COMITIA143 ごあいさつ

「いつも通りのコミティア」をお届けします。

こんにちは、もしくははじめまして。2023年最初のコミティアへようこそ。コミティアは「自主制作漫画誌展示即売会」と銘打った、オリジナル作品に限定した同人誌即売会です。既存のマンガやゲーム作品の二次創作は基本的に販売できません。マンガ作品中心のイベントではありますが、オリジナルの表現であればイラスト、小説、雑貨、音楽など様々なジャンルの自主制作物を販売することが可能です。…こうしたことは長年参加している方にとっては説明するまでもない常識なのですが、新しく参加する方には知らないことだったりします。今回で言えば全サークルのうち初めて参加する方は約2割、およそ600サークルに及びます。初めて来場される一般参加者の方も多いでしょう。自分の常識を疑いつつ、初心者にも優しい間口の広いイベントを目指していきたいと思っています。

さて前回のごあいさつでも発表した通り、今回より私・吉田雄平が代表に就任することになりました。前代表・中村公彦は会長として相談役のような立場でコミティアに引き続き関わっていくことになります。皆さん、変わらぬお付き合いをよろしくお願いいたします。とはいえスタッフはあくまでイベントの裏方。こうした体制の変化ではなく「いつも通りのコミティア」を純粋に楽しんでもらうことが今回の一番の目標です。

さっそくですが、今回2つある会場内企画を紹介させてください。1つ目は2月恒例の文星芸術大学マンガ専攻卒業制作展。今回は「文星タロット展」としてタロットカードの大アルカナをモチーフにしたイラスト展示がメインになります。コロナ禍でタロット占いは世界的にちょっとしたブームになっているそうです。東6ホール奥側にスペースがありますのでぜひ立ち寄り、若い才能たちに刺激を受けてもらえれば幸いです。

そして2つ目は中村公彦会長の就任記念イベントとして同人誌『コミティアの創り方 ティアズマガジンのごあいさつ完全版』を東5ホール本部横の特設ブースで販売します。これは前代表の中村がこちらで毎号書いていた「ごあいさつ」をまとめたもので、37年分・300ページ近くの大ボリュームとなりました。ぜひ手にとってコミティアの歴史を感じてもらえればと思います。また、中村の「ごあいさつ」終了に伴い、今号からは新連載「中村会長のコミティア的日常」が始まりました。今回は『コミティアの創り方』について詳しく書かれていますので、あわせてお読みください。

さて、新型コロナウイルス感染症の影響はまだ色濃く、運営側としても厳しい状況が続いています。一方で、イベント開催に関する規制も少しずつ緩和されてきており、最新のイベント開催ガイドラインを参照しつつ、毎回改善を行っています。前回の142では1スペース1脚までとしていたイスの制限を2脚まで可に変更しました。今回からの変更は、15時までに短縮していた会期時間を16時までに戻したほか、カタログ付属の「連絡先カード」が「一般参加用リストバンド交換チケット」に変更され、連絡先の記入が不要となりました。さらにサークルスペースでの飲食物の無料配布も可能になりました(個包装の市販品のみ)。毎年2月の回はバレンタインの時期であり、お菓子をおまけでつけるサークルさんが多く、ルール緩和の要望が強かったものでもあります。まだご不便をおかけすることがありますが、引き続きご理解ご協力をお願いします。

感染症対策とは関係のないものですが、前回まで「SF・ファンタジー」としていたサークルの申込ジャンル区分を今回から「SF」と「ファンタジー」の2つに分離しました。18年前のコミティア73まで「SF・メカ」というジャンルがあったのですが、申込数が少なく「ファンタジー」と統合。近年サークルから「分けて欲しい」という声が目立ってきており、ジャンルとして成立しそうな数のサークルがありそうと判断し、この度めでたく復活となりました。結果、56サークルとしっかりした数が集まっています。

「いつも通り」と書きつつ、変更点についてばかりで恐縮です。本日は3065のサークル・個人の方が参加しています。代表就任にあたって「コミティア(らしさ)」とは何か、そんなことを考える機会が多くなりました。以前とある作家さんが『コミティア会場で買い物する時にサークル参加者がたまに見せる「えっ、私の作品を買ってくれるんですか?」という驚きと喜びが混ざったような表情を「コミティア」と呼びたい』という旨の話をしていて「なるほど」と思ったのですが、まさしくそんな作者(≒サークル参加者)と読者(≒一般参加者)の邂逅の瞬間こそコミティアの醍醐味でしょう。作者の作品に掛ける想い、読者の作品を求める想い、その両者が時に刺激し合い、作品に対してより真摯に向き合う「やる気」を起こさせる熱量がコミティアの会場にはあります。初めて参加する方には特にそんな「いつも通り」を感じてもらえれば嬉しいです。

2023年2月19日
コミティア実行委員会代表 吉田雄平