藤沢カミヤMAGNET HILL
- 職業…漫画家、イラストレーター
- 趣味…喫茶店に行くこと、食器・家具を見ること
- コミティア歴…東京は3年くらい
- http://www.kami8.com/
働き者過ぎる宇宙ウサギやセーラー服を着た猫…キュートで表情豊かなキャラ達が繰り広げる、非日常なほのぼの日常ギャグ。藤沢カミヤさんの漫画は、魅力的な可愛い絵柄とシュールなボケに加えて、ちょっぴりの毒気のバランス感覚が絶妙だ。
物心ついた時から当たり前のように漫画家になりたかった。「小4の頃にはノートにヒトデ人間のギャグ漫画を描きまくってました」。中学から同人活動を始め、高校からはゲームコミックアンソロジーの仕事もしていたが、オリジナル作品は編集者からことごとくダメ出しをされ、自分には才能が無いんだと思っていた。専門学校時代には関西コミティアに初参加し、商業を意識せず自由に描いた漫画を発表していたという。キャラクターデザインを学びゲーム会社に就職したものの、日々の激務とイラストに対する「下手だ」という社内の声に、心身ともに弱り果て「もう絵を描くのはやめよう」と退職してしまう。
辞めてはみたものの他にやりたい事も無く、藤沢さんはすぐに絵を発表し始めた。「描いてなかったのはほんの数日間だったけど、すごく長く感じました。友達やWEB上の感想のおかげで生き返れました。好きな絵を描いて良い反応を貰える事が『もっと上手くなりたい!』という先に向かう気持ちに繋がる。だから描けてたんだと気付きました」
フリーランスで絵の仕事を始め、小さなイラスト仕事でも何でもとにかく受けた。漫画の持込はなかなか上手くいかず、漫画家になるのを諦めかけていたが、13年2月のコミティア103で講談社が開催した「モーツー×ITAN即日新人賞第1回」にて、SF作家と女の子の姿をした猫の暮らしを描いた『ねこのこはな』が優秀賞を受賞する。「応募を強く勧めてくれた友達に感謝です。自信が無くて当日会場に行かなかった事を、今でも悔やんでます」。同年7月より『モーニング・ツー』で同作が初の商業連載となる。「連載決定が絵を描き続けてきた中で一番嬉しかった瞬間でした。反省点も多いですが、後の仕事に自分を導いてくれた思い出深い作品です」
現在は複数の商業誌で連載をしながら、イラストやキャラクターデザインの仕事もしている。17年8月から『ウルトラジャンプ』で連載中の『ウサギ目社畜科』は、労働が至上の喜びの社畜ウサギ達が人間を翻弄するブラックコメディだ。「キャラを可愛く見せる事はあまり意識してなくて、どうすれば飽きずに笑ってもらえるかを考え続けてます」
自身の作品のセールスポイントを「頭を使わず読めるところ」という藤沢さん。今年の3月から竹書房のWEB漫画雑誌で始まる新連載は、よりリラックスした漫画になりそうだ。「息抜きに描いた何も起こらないようなゆるい漫画が担当さんに好評で、次は日常を切り抜いたような物語にしようかなと。いざ描いてみるとかなり難しくて、結局頭をひねってます(笑)」。これからもたくさんの読者の声を糧にして、みんなが笑顔になれる漫画を描き続けてくれる事だろう。
物心ついた時から当たり前のように漫画家になりたかった。「小4の頃にはノートにヒトデ人間のギャグ漫画を描きまくってました」。中学から同人活動を始め、高校からはゲームコミックアンソロジーの仕事もしていたが、オリジナル作品は編集者からことごとくダメ出しをされ、自分には才能が無いんだと思っていた。専門学校時代には関西コミティアに初参加し、商業を意識せず自由に描いた漫画を発表していたという。キャラクターデザインを学びゲーム会社に就職したものの、日々の激務とイラストに対する「下手だ」という社内の声に、心身ともに弱り果て「もう絵を描くのはやめよう」と退職してしまう。
辞めてはみたものの他にやりたい事も無く、藤沢さんはすぐに絵を発表し始めた。「描いてなかったのはほんの数日間だったけど、すごく長く感じました。友達やWEB上の感想のおかげで生き返れました。好きな絵を描いて良い反応を貰える事が『もっと上手くなりたい!』という先に向かう気持ちに繋がる。だから描けてたんだと気付きました」
フリーランスで絵の仕事を始め、小さなイラスト仕事でも何でもとにかく受けた。漫画の持込はなかなか上手くいかず、漫画家になるのを諦めかけていたが、13年2月のコミティア103で講談社が開催した「モーツー×ITAN即日新人賞第1回」にて、SF作家と女の子の姿をした猫の暮らしを描いた『ねこのこはな』が優秀賞を受賞する。「応募を強く勧めてくれた友達に感謝です。自信が無くて当日会場に行かなかった事を、今でも悔やんでます」。同年7月より『モーニング・ツー』で同作が初の商業連載となる。「連載決定が絵を描き続けてきた中で一番嬉しかった瞬間でした。反省点も多いですが、後の仕事に自分を導いてくれた思い出深い作品です」
現在は複数の商業誌で連載をしながら、イラストやキャラクターデザインの仕事もしている。17年8月から『ウルトラジャンプ』で連載中の『ウサギ目社畜科』は、労働が至上の喜びの社畜ウサギ達が人間を翻弄するブラックコメディだ。「キャラを可愛く見せる事はあまり意識してなくて、どうすれば飽きずに笑ってもらえるかを考え続けてます」
自身の作品のセールスポイントを「頭を使わず読めるところ」という藤沢さん。今年の3月から竹書房のWEB漫画雑誌で始まる新連載は、よりリラックスした漫画になりそうだ。「息抜きに描いた何も起こらないようなゆるい漫画が担当さんに好評で、次は日常を切り抜いたような物語にしようかなと。いざ描いてみるとかなり難しくて、結局頭をひねってます(笑)」。これからもたくさんの読者の声を糧にして、みんなが笑顔になれる漫画を描き続けてくれる事だろう。
TEXT /AI AKITA ティアズマガジン131に収録