40周年の熱い夏
夏真っ盛りのコミティアにようこそ。8月の開催は実に5年ぶり。今年の夏は昨年に続き「猛暑」となる見通しで、8月18日当日も暑い日になる可能性が高そうです。熱中症を始め体調管理に気をつけてご参加ください。ホール内の空調はフル回転させる予定でいますが、一般参加者の朝の入場待機列はいつも通り会場外に作成することになりますので、朝から待機列に並ぶ方は特にご注意いただければ幸いです。
今回は3080サークルの方が参加してくれています。十分に沢山の数だと思っていますが、昨年9月3日に開催したコミティア145では4165サークルで、今回の募集は4000サークル。見込みより少なかった、というのが正直なところです。ただ、この暑さで人口密度が高くなりすぎるのは危険ですから、良かったと前向きに捉えたい点もあります。
前回、5月26日のコミティア148では、今回とは逆にサークル申込数が思った以上に集まった要因として「GWに開催しなかったこと」と推測しました。今回のサークル数はそれを裏付ける結果になったかもしれません。夏休みやGWなどの時期のホテル代が高騰していること、新幹線「のぞみ」が全席指定の運行となったことなどは、遠方から来場される方には大きな影響があるでしょう。年齢別には30代から40代の方の減少が顕著で、長期休暇の時期はむしろ趣味の活動をしにくい方が多いのだろうという手応えもあります。
毎回書いている通り東京ビッグサイトの稼働率は高く、日程やホールはコミティアの希望通りに決められるものではないのですが、こうした状況は考慮していく必要があると強く感じています。観光・行楽のハイシーズンは一般参加者が増える傾向もあり、今回その点がどうなるかも注目しています。
さて、今年40周年を迎えたコミティアは、1年を通した記念企画を開催中で、全4回中3回目の今回も盛り沢山でお送りします。
会場内企画は2つ。まずは、まんが情報誌『ぱふ』50周年を記念した、みずき健『ぱふ』表紙原画展&サイン会です。『ぱふ』とは、雑草社から刊行されていたまんが情報誌。『コミティア魂』などに詳しいですが、もともとコミティアは『ぱふ』の後援という形で始まりました。前代表である中村公彦が編集者として深く関わっていた雑誌でもあります。11年に惜しまれながら休刊となった同誌ですが、今年は50周年(前身の雑誌など含む)にあたるということで企画したもの。本企画では『ぱふ』の表紙を長らく担当された、みずき健さんの原画を展示します。その精密な色遣いや、精密かつ大胆な技法や画材で描かれた原画の美しさと迫力に驚くことでしょう。さらに展示する原画をまとめたイラスト集を販売するほか、サイン会も開催します。
もう一つは、白泉社のコミックアンソロジー『楽園 Le Paradis』のイベント。こちらは今年15周年を迎える同誌、150を迎えるコミティアとの合同企画として提案したもの。次回150とあわせて2回連続の企画となります。今回は同誌にも執筆する漫画家・木尾士目さん、位置原光Zさん、編集人・飯田孝さん3人によるトークショーをお送りします。
さらにティアズマガジン誌上では飯田孝さんと懇意にされている栗原良幸さんとの座談会を掲載しています。栗原さんは1970年から2009年まで講談社に勤め、週刊『モーニング』や、月刊『アフタヌーン』の創刊編集長として知られた漫画編集者。10年前のコミティア30周年の際に「コミティアは30周年で満足せずに50年、100年を目指して欲しい」と激励してくれた方でもあります。長年の経験と、天性の感覚に裏打ちされた言葉の数々を楽しんでいただければ幸いです。こちらも今号、次号と前後編の構成になっています。
40周年記念グッズの新作は、「コミティアてぬぐい」です。夏の暑い時期の開催ということで、濡れても乾きやすい素材で作りました。あらゐけいいちさんによる40周年ロゴを大きくあしらっており、その図柄を細部までじっくり眺められます。購入してくれた方には特製ラベルの「コミティア水」もプレゼント。熱中症対策などにもご活用ください。
また、前回大好評で完売した「布製コミティアバッグ」も色違いの再販バージョンが登場します。今回のベース色はグレー、服装問わず合わせやすい色味になっています。そのほか「コミティア魂」など40周年関係の物販は東5ホールの記念グッズ販売特設ブースで行っていますのでぜひ足を運んでいただければ幸いです。
ということで今回は夏の暑さに負けない、閉場まで飽きることのない熱く、濃いコミティアをお贈りします。冒頭でもお伝えした通り体調管理にはくれぐれも気を付けつつ、楽しんでいただければ幸いです。
2024年8月18日
コミティア実行委員会代表 吉田雄平