COMITIA67 アフターレポート

水温む季節になりました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。コミティア20周年YEARの第1回目、2月22日に行なわれたコミティア67のアフターレポートをお送りします。
この日は好天に恵まれ、2月とは思えないほど暖かい陽気でまさにイベント日和の一日。おかげさまで好調な出足となりました。
通例、年4回のサイクルでは2月はサークル・一般とも参加者が少し減る傾向があるのですが、今回は前年よりかなり増え、ティアズマガジンも2時頃には売切れて、うれしい手応えでした。
同日西ホールで行なわれていたガレージキットやフィギュアのイベント「ワンダーフェスティバル」から流れて来た人が多かったという声が専らですが、巨大なビッグサイトの端から端まで足を運んでくれたのですから有難いもの。とくに昼頃からも客足が途切れず、ずうっと人が入り続けてくれたのが、イベント的にも良い雰囲気を維持できました。
何にせよこうした一見さんがリピーターになってくれてこそイベントも盛り上がるというもの。実は8月も同イベントと日程が被ってしまい、その上グッドコミックシティも同日開催と、この日の東京ビッグサイトは「ミニコミケみたい」という声もあるほど。どうやら記録的な人出となりそうです。その中でどれだけの人が創作オンリーのコミティアに入場してくれるかは分りませんが、何より私たちは机の上の作品の魅力で勝負。そうした相乗効果も前向きに捉えていきたいと思います。 話を戻して、今回の会場内企画は、前回の小学館に続き「出張マンガ編集部持込窓口~講談社編~」。おかげさまで盛況で、この「出張編集部」企画が定着したことを実感しました。前回の小学館編では早速デビューした人がいるなど、実効も上がっています。5月は原画展があるため「出張編集部」の予定はありませんが、また再開の折にはぜひ多くの方の参加をお願い致します。
もう一つ、ティアズマガジンで掲載したDr.モロー氏のインタビューが大人気でした。ギャグ漫画とストーリー漫画を平行して描くモロー氏の独特の漫画理論は、やはり同じ漫画を描く人の心を強く捉えたようです。「眼から鱗が落ちた」「ギャグ漫画家のイメージが変わった」という声がアンケートに多数寄せられました。これからも折々にこうした記事を掲載していけたらと思いますのでご期待ください。
前述したように今年はコミティア20周年記念YEAR。5月・芳崎せいむ「金魚屋古書店」原画展、8月・羽海野チカ原画展、そして11月に「20周年記念企画」とイベント目白押しの一年です。とくに11月はなるべく参加者全員が参加できるお祭り的な楽しい企画にしたいと頭を捻っています。良いアイデアがあったらぜひ教えてください。
次回5月はゴールデンウイークの真っ只中。例年もっとも来場者が多く、また、全国から人が集まる時期でもあります。予定している「金魚屋古書店」原画展はいつもと少し角度を変え、作品の性格に合わせて漫画全体を俯瞰する視点の企画も織り込んでゆきたいと思います。こちらもどうぞお楽しみに。
あらためて、コミティアはイベントという手法でもって新しい漫画の可能性を追求してゆきます。多くの方がその活動に興味を持ち、そこに参加してくれることを心から願っています。

コミティア実行委員会代表 中村公彦