さる2月13日に行なわれたコミティア95のアフターレポートをお送りします。
この日の東京は、奇跡的に雨、雪の谷間の晴天に恵まれ、良いイベント日和。さて、今回は実は最後のビッグサイト1ホール開催でした。会場内は通路を普通に歩くのも大変なほどの混雑振り。申込みも抽選で300サークル近くを落選とせざるをえず、総合的に考えても次回以降は2ホール開催が必須だなと、痛感させられる結果となりました。
一方で何より嬉しかったのは前日設営に60人もの協力者が参加してくれたこと。2月の寒い時期にたくさん集まってくれて本当に感謝します。コミティアはこうした人たちに支えられているのだと実感でき、スタッフ一同とてもテンションが上がりました。もちろん、こちら側の適切な呼びかけや、現場でのきちんとした受け入れ態勢も必要です。それらの力が上手く噛み合ってこそ、コミティアの円滑な運営が可能なのです。これからも「みんなで作るコミティア」を合言葉に頑張ってゆきたいと思います。
さて、今回大変だったのは会場内のトイレが一つ改修工事で使用不能だったこと。やはり残された一つのトイレが行列になってしまいました。次回の5月も一つ工事が予定があります。次は2ホールなので、それほどの影響はないと思われますが、ビッグサイトも建設からすでに15年が経ち、一部に老朽化が進んでいるので、今後も随時こういうケースがあるでしょう。どうぞご協力をお願いします。
また、今回はついに2月もエアコンの使用に踏み切り、会場内が比較的過ごしやすかったと思います。経費はかかりますが、これだけの人数ではやはりコンディションを考えなければなりません。おかげ様でサークルアンケートにいつもこの時期書かれていた「寒い」「息苦しい」の文字が殆ど無くなったのはホッとするところです。
そして毎年2月のコミティアといえばチョコ! 今回のサークルアンケートでも、たくさんのやりとりが行われていたようです。こうした風物詩のコミュニケーションも即売会の楽しみのひとつですね。
サークルアンケートの売行データの集計結果は54.51冊、中央値22冊とちょっと圧倒的な数字に。これは1000冊以上の販売上位サークルがアンケートを提出してくれたのも大きいようですが、あれだけのサークル数:来場者数比であれば販売冊数が伸びるのも道理です。これからが楽しみになりました。
もう一つアンケートを読んでいて気づいたのがティアズマガジンのベルネさんのコミックワークショップの記事が大人気だったこと。「描いているマンガを中途で放り出したくなるとき…」というテーマが何より多くの描き手の琴線に触れたようです。私達読者はただ待つことしか出来ませんが、「楽しみにしている」という気持ちを描き手に伝えることも大切なのがよく判ります。読んでちゃんと反応を返すことを忘れずに、次回のコミティアに備えましょう。
震災後の今となっては、2月の平和な日々が随分昔に感じられます。けれどこれからの日本全体の復興を期して、コミティアは変わらず開催してゆきたいと思います。今後とも多くのご参加をお待ちしています。
コミティア実行委員会代表 中村公彦