COMITIA88 ごあいさつ

5月恒例コミティア拡大Specialへようこそ。

こんにちは、もしくは、はじめまして。コミティア88拡大Specialへようこそ。
毎年恒例5月のビッグサイト2ホール開催ですが、今年はついに直接3177サークルと、目標の3千サークルを突破しました。うれしさと同時に驚きも禁じえません。こんなにもたくさんの、マンガや、絵や、文章や、音楽や、ゲームや、その他のさまざまな表現手段でもって、自主制作作品を発表する人が増えたことに深い感慨を覚えます。
普段はWEB主体の活動で、リアルなイベントには初参加の人も多いでしょう。とくにコミティアは年齢層が幅広く、男女を問わず下は10代から上は60代まで。子育て中の作家でも参加しやすいように「子連れスペース」もあるし、今回は平成生まれの作家限定の「平成部」というサークル部活動もあります。そうしたさまざまな世代の人が一堂に会するのも、横断的なイベントの醍醐味と言えるでしょう。
午前中は人出が集中して慌しいかもしれませんが、昼を過ぎると一段落して、出展者も他のスペースを見て回るようになり、全体に落ち着いた雰囲気で16時の閉会までゆるゆると続きます。
何しろ3000サークル超えですから、一日かけても見終わらないという悲鳴(?)が上がりそうですが、ぜひ閉会ギリギリまで「宝探し」を楽しんでください。
また、本日初サークル参加の人たちは、時間が空いたらちょっと自スペースを離れて、他のスペースを回ってみてください。自分と同じ立場のたくさんの表現者が文字通り列を並べて、それぞれの自信作を発表しています。そこに刺激されることもきっとあるはず。何よりイベントに出るということは自分の作品を客観視する貴重な機会なのですから。

さて、コミティアは「自主制作漫画誌展示即売会」ですが、この1万数千人のマンガ好きが集まるライブな空間で、もっとマンガの可能性を試したいと考えて、いろいろな会場内イベントを盛り込んでいます。
まず、オルタナ系コミックの権化・青林工藝舎アックスの「アックス meets COMITIA 〜瓢箪からマグマ祭〜」。アックスのおなじみの作家が多数来場し、しりあがり寿VS島田虎之介の豪華トークショーをはじめ、原画展、紙芝居、ライブペインティング、物販など、お祭りならではの企画満載です。なお、4月末発売の『アックス』68号ではコミティア特集も掲載。こちらもぜひ注目してください。
一方「コミックスタジオでもっと遊ぼう展」は、マンガ制作ソフト「コミックスタジオ」の体験デモをはじめ、デジタルで描くマンガの先端テクニックにたっぷり触れて遊べる企画。新製品のイラスト描画ソフト「イラストスタジオ」やアニメ制作ソフト「レタススタジオ」もありますので、遠慮なく遊んでいってください。
「まんがタイムグループ LIVE in COMITIA」は、同誌連載中の青木俊直さん(ゆるゆるブックス)が「コミックスタジオ」のコーナーで一日缶詰になり同ソフトを使ってマンガ描いたり、打合せしたり。その上、公開編集会議まであって「編集部が丸ごと引越し!?」企画です。
「季刊S+SS メイキング&イラスト展」では、同誌の人気作家カラスさん(CHALK)&千足さん(絢)のコンビがデジタルとアナログでそれぞれ公開イラストメイキング。同誌のイラスト展やお絵描きコーナーもぜひ楽しんでください。
そして恒例の出張編集部はマンガ&イラスト持込の2本立て。マンガ31編集部&ノベルス5編集部と通常の倍の豪華ラインナップが登場します。バリバリのプロ志望の方も、いっちょ腕試し!という方も、よかったらチャレンジしてみてください。

最後になりましたが、本日はコミティア過去最大の3177サークル/個人の描き手が参加しています。20年来の常連さんもいれば、今回初めて本を作って参加した描き手もいます。けれど「自分の作品を見て欲しい!」という願いはみな一緒です。今日という日に、作品を介して魂と魂が握手するような出会いがきっとありますように。そんな出会いが新たな創作への刺激とエネルギーになることを信じて、自主制作漫画誌展示即売会コミティアを開催します。

2009年5月5日 コミティア実行委員会代表 中村公彦