COMITIA80 アフターレポート

本格的な夏の到来ですが、いかがお過ごしでしょうか。さる5月5日に行なわれたコミティア80拡大Specialのアフターレポートをお送りします。
初の2ホール開催でドキドキしていたましたが、おかげさまで2627サークルという未曾有の参加数となり、会場内がガラガラで寒い雰囲気になるのでは?という心配は杞憂に終わりました。
問題は当日の運営がうまくいくか。規模が1・5倍になっているのに、スタッフの人数は現状維持のまま。うまく乗り切れるか不安でしたが、前日設営には一般協力者がなんと約80人、巡回受付協力の申し出も約40人と、もっとも不安視された部分が無事クリア。一般来場者もサークル数に比例して激増し、多めに準備したティアズマガジンもほぼ完売でホッとしました。
今回は何から何まで蓋を開けてみなければ分からないことが多過ぎで、運営側としてはとても心臓に悪い回でしたが、終わってみれば良いバランスで終了したと思います。サークルアンケートを一通り読んでも、拡大開催だからとお祭り騒ぎに興奮することもなく、これといった運営上の計画ミスやトラブルの指摘も無く、「規模は大きくても普段通りのコミティアでよかった」という声が多いのは嬉しいことでした。
当日は会場内企画も盛り沢山。講談社「モーニング×アフタヌーン×イブニング」3誌合同企画展は、複製原画展をメインに、ビッグサイトの壁面に人気の「もやしもん」の菌(オリゼー)のキャラクターを映像投影したり(アニメ化公式発表一番乗り)、「バガボンド」製作風景の記録DVD上映があったりと楽しめる内容だったと思います。
また、出張編集部は上記の講談社3誌とノベルス編集部7誌が出展。常に整理券待ちの人が溜まっている状態で相変らずの人気を見せました。村田蓮爾氏の「fa-rm」展は、イラストとオリジナルデザインのファッションアイテムを展示。イベント会場ならではの自転車試乗会があったりとユニークなコ―ナーでした。昨年亡くなった前コミケット準備会代表の米沢嘉博氏を語るトークライブは、マンガ評論家編とサブカル編の2部構成でしたが、どちらも立ち見が出る盛況振り。こちらは夏コミのカタログに再録されました。一方、サークル合同企画も歴史、豆本、メガネ、メイド、文字と5企画が立ち上がり、それぞれ工夫を凝らした企画参加で好評でした。
サークルアンケートによる販売冊数の平均値は前回より少しUPの47.86冊。一方、中央値は18冊と下がり気味。この辺りにサークル数が増えて、競争が厳しくなった影響が感じられます。アンケートの回収率は31%と、参加数が増えたものの何とか3割を維持。新しく参加してくれたサークルさんもぜひご協力お願いしますね。こうしたアンケートは他のイベントではあまり見ないものと思いますが、データやコメントを分析・研究すると共に、さまざまな形で誌上でも利用しています。
最後は16時のイベント終了まで、とてもたくさんのサークルと一般参加の人達が残って、閉会の拍手をしてくれました。閉会後の撤収作業も多数の人が協力してくれて驚異的なスピードで終了しました。ティアズマガジンのごあいさつに「奇跡のような一日」と書きましたが、それは参加者みんなで作り上げた「奇跡のような一日」だったと思います。素晴らしい一日でした。そしてこの成功が多くの方の協力があってこそ成り立っていることに心より感謝します。
来年以降、この流れがどうなるかも気になります。これまでは年4回の申込数はある程度平均化していましたが、今年は2月に減り、5月が突出して増えたように、回によって大きな変動がでるのかもしれません。前回初参加のサークルもこれから定着してくれるかどうか、流れを注意深く見ていきたいところです。
この5月を新しいスタートラインとして、今後のコミティアの動向にどうぞご注目ください。

コミティア実行委員会代表 中村公彦
(広報ティアズより)