとう打ち明けられなかった弟。
いつも覚えているわけじゃないけれど、ときどき思い出して胸が苦しくなる思い出がある。
誰でも持っている小さい頃の記憶の箱のフタを、上手に開けられた気がする。
読んだあと、なんとなく胸が苦しくなったことが、ほんとうに嬉しかった。
内田さん、またこんな作品を描いて下さい。(東京都・稲葉郁子)
●山川直人さんの「ギッタンバッコン」という漫画がいいなと思いました。「創」の前号掲載の作品を見ても思ったのですが、近頃の山川さんの漫画に出てくる女の子は、えれえキャッチーな気がします。可愛らしくエゴエゴしくてイカス。ジャンル「G」は伊達じゃないと思いました。山川さんは色々なタイプの作品を描かれますが、こういった路線のものも、またいろいろと描いて下さると嬉しいです。(千葉県・山名佐和子)

【ホリーガーデン/サリーガーデンズ】
●泣いた 人が忘れていく気持ちや懐しさはただ気付かないだけなのですよね。だからこの言葉に惹かれました。
『昔ばかりをふりかえらないで 遠くばかりを見つめていないで 美しいものっていつだって いちばん 身近にあるもの』"家路"より。『悲しみがお終いになることなどないのだ だがけっして 幸福にも お終いなど ないのだよ』"庭"より
じーんときました。(茨城県・柳川宴)

【新・自衛隊四方山話/システム86】
●なかなか他では書けない自衛隊のバクロ本で民間人が分からない事をおもしろく書いているので良かった。(兵庫県・山猫きたえ)
●私は自衛隊や軍隊といったものに興味があって買ったのですが、これまであまり描かれることがなかった隊員の生活や訓練の一部が面白く描かれていて自衛隊を知るうえで大変参考になった。
今後の発行を楽しみにしています。(東京都・藤宮文仁)

【Seraph/パラノイアの骨】
●この本は、「パラノイアの骨」という堀川薫さんの個人サークルから出ている本です。3種類の天使が入っています。すごく綺麗なイラストです。私の言葉ではうまく説明できないのですけど。
とにかく堀川薫さんの創る世界は私はすごく好きですごく尊敬しています。どんな絵よりも堀川さんの絵が好きです。(東京都。倉矢俊)

【SPIRITUAL VIBES 2/プロパガンダユニオン】
●エライ!! よくぞここまでヤバイ漫画を描いてくれた。とはいえ、この種にありがちな残酷さや血生臭さを前に出さず、冷淡に描いている所が逆に、「自分が主人公なら…(これ以上は何も言えない)」という亡想にかき立ててしまうのは私だけだろうか。(神奈川県・うさぽん)

【ちょびっとファンタジィ××/ペケペケ倶楽部】
●今回のコミティア新作の中で一番いい本ではないでしょうか。セリフが全くないのに一気に最後まで読まされてしまう絵の魅力とストーリー展開には感心させられました。
"ちょびっと"とありますが、"とっても"ファンタジーですね。誰が読んでも気に入ると思うのでぜひ買ってお酒でも飲みながらじっくり読んでほしい本です。(愛知県・森下由康)

【YOUNG DOCTOR IN CRIME/ホランドテラープロダクション】
●「名は体を表す」のことわざどおり、題名が内容を的確に要約している。
総合病院の中で殺人事件が発生、しかし目撃者は話を信じてもらえない。さらに、目撃者の抹殺を狙う殺し屋の影が迫る…。
舞台となる空間は病院の中だけ、経過時間は数十分たらず、主要登場人物は医者と患者のみ。このような非常に限定された条件を逆手にとり、緊迫感あふれるドラマになっている。
かつて作者は、今回と同じように病院を舞台とした作品『UP ON THE ROOF』を描いている。こちらは患者の少年と少女、そして看護婦の心の交流を描いた、静かな感動を呼ぶ名作だった。
そしてどちらの作品にも共通して言えるのは、病院が非常に緻密に描かれていることである。作者の作品に対するこだわりがうかがえる。
新しく病院漫画を描かれるのであれば、ぜひ怪奇幽霊漫画にしてほしい。いや、ほんと冗談ぬきで。(新潟県・星野信明)

【俺たち漫画/ユニーク学園マンガ部】
●ユ学の名作ドブスに載ってる平和パトロール・シグマの第一話が(2か?)忘れられません。最高っス、ハンパないっス。
今回の「俺たち漫画」も良かった。元ネタわかんないから、大マジで読んでしまった。深いっスよ~。(東京都・志宇舞)

【SHISUNO3/猿蔵】
●最近男性作家でもキャシャな絵を描く人が多い中で、ここまでワイルドな(笑)男性キャラを女性が描いてらしたとは!! ガタイのいい兄ちゃんが好きな僕としてはこの本と出会えたことはすごくうれしかったのだが(時々入るギャグも好きだ)、1・2巻を手に入れられなかったことが何より悔しいのだ。うぐぅ。(千葉県・猫間ライ)

【旬刊塩谷技研 -毎年恒例の税金対策バージョン-/塩谷技研】
●エンジン付きの乗り物に乗る者なら、ドライバー、ライダーを問わず、エンジン用のケミカル類については関心があるはず。その中でも、群を抜く価格で知られる某製品に関する体験レポートの特集を組んでおり、注目度は高い。
…が、今回評価したいのはその内容ではない。この本の構成をこそ、高く評価したい。通常、文章本で自費出版漫画誌頒布会に参加する場合、ブースの中の自分が烏の群にいる雀のような気分になる上、ほとんどの参加者が本を手に取ってくれないという現実がある。
しかし、この文章本は良く考えて作られていた。
この本では、車に関するフリートークには可愛らしい女の子のイラストが添えられ、特集では話題のケミカル製品が取り上げられている。しかも、イラストも特集の内容も、非常に充実した内容である。自費出版漫画誌頒布会において、文章本の側から存在をアピールして多くの人に手に取ってもらうために、何をしなければならないかを我々に指し示した一冊と言えるだろう。(神奈川県・荒島雄羅)

【警察の本5/偽狸】
●個人でここまで書き上げたのは見たことがないです。警察に詳しい人だけでなく内容をかみくだいて普通の人にもわかりやすい入門書としても最高の本です。(東京都・天下布武)
●今までに無い本だったので思わず買ってしまった。特にガサ入体験マンガはおもしろかった。なかなかパンチのきいた読みごたえのある本。(兵庫県・藤本実史)

【南京デーモン/極糖十字軍】
●御船与市さんのサークル発行の「闘神荒国」のイラスト・設定・トーク本が良かったっス。小さくてうすい本なのに高かったんですけど絵とか手ヌキがなくてめちゃ上手でセンス良くってスゴィっスよ~。今度まんがの方が読みたいです。がんばって下さいネ!(東京都・さくさく) -イラスト付き-

【半月夜に見た夢は…/月砂時計】
●この本に限らず、樫森さんの作品は読んでてやさしくなれる本だと思う。ヨーロッパの街並みを
これだけ上手く描けるのも彼女だけじゃなかろーか?(千葉県・小沢美江)

【Paradox Holiday Sale vol.10, 11/午後の紅茶】
●非常に印象的な優しくて繊細な線は、魔法使いの青年とちょっとおっとりしている少女の暖かい心の交流の物語を描くにふさわしく、ヒロインのころころ変わる表情は見ていて楽しい。また、あくまでも細く長く、そしてしなやかな手足の描写は、見る者の記憶に残る谷野茶氏独特の表現、作家性の発露と言えよう。
ありきたりと言えるかもしれない設定の話を、先を読みたいと読者に思わせる作品に仕上げているのは、作品に対する作者の深い愛情だと思うが、いかがだろう。(神奈川県・荒島雄羅)

【野過田流-時異/紫月巡礼】
●己れがかつて子供だった頃、子供ならではの視点で見、感じていたものを蘇らせてくれる。田舎を有する者と限らず誰にでもあるのではと思う幼時の"野過田流-時異(のすたるじい)"。
本のタイトルどおり時間旅行できる一冊であった。おすすめ。(東京都・永行古林)

【鹿鳴館 vol6.5/鹿鳴館】
●特別企画『見た目で判断』は面白かった。特に「イベント会場」頁の「その人々、森の動物の如し」はイイ。当日の自分の行動やら何やら思い当たることばかり。売り手の方々、立ち読みでもいいから是非 一読を。(愛知県・中村 匠)

【BOXS/処女漫画入門】
●収録作品はもちろん面白いですが、本の完成度がとにかく目立ちます。それ程、作品の配置や構成、そして作品のレベルが素晴らしい。この本の作家の1人である木下さんは、今日限りでコミティアには当分の間出られないとのことですが、これからも作品は描き続けて欲しいです。(千葉県・上村文孝)

【鏡/処女漫画入門】
●1年程前の本なので、もう紹介とかされているんでしょうね。
漫画は起承転結だよね、って感じで"そっか"というラスト(張られた鏡シール〈?〉もドキッとさせられる)まで読ませてくれる。30Pほどのお話だけど…。絵もお話にあった表現でうまい。
他の作品読んでないけど、"今描いている"という長編に期待してしまいます。(東京都・水野紀之)
●一読したあとなんかスゲェ漫画だーーーと思いました。ひどく痛くてつらい話です。兄妹モノ(?)なのですが、この展開はちょっと私の予想をこえてましたよ。マジで。諸刃で切りつけられる様な漫画に耐えられる方にはおすすめです。
ああ、もうどうしてもっと早くこの方の漫画をしらなかったのか。今は活動休止してらっしゃるのです。色々精神的にあった様なのですが、希望が描く原動力となっているそうなので、さもありなん。もっとこの方の漫画をよみたい! と思ってしまったので、ゆっくり休養されたのちいつか必ずカムバックして下さると信じて待っておりますね。なんかショック(いろんな意味で)で文が変です すみません…(神奈川県・しみつ)

【KUNG FU SAPHARI/少年翁】
●ミヤオ・ヨシカズ氏とスズキ・フウタロウ氏のお二人により"マンガ誌"と言うには余りにもアーティスティックな一冊。このお二人が描かれる世界には読者を入り込ませない「何か」を感じます。かと言って決して拒絶している訳で無いのは表紙を含めたサービス精神あふれるつくりを見れば明らか。「同人誌」と言う言葉が持つ固定的なイメージを気持良くブッ飛ばしてくれました。(東京都・むねたいら)
●面白いんだけど、そろそろオフセット出してよ少年翁。(静岡県・桂木章子)

【神の計画/神の計画社】
●びっくりしたッ! うわうわうわーーー
なんなんでしょうねー。私の心の中みたいでしたよう 何で私の考えていることがわかるの!!
ものすごい描き込みとものすごいコマ割りで私の心をえぐってくれました。同い年だから考えていることはわかるのはわかるとしてそれが表現できるのってすごいと思うですーーー ぜひプッシュ! です。
一冊のなかに全く反対の内容の話が入ってるのってスゴイですよね。学生三に読んで欲しいですね。(東京都・ぼん命)

【売れたい教メモリアル/人生】
●あまりの本の売れ行きの悪さに、「少女創作やめよっかな」と思っていた矢先の、教祖サマからの「描きたいものを描け」のお言葉。胸にやきつきました。そして「やはり私がやりたいのは少女創作だー」と、あらためて知る機会となり、今では本当に自分の描きたいものを自由に描き、実に充実した同人ライフを送っています。と、同時に徐々ではありますが、少女創作の本も売れるようになり、平行して活動していたロリサークルの本も評判が上がり、お客さんもふえてうれしい事だらけです。ありがとう! 売れたい教、そして永遠なれ!!(千葉県・HPNガニ)
●私は一般参加で同人の世界に足を入れてから4年ほどになる。しかし、最近ある種の絶望感に襲われる。元々、商業誌に飽き足らなくなったから同人の世界に足を入れたのだが、最近は同人にも商業誌と同様,いやそれ以上の絶望感に襲われる。
「売れたい教メモリアル」の中の"売れ死に"を考えるというページには私の絶望感がそのまままとめられていた。売れているけど、実は名前だけで実質的にはよいものを描いていない大手サークルが最近目立つような気がする。
既に売れ筋の同人誌を持つことがステイタスになる時代が来ている。その中で「売れるから」よいという昔の考えは時代遅れではなかろうか。ペン入れさえしていない原稿ばかりの高値の分厚い本が売れていく時代に「売れるだけ」ではあまりよいとは思えない。
しかし、一部には「彼に任せれば、絶対によいものを買ってくる」という一般参加の達人もいることを忘れてはならない。このような達人の目を引く作品を売れるサークルには描いて欲しい。描けるだけの実力はあるはずなのだから。(静岡県・田中博美)
●実は、なんで「売れたい教」であって、「売れる教」ではないのかと思っていた。この本は、「売れたい教」では教祖は売れないのだと、長年の疑問を氷解してくれた。まさに快作といえよう。
ただ、さすがに「私の売れた体験」を帰宅途上の東海道線の車中で読むのは恥ずかしいものがあった。しかし、売れるためには仕方がないと思い、我慢して通読した。(神奈川県・荒島雄羅)

【蛍石FLUORITE/水溟宮】
●闇の中の恐れと不安。誰も学科得ながら心の底へ潜ませているモノを「穢れ」と「浄化」をキーに見せてくれます。美しさだけでない光と闇のドラマがアンティークな雰囲気の中で静かに展開されますが、どこかで見たような光景の中に心をグサリと突いていく...。密度のある作品です。最初読んだときは何か見てはいけない人間の心の闇をのぞいた気がしましたが、ラストにある救いも余韻を残してくれます。(神奈川県。伊藤誠)
●人が生を持ち、生きることが即ち「穢れ」であるなら、"死"は最大の浄化である。しかし、残された者にとってその"死"もまた「穢れ」に等しい忌むべきもの。かくして「浄化」は形を変えて繰り返される。世界を巨きな闇がりが包む。それをぬぐう為に蛍石は灯される…。
鏡季のりこさんの新刊は前作「Nightigale」を引き継ぎ、さらにテーマにみがきがかかり深みへおりていくようです。ところでこの話を読んでいると、バックにZabadak「光の人」が流れるのは私だけ? 同志求!!(茨城県・柳川宴)

【Coloured Water/水溟宮(バンド名・Kirche)】
●一聴するととてもZABADAKを思わせるのですが、二聴、三聴と聴けば聴くほどはまり込んでしまう。そんな音作りと、鏡季のりこさんの歌詞、言葉のこだわりと日本語の美しさを改めて感じさせてくれる、そんなアルバムです。(東京都・郭富照)

【Works2/青空倶楽部】
●聖なるもののために祈れ(埼玉県・匿名希望)
●買ったのは本当は、前回なんですが。もう絵の美しさと世界観が透逸!見本誌をみてあわてて買いに行きました。
前回の時はちょっと気弱そうに「良いんですか?」という感じに売ってらしたんですが(すみません)今回は何か表情に自信がうかがえました。もっともっと自信をもって、もっともっと努力して、もっともっといろんな作品を読ませて下さい。新刊はいつかなー…。(東京都・高原夏樹)

【BULB/大深海水淵亭】
●紅茶羊羹さんの本はいぜん読書会で目に付けていたので一度購入したいと思っていたのですが、新刊が無料で驚きました。この方のほんは、音がありません。少ないページの中に「不思議」と「小さな幸せ」を感じて、思わずニンマリ笑ってしまいます。主人公は「なぁんだ...」とため息をついてても、私は「こんなもんだョ」と思っちゃう。画面から伝わる温かいペンタッチからも作者のやさしさを感じました。次回作、とても楽しみにしています。(三重県・匿名)

【お弁当++/大深海水淵亭】
●前回の読書会でチェックして、真っ先に買いにいきました。
あんまり短いんで、 ネタばらししちゃうと面白くなくなるので詳しく紹介できませんが、楽しいはずの女子校生のお昼が、とある異生物のおかげで一変してしまうとゆー、奇想天外なストーリー。
台詞がない分、如何にメッセージを伝えるか、という点で、随所に氏のセンスが光ってます。
シニカルな笑いの割に、人なつっこい印象をうけるなぁーと思ったら、何処にも定規が使ってないんですねー。 しかも、枠線までフリーハンド。 この辺のこだわりもいい。須藤真澄先生や、ふくやまけいこ先生のファンは読むべし。(神奈川県・あんどんねこ)
●この本には今までにないおもしろさがあります。(埼玉県・PONTA)

【臥竜傾白禄七十二候/大魔神本舗】
●シリーズをまとめて購入させていただきましたが、移りゆく季節と、行事、そこで生きる、生きなければならない人たちの姿がやさしく描かれているのが気に入りました。
人にはそれぞれ事情があって、それでもせいいっぱいでも、生きようねって、いう気がします。もったお、読みたいなぁ。(千葉県・佐久間好美)

【LIDDELL/卓上噴水】
●再録本で、作者いわく「十代の頃の作品集」。
「ことばあそびのうた」のような散文詩に、美しい挿絵を添えた絵本を読んでいるようだった。いま、ことばあそびうたと表現したが、これは決して作品の評価をおとしめる意味ではない。あるいは「言葉の可能性」と言えばいいのだろうか。自由な発想で、言葉に隠された全く別の意味、意外な解釈を次々に明らかにして、言葉を存分に料理していくのである。
「耳が遠くなった」
「身を切るような寒さ」
「私は今日死ぬ」
「かぜをひいた」
これらの言葉がどんな料理になったか。それは読んでみてのお楽しみ。驚いたり感心したりすること請け合いである。
そして、絵で言葉の可能性を一層大きくする。その絵は簡潔で乾いており、幾通りにも解釈可能である。おそらく作者の意図を越えて、読者によってさまざまな感想が生み出されていくのだろう。
私の感想は以上。さて、あなたの感想は?(新潟県・星野信明)
●卓上噴水のFINAL本。山名沢湖さんの昔のペンネームがタイトルの「十代の頃の作品集」。
山名さんの世界はいつも私の心のさみしい部分をつかみます。少女はかわいらしくて、ガラスの様に透きとおった瞳をしながら、毒を放っている。彼女の世界は、どこまで洗練されていくのでしょう。
「私は、春の気の狂った私は、この穴の中で死体になろう。」
その形さえもさわるとくずれてしまいそうな山名さんの少女の想いが見たくて、何度もページをめくってしまいます。それはきっと、彼女の作品がいつも静かにひっそりと心に語りかけるから、なのでしょうか…。(三重県・匿名)

【モンゴル旅行記草洋々/竹里館旅遊社】
●ご自分で移した写真を多くとり入れて大変だったであろう旅を楽しそうに語ってくれました。残念なのは、見せていただいた「昼の月」の写真がなかったことです。(千葉県・榎本妙子)

【フロリスト1999/道楽者に月の冠】
●既に何度も紹介されている上に私が付け加えることは多くないけれども、ちょっと別の印象を持ったので取り上げます。
この作品は「反戦論への皮肉」としても読めると思います。フロに入ることに象徴される日常の「いい気持ち」を維持したいことを理由とする反戦の主張は、先進国における反戦運動のエゴイズム=自分たちさえ良ければよその国が不正と貧困に苦しもうが知ったことじゃない、という本音をあばき出しているように見えます。「平和の名の下に不正な現状を強いられる苦しみ、あんたにわかるの?」こういう問いかけにフロリストの彼女は何と答えるのでしょうか?
この解釈は作者の意図から逸脱した意地の悪いものであることは十分承知しています。でも作者の力量を考えると、大きな問題を取り扱う能力がある、作中の言葉を借りると「ちゃんとした理屈」を述べることができるのに、あえてそうしないで自分の「キモチイイ」という感性にのみ頼って描くのは、宝の持ち腐れであるように思えるのです。もちろん、そーいうちょっとニヒルな軽妙さが持ち味だとも言えますが、その裏にある爆発しそうなほどの熱さが、この作品でチラリと見えたような気がします。たまには「熱さ」を正面に出して大風呂敷を広げた作品もいいのでは? 自分の感性のカラを破るか否かの分岐点に今作者は立っている。そんなことを感じさせる作品です。(千葉県・堅井雲孝)

【ギャラクシーパトロールダイアン/虹野末路&反省会】
●ダイアンとアサックのどこか間の抜けた(?)SFまんがです。ダイアンは同人誌っぽくない(と言って商業誌ぽくもない)雰囲気の女性キャラで、いい味出してます。(千葉県・Root)

【噂の新装/日本中央競馬調教師会】
●同人誌界の裏の裏まで知りたい人のためのオススメの本です。
コミケ主催者Y氏もよんでいるらしいぞ!! (東京都・大山盛一郎)

【つれづれ猫日記/猫おばさん】
●すでに6巻。
毎回楽しみにしてます。
先日再び愛猫を亡くした私にはもう"猫日記"をよんでよんで読みまくる、しか...(号泣)(ウソ)
無料配布本、"おためし猫日記"も楽しい内容でした。(東京都・かつおグルメ)

【(う)の旅日記/猫星CO.】
●この本を読んだら確実にフランスに行きたくなる。スーッと一気に読める。さすが!
フランスの50フラン紙幣がとってもきれいなのを知り、銀行で円と替えた。この精巧さ。もちろん日本のお札も外国人から見れば感動ものかもしれないが…。この本を読み、とにかくフランスに行きたくなった。(その前に体力をつけなくては…)(大阪府・チーズタルト)

【DRUK/農家楽】
●ほんのちょっと昔、5月のコミティアという自主制作漫画誌展示即売会で、「DRUK」という本を買った者がおった。
その者はこの本のあまりの出来ばえの良さと美しい絵とストーリーに感動し、村中の者に「DRUK」をすすめようとしたのじゃ。
だが、言葉で伝えようとすると、どうにも胸がつまってうまく言えないのじゃった。
それ以来、その者の行方は誰も知らん。ただ、その作者の新刊を楽しみにしているということだけは確かじゃろう。(埼玉県・SAND)

【まんがジェームズボンド 第1巻/反省会】
●この本は、イギリス諜報部MG5のジェームズ・ボンド対謎の秘密組織スペクターの、手に汗握る攻防を描いた本格長編スパイコミックです。ただしウソ。そんなチンケな言葉じゃ説明できない、超絶ワンダホーコミックなのだ!
ものすごいハイセンスとナンセンスで繰り広げられる強烈で気の抜けるギャグ、強引で無理矢理で荒唐無稽のようでいて「漫画内ルール」に貫かれたストーリー展開、イカしすぎるメカデザイン、やるせないアオリ文句、1cm方眼ノートにエンピツで描かれた絵…。これが「まんが」だよ! テーマだの主義主張だの、そんなものはブッ飛ばし、ただひたすら笑わせ、楽しませるためにつぎ込まれるこのセンス&パワー! 漫画が忘れかけていた「まんが的」なものが、ここに溢れるほど存在しているのだ。しかもこれが100円で買えるなんて感涙もの。ブラボー!
ティアズマガジンでももっとこういう作品・描き手を取り上げなきゃならんですよ、ホント。
P.S.聞いたところによると第2巻は永久に出ないそうですが、そんなこと言わずに描いて欲しいザンス。お願いナリ。(神奈川県・紅茶羊羹)

【ラッピングしようョ!2/百花繚乱】
●折り紙と言うと子供の遊びって言う思い込みがあったんです。アイデアの助けになった一冊。(東京都・香港守護天使)
●「1」は普通のラッピングだったけど「2」は折り紙を利用しているところがおしゃれ。子供の頃を思い出して夢中になってしまいました。読んで"おしまい"じゃなく、何度でも活用出来るので、お買特の一冊。(埼玉県・Teru2)

【春夏秋冬/百花繚乱】
●すごくよかったで。イラストもかわいいし、詩とかもジィーンときてしまったし、ふわっとして、よかった所もありました。(埼玉県・ゆんゆん)
●詩画集。愛らしいイラストに様々な詩や好きな歌のワンフレーズが入っている。紙替えも美しい。惣領さんがいつもこんなにあたたかい絵を描かれるのは単に才能があるからだけではなく目にみえない、簡単に言葉では表現できない何かがあるからだと思う。(大阪市・さくらんぼ)

【陰陽芸大/瓶詰天獄・人形地獄】
●期待どおりっす。面白かったっす。(どう面白いかと訊かれても文にするのは難しいのだが…)
全く"お化けさん"の出ない話かと思ったらやはりそうは行かなかったスね。でも! 今までここの本を"ホラーだから"と敬遠されてた方! 貴方もこの本ならきっとOKだ! さあ早速GETしにGOだっ!!(神奈川県・成田伶二)

【PLASTICS DOLL/風茘枝社】
●きれいで残酷なストーリーです。クローン人間が登場しますが、私は本来このような「生命工学不倫理モノ」はいっさい読まない人間なのです。しかし以前からファンである桂志津貴さんが描かれたからじっくりとこの本とつき合ってみることにしました。-やっぱりクローン人間を作ってしまう科学者は許せません。しかも、主人公の女の子「果奈葵」はクローンを否定していて、なのに自分がクローンであることを知らないなんて…。
これは、現代において科学者が本物の人間に見まごうクローン人間を作ってしまった場合に起こりうる、悲劇の一つだと思います。やはり、漫画とかドラマだとかなりねじれきった設定から何とか解決させて後味良く終わらせるものですが、この「PLASTICS DOLL」はあえてそうせずにねじれ切ったまま終わらせることで妙な現実感を残しているところが良いです。(埼玉県・ファン)

【翼の下に吹く風は/夢雲館】
●悲しい話なのですが、最後の救いがうれしかった。かわいい絵にひかれて足を止めてはじめて買いました。また出会いたいと思ってます。(千葉県・榎本妙子)

【しっぽものがたり3/無限軌道】
●しっぽものがたり1,2と進んでいくにつれP数も多くなっていき、読みごたえも増してってるのには驚かされてます。しかも、今回の新刊3巻は何と、表紙がまさかのフルカラーとは!本文も全Pピンク色の紙だし…。
私はいろんな方のいろんな動物本ばかり集めてますが、Cityだと動物サークルがたくさん集まってるのに対しCOMITIAはすごく少ないのでさびしい。Cityだとたくさん売れるのにCOMITIAはあまり売れないとトークなどで書かれてる方が多いので、「COMITIAは動物丁不毛(に近い)?」と感じました。確かに、私も最近ハムスター本作りましたがCOMITIAより小規模なフリージャンルイベントの方が売れるのでアレ~!?と思いました。(Cityだと倍売れますよ)にもかかわらず、ここのサークルさんのようにCOMITIAに標準合わせて力を入れてるトコはすごいと思います。(埼玉県・猫ファン)

【戦う男/雷おこし】
●戦う男は美しい!!はちきれんばかりの肉と肉のぶつかり合い、よこしまな主将と美少年柔道部員など、貴方の探している美しい男達にきっと出会えるハズです(大阪府・水口知子)

【ペンギン日和/落葉舎】
●メインは、同タイトルの、ケンカ別れした女の子が、親友?のペンギン君のおかげで仲直りするという、ほのぼのとした物語。シンプルな描写や、台詞がひとつもないところが、メッセージを、より引き立てています。
しかし、どうして女の子って皆、ヤケ食いすると立ち直れるのだろう?(笑)
他にも、突然氷山の中央に出来た不思議な湖を通って、人間界に大冒険?するペンギン君の話も、コミカルながら、現代に対する風刺が利いた、考えさせられる一品です。
あと、ペンギンさんの生態についても述べてあり、カビで死んでしまうことや、水虫の薬で生きられる様になったことは、非常に驚きました。(汗)
ペンギンフェチ…もとい、ファンには、とってもたまらない一冊です。そうでない方も、絶対読んでて、楽しく、幸せな気持ちに浸れますので、是非。(神奈川県・行燈猫又)

【クソタク改造計画/理数館】
●あまり、よく分からないのに(すみません)とってもノリが良いので買ってしまいました。でもね、姫神哲様は、まだまだマシだと思います。上には上がいるし、さらに上もいるみたいだし、対談もけっこうおもしろかったです。又、色んなのかいてくれるとうれしいと思いました。ので、一票です。(静岡県・眠るおばさん)
●最初に懺悔します。この本を滝季山影一国際騒動局の新刊と間違えて買った馬鹿は俺です(しかし、この表紙じゃ…)。
この本は原田さんの個人誌『麗子』の続編兼パロディ兼評論ゆえ、まずは『麗子』から読むことをお勧めします。
内容は、何と言ったら良いのか…、「クソタク」「ヲタクテイスト溢れるキャラ」姫神哲への、アイと憎悪と笑いと涙が渦巻くワンダーランド。特に滝季山の連作漫画「クソタク超伝説」は爆笑必至!必見!
『麗子』では作者や読者から叩かれまくっていた哲も、『改造計画』で少しは救われている様な気がします。それは同時に、『麗子』を読んだであろう、オタク達(むろん自分も含む)に対する救いにもなったのではないでしょうか。自分を肯定するでも否定するでもなく見つめ直させる「鏡」の様な本です。かなり凸凹が激しい鏡ですが。(新潟県・星野信明)

【frenzy/恋人と時限爆弾】
●僕は、短篇集が好きです。好きな時に、好きなページを開いて、加えて再読吟味できるというのが魅力だからです。それぞれ味や形の異なるチョコの詰まったお菓子箱的な雰囲気が好きなのです。この「frenzy」は新刊ではないということですが、そういう意味ではすすめられます。
中でも僕が気に入ったのは、"世間(?)見ているカップル"のコントの「う"ぉいす・いんさいど・おぶ・みぃ」、サスペンス調の出だしでグイグイ引き込む「箱入り娘」(この短さでストーリーを展開させ。且つ登場人物の印象を読者に植え付け、更には興味まで削がない為の凝った会話の作成!)、作者の余裕と文章力が楽しめる「ミスタ・ジキルとミス・ハイド」、オーソドックスな推理小説を狙いつつ独自の色も残している「子音欠落性」でしょうか。作者は欲張りだと思います。自分の作品を、決して一つの型で終わらせない。それはある意味、読者に対する大胆な挑戦だと思います。(東京都・TK)

【神の名を呼べ上・中・下/恋人と時限爆弾】
●長編の魅力は、何といっても読了後の余韻、充実感だと思います。この「神の名を呼べ」も、連作という形式を採りながらも、その例に漏れず、主人公の天野裕が苦しみ、悩み続けた末に、ようやくハッピーエンドにたどりつく最終話には、本当にほっとします。どうやら僕は、全巻を通じて、すっかり彼の魅力の虜になってしまったかのようです。
これからも素晴らしい作品を書き続けられるよう、頑張ってほしいと思える作家さんに出会えました。(東京都・R・I)
●オリジナルの推理小説をやっているサークルさんはあまり即売会などに出られないので、貴重かなと思い、Pushします。
ただし、作家さんがCM(カット)のところで書いているように、"推理小説周辺とロマンスみたいなもの"なのですよね。推理ドラマみたいなのを期待している人はアテがはずれる、というか…。
36の新刊「神の名を呼べ」は、3冊組で分厚いです。読みごたえあります。作者が4年をかけて書いたと涙していますが、現実社会のうつしにもなっていて、興味深いです。タブーを積極的に扱ってますし、推理小説を読みあきた人、もっと読みたい人にはおすすめの一冊(?)です。(神奈川県・波砂)
●とんでもない作家がいるものだ。一人の青年の青春の10年間をたんねんに1,800枚もの枚数で描き続けたその執念は何なのだろう。…そしてその才能。
この本は 三原順が好きな人 同性愛に興味のない人 今の推理小説は物足りないと思う人に読んでもらいたい。充実感をおぼえることは絶対にまちがいない。(藤沢市・忘沢道子)