COMITIA84 アフターレポート

盛夏の頃、いかがお過ごしでしょうか。さる5月5日に行なわれたコミティア84拡大Specialのアフターレポートをお送りします。
昨年に引き続きの2ホール開催でしたが、参加サークル数も昨年より微増の2637サークル。ティアズマガジンも2時頃には完売し、来場者も昨年並み。どうやらGWの拡大開催は定着したと言えそうです。
大きく違うのはスタッフ体制でしょう。昨年は初の2ホールで、運営面でもふたを開けてみないと判らないことが多く、現場のスタッフの体力的・精神的負担もかなり大きなものでした。今年はその反省から、スタッフ募集を大々的に行い、昨年より10人増。やる気のある人がたくさん入ってきてくれました。また、企画も無理は極力避けて、きちんとやれることやろうというスタンスで望みました。おかげで昨年とほぼ同規模の割には、落ち着いて運営出来たように思います。
一方、2度目という気の緩みもあったか、前日設営は予定よりも時間がかかってしまいました。一般協力者が80人も来てくれている状態では、ちょっとした判断の行き違いがどんどん広がってしまい、修復にも時間がかかります。新しいスタッフが増えたこともあり、ルーチンワークになりがちだった作業の見直しも必要になってきました。こうした反省を積み重ねて、コミティア実行委員会という組織体制も成長していかねばならない時期に来ているようです(もちろんスタッフは常時募集中です)。
さて、当日の会場内企画はまず「西原理恵子大原画展」。チラシにもドーン、毎日新聞の全面広告もドーン、とそのキャラクターの強烈さを大いに発揮しました。おかげで普段ならば絶対に同人誌に縁のないような普通の家族連れの一般参加者多数。何故か原画の前で子供が遊びまくるという不思議な光景が見られました。100点以上の原画はもちろん、仕事場や本棚の写真、アイデアノートなどの画材の実物、そして「サイバラ世界を行く」写真展など、他では絶対観れない貴重な品々に多数のサイバラファンが皆食い入るように真剣に見ていってくれました。 もう一つの人気企画が「カフェサイファイティーク」。白衣でメガネの、本物の博士号を持つ人たちが話相手になってくれるイベントカフェです。メイドさんは全てハカセの作ったネジ巻きロボという設定でしたが、中には執事ロボがいたり、ちびロボちゃんがいたりと好事家たち?の注目の的。こちらも終日賑わいを見せていました。
おなじみ出張編集部はマンガ&ノベルスの合同拡大版で過去最大の22ブース/31編集部。それでもちょうど良いぐらいの人の集まり具合で、各出版社も大いに手応えがあった模様です。 さらにお祭りの雰囲気を盛り上げようと、バックヤード側には屋台村が出現。予想をはるかに上回る人気で、あっという間に完売してしまいました。最近ビッグサイト会場内での食品販売にいろいろな規制がありましたが、どうやら緩和される傾向にありますので、これからの展開にご期待ください。
今回、会場内を歩いていて感じたのが、どこも万遍なく人がいたこと。どこかに集中して、どこかはガラガラということもなく、いつもどこにも平均的に人がいる印象でした。サークルアンケートの手応えでも、落ち着いて一日を楽しんでいる声がほとんど。いろいろな意味で良いバランスで拡大開催に対応出来たように思います。
アンケート集計による販売部数も久し振りに50冊を大きく越え、中央値も20冊と良い数字になりました。これも新しい参加者・参加サークルが数字を押し上げた結果だと思います。 来年もGWは2ホール開催が決定しました。年に1度、5月のみ参加するというサークルさんも増えてくるかもしれません。そういうコミティアへの接点としての役割もまた必要なのだと思います。年4回のコミティアにはそれぞれの顔があって、GWのコミティアはいつもよりちょっと賑やかで、普段会えない人とも会える。そんな風に位置付けてゆきたいと思います。

コミティア実行委員会代表 中村公彦
(広報ティアズより)

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