鈴木小波パコキリン
- 生年月日…6月14日
- 職業…漫画家
- 趣味…妄想する事
- コミティア歴…個人サークルでは2010年から
- http://members.jcom.home.ne.jp/sazanami22/
昨年は、愉快な発想に捻りが効いた話が集められた『出落ちガール』を皮切りに、「食」がテーマの『ホクサイと飯』、アクション満載の『ヤオツクモ』と、3ヵ月連続単行本リリース。学年誌『小学六年生』の連載をはじめとし、『ブラック★ロックシューター』を代表とするコミカライズ、王道少年マンガなど、プロとして手がけてきた作品は枚挙に暇がない。一方で、モノクロスケッチの画集や商業誌掲載の再録、短編作品など、長年に渡り同人活動も続けてきた。
02年にデビュー後、転機となったのは03年、『コミックボンボン』に読切として掲載したディズニー原作『リロ・アンド・スティッチ』コミカライズ企画。漫画家や編集者とともに取材に行ったイタリアでディズニーの歴史や手法を学び多くの刺激を受けた。「読んでくれた編集者さんから声がかかったりと、いろんな方と繋がりを持つきっかけになりました」 プロとしてどんな仕事にも挑むバイタリティが生んだ結果だろう。
コミティアへ「パコキリン」が初めて参加したのは、既に漫画家として軌道に乗っていた2010年。「最初は単行本の営業のつもりでした」と言う裏にはあったのは危機感だ。単行本を出しても本屋には短期間並ぶだけ、雑誌に描いたものの単行本が出ないままの作品も少なくない…そんな現状に対するアプローチでもあった。「少しでも読んでもらいたい。出していれば読者の反応もあるので」鈴木さんの凄さは単なる商業の延長に留まらないところだ。「同人誌で短編を発行しながら、次何描こうかと考えてると、それが仕事のネタにもなったりして。趣味としても仕事としても、取り敢えず描くのは楽しいです(笑)」と全くもって根っからの創作好きである。多種多様に出される同人誌には毎回驚かされるばかりだ。
2月に発行した『燐寸少女』は、A4サイズ、全ページ見開きのフルカラー。ページをめくった瞬間飛び込んでくるパースの効いたスタイリッシュなイラスト、人物が自由な画面でめまぐるしく世界を駆け巡る様子が特徴的だ。大胆で個性的な画風に関しては「一本の線で鈴木小波だってわかるようになりたいですね。安彦良和先生の線だけでエロいっていう、あの感じに到達したい」と作家魂を感じる発言。最近は「集中線を使わない、人物の影にトーンを貼らない」など、独自の画面作りのために、工夫をこらして腕を磨いている。
最後に、漫画家としての心構えを聞いてみた。「とにかく描き切って人に見せることが大事だと思います。描けなくて悩む人や否定されたくない人が多いですが、そこで躓いているとデビューしてからが大変だと思うんですよこの職業」
02年にデビュー後、転機となったのは03年、『コミックボンボン』に読切として掲載したディズニー原作『リロ・アンド・スティッチ』コミカライズ企画。漫画家や編集者とともに取材に行ったイタリアでディズニーの歴史や手法を学び多くの刺激を受けた。「読んでくれた編集者さんから声がかかったりと、いろんな方と繋がりを持つきっかけになりました」 プロとしてどんな仕事にも挑むバイタリティが生んだ結果だろう。
コミティアへ「パコキリン」が初めて参加したのは、既に漫画家として軌道に乗っていた2010年。「最初は単行本の営業のつもりでした」と言う裏にはあったのは危機感だ。単行本を出しても本屋には短期間並ぶだけ、雑誌に描いたものの単行本が出ないままの作品も少なくない…そんな現状に対するアプローチでもあった。「少しでも読んでもらいたい。出していれば読者の反応もあるので」鈴木さんの凄さは単なる商業の延長に留まらないところだ。「同人誌で短編を発行しながら、次何描こうかと考えてると、それが仕事のネタにもなったりして。趣味としても仕事としても、取り敢えず描くのは楽しいです(笑)」と全くもって根っからの創作好きである。多種多様に出される同人誌には毎回驚かされるばかりだ。
2月に発行した『燐寸少女』は、A4サイズ、全ページ見開きのフルカラー。ページをめくった瞬間飛び込んでくるパースの効いたスタイリッシュなイラスト、人物が自由な画面でめまぐるしく世界を駆け巡る様子が特徴的だ。大胆で個性的な画風に関しては「一本の線で鈴木小波だってわかるようになりたいですね。安彦良和先生の線だけでエロいっていう、あの感じに到達したい」と作家魂を感じる発言。最近は「集中線を使わない、人物の影にトーンを貼らない」など、独自の画面作りのために、工夫をこらして腕を磨いている。
最後に、漫画家としての心構えを聞いてみた。「とにかく描き切って人に見せることが大事だと思います。描けなくて悩む人や否定されたくない人が多いですが、そこで躓いているとデビューしてからが大変だと思うんですよこの職業」
TEXT / JUNKI TERAMOTO ティアズマガジン108に収録