2023年最初のコミティアとなった、2月19日開催のCOMITIA143のレポートをお届けします。
当日の天気は曇りで最低気温8度、最高気温18度。2月の中ではもっとも暖かい日で、一足先に春を感じるような陽気でした。会場の東4・5・6ホールは、西ホール全館使用でフロアが分かれた前回と比べると一体感があり、参加者数はほぼ同じでしたが賑わいを感じやすかったように思います。天気の良さに加えて、東京のCOVID-19の感染者数が大幅に減少傾向の中で、お陰様で終日盛況。カタログは13時すぎに完売。昼のピーク時は通路を歩き難い時間帯もありました。
久しぶりに参加してくれたサークルも多かったのですが、コミティアに初めて来場する方も増えています。海外から参加してくれたと思われる方の姿も復活しています。単純に「コロナ前に戻ってきている」だけではありませんので、分かりやすい案内やマナーの啓蒙の強化についても考えていきます。そうした中で初めてサークル参加した方から「思っていた以上に楽しかった!」という感想が多かったのは嬉しく感じました。
143では感染症対策に伴うイベントの開催ガイドラインの更新に伴い、閉会を15時から16時に、サークルスペースでの個包装のお菓子などの無料配布を可に、一般参加者の連絡先収集をやめるなど、いくつかの規制を緩和することができました。いずれも参加者からは好評で、不便をかけていたことを実感しました。一方で継続の要望が多いのは、サークルの机と机の距離を空ける対応。これは参加サークルが少ないことが前提にあり、急増中のサークル申込数が一定ラインを超えてくる場合、落選を出来るだけ減らすために無くさざるを得なくなっていきます。その際はどうかご理解いただければ幸いです。
今回は本レポートを書いている私、吉田が代表として初めて迎えるコミティアでもありました。何度もお伝えしている通り、前代表の中村は「会長」となり今後もコミティアに関わっていきます。当日は会場内企画として、中村の会長就任を記念して発行した『コミティアの創り方 ティアズマガジンのごあいさつ完全版』の記念販売ブースを設置。中村自身もブースに立ち、サインに応じたり、労いの言葉をかけられたりと忙しくも充実した一日になったようです。あわせてお世話になっている同人誌印刷所、同人誌即売会、関連企業、関係者の皆様から沢山の祝花をいただきました。この場を借りて感謝を申し上げます。
もう一つの会場企画は2月恒例の文星芸術大学マンガ専攻卒業制作展。今回は「文星タロット展」と称し、学生がそれぞれ1枚ずつ描いたタロットカードイラストを展示。多くの学生の作品をどう見せるかしっかり考えられた内容で楽しく拝見しました。22年3月に同大学学長を退任された、ちばてつや先生も教え子の様子を見に来場。参加した学生の皆さんもコミティアを大いに楽しんでくれたようです。彼らは前日夜の会場設営、閉会後の撤収作業にも大人数で参加してくれていて、たいへん助かりました。
新しい区切りの回となりましたが、スタッフはその感慨に浸る暇もなく、すでに次回5月5日開催の144の準備に追われています。政府からは3月13日よりマスクの着用が任意となり、5月8日には感染症法上の分類が5類へ移行することが発表されており、コミティアの対応も検討中です。ともあれ夏以降はいよいよ本格的なアフターコロナを迎えることになりそうです。さらに多くの方に楽しく参加して貰えるイベントを目指していきますので、今後ともどうかよろしくお願いいたします。
コミティア実行委員会代表 吉田雄平