紫のあmurasakino
- 職業…自営業
- 趣味…バラエティ番組視聴
- コミティア歴…コミティア126から
- https://twitter.com/sinoa_ster
紫のあさんの初の同人誌『来週、雨が降ったら』(18年発行)は、彼氏と婚約中の女性が、小悪魔的な魅力を放つ同性との出会いに心揺れるさまを情感豊かに描いた印象深い作品だった。サークル「murasakino」として約4年の活動で計7冊の個人誌を発表。うち5冊がティアズマガジンのP&Rで紹介されており、近年のコミティアの百合ジャンルを語る上で欠かせないサークルの1つだ。登場人物たちが繰り広げる恋物語を、繊細なタッチと丁寧な心理描写で描き多くの読者を魅了し続けている。
イラスト、漫画ともに、18年当初から類稀な作風を確立していたが、驚いたことにいずれも独学だという。「学業の息抜きに絵を描いてネットのイラスト掲示板に投稿していたら、それを見ていた人たちに褒めてもらったのが自信になりました」。18年3月からTwitterを開始し、2カ月後にイラストと漫画のコンビネーション作品「お妃様と人魚姫」を公開すると大きな反響を呼んだ。「それまで漫画を描いた経験は全くなかったのですが、イラストを描いたらストーリーが浮かんだので、『私にも描けるかも!?』って調子に乗りました。当時は怖いもの知らずでしたね(笑)」。その勢いで同年11月のコミティア126から同人活動をスタート。翌19年には「季刊エス」にインタビュー記事が掲載されたり、他サークルやWEB漫画誌に寄稿するなど、Twitterでの作品公開が活動のフィールドを広げるきっかけになった。
「同い年か、数歳差のカップリングが好み」と語る紫のあさんが、一貫して女性2人の物語を描き続ける背景には、学生時代に愛好していたとあるグループの中の2人の存在があるという。「彼女たちが可愛くて大好きだったので、解散した時はすごくショックでした。もう新しい活動は見られませんが、彼女たちをモデルに作り出した〝私自身が見たい理想の2人〟をテーマにして作品を描いています」
コミティア140発行の最新作『メイク・ア・マーク』は、付き合う相手を頻繁に替える大学生の先輩と、彼女に心を奪われながら恋愛対象として見てもらえずに悩む地味系の後輩、両者の関係の変化が見所だ。「私の作品の主人公は、一途だったり辛抱強い性格が多いんですが、難しい立場や我慢が必要な展開を乗り越えて、ヒロインなりのハッピーエンドにたどり着く物語を描き続けたいです」
4年余りコミティアを中心に活動してきた紫のあさんは、2月10日から「COMIC it」(KADOKAWA)で初の商業連載『この恋を星には願わない』を始める予定だ。「10代の頃は、自分が漫画家になるとは思ってもみませんでした。同人活動を始めた時は作品を見てもらうだけで満足でしたが、今は自分の漫画の課題を知りたいし、これまで描いたことのないジャンルやカップリングの百合にも挑戦したいです」。商業漫画という新たなステージで彼女がどんな輝きを見せてくれるのか、とても楽しみだ。
イラスト、漫画ともに、18年当初から類稀な作風を確立していたが、驚いたことにいずれも独学だという。「学業の息抜きに絵を描いてネットのイラスト掲示板に投稿していたら、それを見ていた人たちに褒めてもらったのが自信になりました」。18年3月からTwitterを開始し、2カ月後にイラストと漫画のコンビネーション作品「お妃様と人魚姫」を公開すると大きな反響を呼んだ。「それまで漫画を描いた経験は全くなかったのですが、イラストを描いたらストーリーが浮かんだので、『私にも描けるかも!?』って調子に乗りました。当時は怖いもの知らずでしたね(笑)」。その勢いで同年11月のコミティア126から同人活動をスタート。翌19年には「季刊エス」にインタビュー記事が掲載されたり、他サークルやWEB漫画誌に寄稿するなど、Twitterでの作品公開が活動のフィールドを広げるきっかけになった。
「同い年か、数歳差のカップリングが好み」と語る紫のあさんが、一貫して女性2人の物語を描き続ける背景には、学生時代に愛好していたとあるグループの中の2人の存在があるという。「彼女たちが可愛くて大好きだったので、解散した時はすごくショックでした。もう新しい活動は見られませんが、彼女たちをモデルに作り出した〝私自身が見たい理想の2人〟をテーマにして作品を描いています」
コミティア140発行の最新作『メイク・ア・マーク』は、付き合う相手を頻繁に替える大学生の先輩と、彼女に心を奪われながら恋愛対象として見てもらえずに悩む地味系の後輩、両者の関係の変化が見所だ。「私の作品の主人公は、一途だったり辛抱強い性格が多いんですが、難しい立場や我慢が必要な展開を乗り越えて、ヒロインなりのハッピーエンドにたどり着く物語を描き続けたいです」
4年余りコミティアを中心に活動してきた紫のあさんは、2月10日から「COMIC it」(KADOKAWA)で初の商業連載『この恋を星には願わない』を始める予定だ。「10代の頃は、自分が漫画家になるとは思ってもみませんでした。同人活動を始めた時は作品を見てもらうだけで満足でしたが、今は自分の漫画の課題を知りたいし、これまで描いたことのないジャンルやカップリングの百合にも挑戦したいです」。商業漫画という新たなステージで彼女がどんな輝きを見せてくれるのか、とても楽しみだ。
TEXT / KENJI NAKAYAMA ティアズマガジン143に収録