夏から秋へと季節の変わり目のようですが、いかがお過ごしでしょうか。8月21日に行なわれたコミティア97のアフターレポートをお送りします。
今回は夏コミティアで初の2ホール。夏はいつもコミケットの直後でもっとも申込が減る時期なので心配しましたが、直接参加が2771サークルと、思い出すと4年前に初めて2ホール開催した時と同じ規模になりました。今回の申込数が維持できれば通年2ホール開催は安定して行えそうです。
当日は朝からあいにくの小雨模様。ただ、おかげで外気温もこれまでの猛暑からぐっと低くなり、会場周りでは雨も午前中に止んで、むしろコンディションは良かったのでは?という見方もあります。ティアズマガジンも午後2時過ぎに完売。最も人出の多い5月に比べれば少な目ではありますが、夏の開催としてはぐっと伸びた数字になりました。
さて、今回は会場面積にゆとりがあったのでブロックの内側と外の通路の幅を1・5倍に広げることが出来ました。おかげでアンケートでも、スペースの後ろにも余裕があるし、通路も通りやすいと大好評。会場面積にゆとりがある時はなるべくこのレイアウトにできたらと思います。
なお、前日設営は東5と東6のホールが時間差で開くという変則的な設営となりましたが、遅い時間の集合にもかかわらず30〜40人の協力者が集まってくれてスムーズに終了しました。たくさんの協力にいつも感謝しています。
会場内企画の一つ目は「MGMメモリアル読書会」。今年1月に亡くなった創作まんが同人誌即売会の草分け「MGM」主催の亜庭じゅんさんを偲び、MGMを見習って始めたコミティアの原点を確かめるために、コミティア代表の中村公彦が30年前のMGMで買い集めた創作同人誌を展示し、自由に読んでもらいました。さすがにそのゾーン来場者の年齢層は高かったですが、アンケートでも刺激を受けたという声が多くありました。私個人としても30年振りにお会いする作家の方がいたり、久し振りに同人誌を作って参加してくれた人も居て、懐かしいやら嬉しいやら。とても感慨深い企画となりました。
もう一つの会場内企画は「文化庁メディア芸術祭ネットワークス」。同芸術祭の全国巡回展のマンガ部門の展示が行われました。昨年度の大賞である『ヒストリエ』(岩明均)を中心に、その他の受賞作品の原画も一同に展示され見応えのあるものに。今年の芸術祭にその場で応募できるコーナーもあり、かなり作品も集まっていた模様です。年末の審査結果の発表も楽しみになりました。
そんな感じで夏の疲れも見せず盛り上がったコミティアでしたが、この日が終わると何やら夏が終わった気分になりますね。とは言え、次回の98はいつもよりスケジュールが前倒しの10月30日開催。申込〆切も直前です。参加を予定されている方は忘れずにお申込ください。
コミティア実行委員会代表 中村公彦