続けていくことで生まれる力
何と言ったらよいのかわかりませんが、150回です!
今年のコミティア40周年回も大トリです。150&40周年の節目が二重で重なった記念回になります。第1回のコミティアが開催されたのが84年11月18日ですから、本日24年11月17日はちょうど40年と言って良いでしょう。「とてもめでたい!」ということに尽きます。
コミティア史上最大の会場面積となる東3~7ホールに集まっているのは過去の参加数記録を1000以上も更新する6909サークル! 申込いただいた全てのサークルの方々に感謝いたします。
まずは会場内企画を紹介していきましょう。前回に続いて、コミックアンソロジー『楽園 Le Paradis』のイベントを行います。トークショー第二弾に登壇するのは、同誌に執筆する漫画家・シギサワカヤさん、蒼樹うめさん、編集・飯田孝さん。そして同誌の作家さんが本企画のために描き下ろしたイラスト・マンガの原画展と、その作品をまとめた記念本の販売を行います。
同じく149に続き、まんが情報誌『ぱふ』の50周年企画を行います。今回は『ぱふの記憶~幻のぱふ終刊号』が刊行。同誌の元編集長でもある、コミティア実行委員会会長の中村公彦が責任編集を務め、同誌の関係者64名がその思い出を綴る、資料としても貴重な本です。
東5ホールの40周年記念企画コーナーでは企画盛りだくさん。『40周年お祝いメッセージ展示』では事前に募集したメッセージの展示と、当日はどなたでもその場で書いたメッセージの掲出を行うことができます。ぜひご参加ください。『「コミティア40thヒストリー」パネル』は40年の歴史を年表形式で振り返る展示。『40周年記念グッズ』の新作は「コミティアの空気」です。ジョークグッズですが、本気で作ってます。ぜひご家庭などでもコミティアに想いを馳せていただければ幸いです。『40周年記念企画コーナー』はお祭りらしく、お世話になっている企業や即売会の方々からの名入れ提灯で装飾され、見た目にも楽しい場所になっているはずです。
ティアズマガジンの内容の充実度も高いです。1年を通して続けてきた表紙の特殊加工、今回は美しいピンクの箔押しです。加工の詳細については、印刷をお願いしている緑陽社・神保さんのコラムをお読みください。
特集記事はコミティアの初代代表の土屋・熊田&二代目代表の中村&三代目代表の吉田の4人による「コミティア新旧代表座談会」。初代代表のお二人からは150開催に寄せてのメッセージも掲載しています。
もう一つの特集記事は、前号の前編も好評だった栗原良幸さん、飯田孝さんとの座談会「一コマ先の自由へ」後編。 栗原さんからは「コマ」論の補足となる「一コマから、二コマへ。」も寄稿していただきました。
そして、コミティアの申込の仕方ガイドとして、とよ田みのるさんマンガ「これ描いて死ね」(小学館『ゲッサン』連載作)の描き下ろし番外編を掲載しています。こちらは同作の読者の申込のきっかけにして貰えればと思い、協力をお願いし実現したものです。
さらにティアズマガジン史上初かもしれないストーリーマンガ連載として、今井哲也さんの「スペースおくのほそ道:ソラの旅日記」がスタートしました。
ティアズマガジンではこの数回で複数の新連載が始まっています。より読み応えのある「雑誌」としての魅力を高めていくことは、コミティア自体にも良い影響があると考えています。
今年はコミティア当日以外の企画にも力を入れてきました。7月30日にはジュンク堂書店池袋本店で、10月19日には恵文社一乗寺店で『コミティア魂』の刊行記念トークイベントを行いました。
この先の予定としては、コミティア150開催後の11月23日に阿佐ヶ谷ロフトAにて「コミティア40周年後夜祭!」と題したトークイベントを開催します。
11月2日から2月17日までは明治大学・米沢嘉博記念図書館で「『ぱふ』の50年とコミティアの40年」記念展 が開催されます。さらに関連トークイベントとして11月24日「『ぱふ』の魅力を語り継ぐ」、2月8日に「コミティアの魅力とは何か」 が行われます。
コミティア150当日の雰囲気はいつもと少し違うかもしれません。一方で、今回が初めてのコミティアという方も沢山いるでしょう。そんな方も気後れする必要はありません。コミティアは参加歴に関係なく、今まさに参加し、関わり、楽しんでいる人のために開催され続けています。そして、もしも気に入ったら、ぜひまた参加してください。
今日この一日は小さな「点」に過ぎませんが、続けることで「線」となり、やがて大きな力となっていくはずです。そんなことを今回のコミティアから感じていただければ幸いです。
2024年11月17日
コミティア実行委員会代表 吉田雄平