11月24日、東京ビッグサイト南1・2・3・4ホール+西4ホールで開催されたCOMITIA154のレポートをお届けします。南ホールをコミティアが使うのは史上初。さらに西4ホールを追加した特殊なホール構成ということもあり、事前準備から前日の設営まで、いつも以上に苦労の多い回となりました。
西4ホールの前日設営は18時から開始可能でしたが、南ホールは前日同ホール開催の『文学フリマ東京41』撤収が完了次第、20~20時半ごろの開始を見込んでいました。そのため、通常は18時~21時としている設営協力者の作業時間を19時~22時と1時間ほど後ろ倒しして募集しました。当初は深夜設営も覚悟していましたが、文学フリマさんや関係業者の方々との事前を含めた綿密な連携が功を奏し、20時すぎには南ホールの設営を開始することができました。目標としていた22時には、設営がおおむね完了しています。
迎えた当日は晴天で、気温は10~18℃ほど。風も少なく、穏やかなイベント日和。西ホールと南ホール間の移動には屋外を通る必要がありましたので、まさに天運に恵まれました。
一般参加者の入場待機列は西4ホール横にある広場・屋上展示場を利用しましたが、こちらは西3ホールの開催されていた別の催事でも使用しており、使える面積は半分ほど。さらに、そこから西4ホール、南1・2ホール、南3・4ホールのそれぞれに振り分ける案内も必要でした。南1・2ホールは出入り口の導線が狭く、開場の11時前後には案内が混乱してしまった場面もありました。
カタログはいつもより早い11時50分ごろに完売。「買えなかった」という声も少なからずありました。これは印刷部数をやや絞った数にしたためで、完売時間は想定内でした。そうせざるを得なかったのは、カタログ販売の場所が屋上展示場となったからです。物量の大きなカタログを当日朝に外の販売場所まで運び出すことが大変ですし、雨になった場合は濡れないように管理も必要になります。大量の部数を扱うのは難しい状況でした。なお、カタログのPDF版は開催終了後にBOOTHのコミティア公式オンラインショップで販売しています。
宅配便の搬出受付窓口は、西4ホールと南1・2ホールのみでしたので、南3・4ホールの方は運搬が大変だったかと思います。一方で宅配業界は現在、深刻な人手と資材不足に陥っています。搬入・搬出のヤマト運輸さんには、こちらで一部の費用を負担した上で、なんとか対応を実現していただいており、これ以上は用意できませんでした。ここしばらく搬出にご協力いただいたSGムービング(佐川急便)さんも同様に厳しい状態で、今回から撤退しています。
以上の通り反省点は多々あり、参加者からの不満の声も少なからずありました。そうした中でも各ホールともほどほどに盛況で、大きな事故や深刻なトラブルが起きなかったことだけは何よりでした。天気を始めとした運にも、だいぶ助けられたと思います。
最後に1200サークル以上という過去最多の落選数・落選率となってしまったことにも触れておきます。まず、参加が叶わなかった多くのサークルの方には申し訳ありませんでした。今回から抽選で落選となった場合、返金とは別に「無料申込用IDの発行」を選べるようにしました。こちらは連続落選を避けるための救済措置も意図しており、152より段階的にシステム開発を進めていました。申込数が急増している中では、やれることは限られますが、できるだけ公平な発表の機会を提供したいと考えています。今後ともよろしくお願いいたします。
コミティア実行委員会代表 吉田雄平