チョモラン夢のチョモラン王国
- 生年月日…1988年6月11日
- 職業…絵描き!
- 趣味…電源非電源ゲー!
- コミティア歴…91から
- http://huusenuri.tumblr.com/
“ワンダー”の予感漂うイラストだ。研究室らしき部屋で、ガラス瓶を手に微笑む白衣の女性。その中には一体、何が入っているのか? 題名の意味は? 『病は何処にも在りはしない』の表紙には、読者の興味を惹き付ける作画の”妙“が凝縮されている。
作者のチョモラン氏は、テーブルトークRPGなどの非電源ゲームの世界に憧れ、中学生の頃はイラストレーターを志望していたという。しかし、高校卒業後、同人ゲーム『東方Project』の奥深い世界観に触発され、本を創るべく漫画への挑戦を決意、同人活動を開始する。二次創作での活動と並行して、狩人の通過儀礼を描いたファンタジー『山とヨーフ』を初参加のコミティア91で発表。「作中の概念や世界観の魅力、出来事の面白さを伝えるという点では、自分にとって、オリジナルも二次創作も本質はほぼ変わらないです」と語る。魔法と科学が共存する世界観や、ファンタジー世界の物理的原理や職業事情といったテーマ、そして意外性を秘めたストーリー。これらは、「夢のチョモラン王国」作品群の魅力と言えるだろう。
最新作『病は何処にも在りはしない』は、近代の米国風世界を舞台に描かれたサスペンスドラマだ。とある街の工場で、奇妙な集団死亡事件が発生する。市警と銀行が共同管轄する「研究室」の住人こと「先生」は、捜査を担当する「刑事」と「金貸し」に、謎の生命体「外側の産物」が事件の原因であり、過去の「疫病」と呼ばれる人為的事件との関連性を指摘。果たして、犯人の狙いとは──。
「未知の存在が出てくる話は、驚きの瞬間があって楽しいです!!」と語るチョモラン氏。事件の象徴である「外側の産物」のグロテスクさや、「先生」らが科学的に、事件の意外な真相に迫る物語の面白さが光る作品だ。
また、既発表作『魔法使いは火を吹かぬ』『その日、オーロッホは死んだ』にも見られる、題名へのこだわりも興味深い。「タイトルは、語呂が良くて声に出した時に気分が高揚したり、読後に最初に思ったイメージと違うニュアンスを植え付けるものにしたいと思っています」。『病は何処にも在りはしない』を読めば、その題名と表紙の”仕掛け“にきっとニヤリとしていただけるだろう。
今月発売の『月刊アフタヌーン10月号』(講談社)で、プロ漫画家としてデビューするチョモラン氏。「漫画の制作はたいへんです」と笑うが、充実感もあるそうだ。「最近ようやく、描きたいと思うものに腕が追い付いてきた気がします。形にしたい話は沢山あるのに、時間が足りないのが今の悩みです」
作者のチョモラン氏は、テーブルトークRPGなどの非電源ゲームの世界に憧れ、中学生の頃はイラストレーターを志望していたという。しかし、高校卒業後、同人ゲーム『東方Project』の奥深い世界観に触発され、本を創るべく漫画への挑戦を決意、同人活動を開始する。二次創作での活動と並行して、狩人の通過儀礼を描いたファンタジー『山とヨーフ』を初参加のコミティア91で発表。「作中の概念や世界観の魅力、出来事の面白さを伝えるという点では、自分にとって、オリジナルも二次創作も本質はほぼ変わらないです」と語る。魔法と科学が共存する世界観や、ファンタジー世界の物理的原理や職業事情といったテーマ、そして意外性を秘めたストーリー。これらは、「夢のチョモラン王国」作品群の魅力と言えるだろう。
最新作『病は何処にも在りはしない』は、近代の米国風世界を舞台に描かれたサスペンスドラマだ。とある街の工場で、奇妙な集団死亡事件が発生する。市警と銀行が共同管轄する「研究室」の住人こと「先生」は、捜査を担当する「刑事」と「金貸し」に、謎の生命体「外側の産物」が事件の原因であり、過去の「疫病」と呼ばれる人為的事件との関連性を指摘。果たして、犯人の狙いとは──。
「未知の存在が出てくる話は、驚きの瞬間があって楽しいです!!」と語るチョモラン氏。事件の象徴である「外側の産物」のグロテスクさや、「先生」らが科学的に、事件の意外な真相に迫る物語の面白さが光る作品だ。
また、既発表作『魔法使いは火を吹かぬ』『その日、オーロッホは死んだ』にも見られる、題名へのこだわりも興味深い。「タイトルは、語呂が良くて声に出した時に気分が高揚したり、読後に最初に思ったイメージと違うニュアンスを植え付けるものにしたいと思っています」。『病は何処にも在りはしない』を読めば、その題名と表紙の”仕掛け“にきっとニヤリとしていただけるだろう。
今月発売の『月刊アフタヌーン10月号』(講談社)で、プロ漫画家としてデビューするチョモラン氏。「漫画の制作はたいへんです」と笑うが、充実感もあるそうだ。「最近ようやく、描きたいと思うものに腕が追い付いてきた気がします。形にしたい話は沢山あるのに、時間が足りないのが今の悩みです」
TEXT / KENJI NAKAYAMA ティアズマガジン109に収録